乳がん記録 #19 術後3〜5日目
術後3日目
2023年6月24日。
まだ「胸が背中側に引っ張られる感じ」は続いているものの、体は随分ラクになってきて、SNSを見たり、Netflixを見たり、友人に報告LINEをする余裕が出てきた。
朝食の後、持ち込んだ電気ケトルでお湯を沸かし、ドリップコーヒーを淹れて飲む。熱いコーヒーでやっと少し日常が戻ってきた感じ。
看護師さんから「そろそろ少しずつ歩くようにしましょう」と言われたので、夫が面会に来た時に、ちょっと離れた談話室まで歩いてみた。
ただ、腰のドレーン(背中側の滲出液を抜くためのドレーンが腰に刺さっている)が歩くと痛み、どうしても長く歩けない。
行きはスタスタと調子よく歩いたが、帰りは痛くて歩けなくなり、車椅子で病室に戻った。
結局この痛みは退院まで続いたため、入院中ほとんど歩くことができなかった。(本当はもっと歩きたかった!)
食欲も戻ってきてご飯は美味しく食べられるものの、ご飯を食べるととにかく疲れる。
まだ、体力が戻ってないんだなあ、と実感。
術後4日目
2023年6月25日。日曜日のため、先生の回診もなく静かな1日。
昨晩はようやく夜中一度も目が覚めずに、ぐっすり寝ることが出来た。
「日にち薬」とはよく言ったもので、痛みも1日3錠のロキソニンだけでコントロール出来るようになり、術後あんなに辛かった「胸が背中側に引っ張られる感じ」も、慣れてきたのか、無くなってきたのか、あまり気にならなくなった。
看護師さんから「再建って術後が辛いのよね、痛いのよね」と言われ、「そんなの聞いてないよ〜!」という感じだったが、まあ本当に痛いのはせいぜい術後3日間くらいで、それも我慢できないような激痛とかではないので、これから再建手術をされる方、そんなに怖がらなくても大丈夫です!
ただ、持続的な痛みは無くなったものの、たまにオッパイに刺すような痛みを感じることはある。そういう痛みはすぐに収まるし、我慢できないような痛みではない。
それよりも常に気になるのが、手術をした胸と背中の感覚が全然無いこと。
脇には板(かまぼこ板くらいのサイズ感)を挟んでいるような、背中にはまな板が張り付いているような感覚があり、すごく変な感じ。
このあたりの感覚はそのうち戻ってくるらしいのだけど、何年もかかる人もいるらしく。
もう少しすれば慣れてくるのかな。
この日から下半身のシャワーがOKとなる。
面会に来た夫に頼んで洗髪もして貰い、サッパリ、スッキリ。
一歩ずつ、一歩ずつ、と言う感じ。
術後5日目。再建したオッパイと初対面。
2023年6月26日。
朝ご飯は焼き魚。まだご飯を食べると疲れるのだが、医療系の仕事をしている義妹から「とにかく食べることが大事。ちゃんと食べたら治りも早いよ!」と聞いていたので、必死で食べる。
そしてこの日、ようやく胸に当てていたガーゼが取れた。
初めて再建したオッパイを見る。
看護師さんからは、
「パッと見、左右どちらを再建したのかわからないくらい綺麗」
と言われていたのでそんなに不安はなかったが、やはり緊張した。
初めて見たオッパイは、看護師さんの言う通り、まったく違和感のない元のままのオッパイだった。
想像以上に綺麗に再建されていて感動。心の底からホッとした。
残した乳頭と皮膚が壊死する心配もひとまず無さそう、ということでひと安心。
所々まだらに青痣のようになっている部分があるものの、これも徐々に消えていくらしい。
初めて直に触れたオッパイは、少し硬くて、皮膚の感覚もまだないけれど、暖かくて「自分のオッパイだ」ということが実感できた。
術後3日間くらいは痛いし辛いし、「なんで再建なんかしたんだろう」と後悔することもあったが、今日初めて「再建して良かった」と思うことができた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?