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今年の桜は...新型コロナウイルス禍と学校再開について

2020/4/4
桜咲く。
駅近くのお花屋さんで750円(+税)で買った桜が一輪咲いた。
店員さんによると暖かければすぐに咲きますよとのこと。
明日は日曜日、外出を控え自宅で花見の予定。

今日の病院帰りの通勤電車から、シートを広げ花見をする人たちの姿が...
ここは医療体制について抜本的な対策が必要であるとされた兵庫県。

僕はこの兵庫県に住み大阪の病院で勤務しています。感染症指定医療機関でない病院にいても日に日に医療体制の状況が悪化していることが、医師会からの通知などを通して分かります。兵庫もそう大きくは変わらないでしょう。

海外では医療関係者の感染が報告され、日本でも医療機関での感染拡大が報道されています。感染経路不明の患者の増加が指摘されていますが、少なくとも大都市ではクラスタを明らかにすることによる感染拡大予防は難しいでしょう。

様々な問題があるなかで、学校再開について大きな不安を抱いています。
特に感染拡大が懸念される地域において、近日中に学校再開とする理由が見当たりません。知人の小児科医が開くクリニックには例年に比べて感染症の患者が少なく、3月の休校が有用であったことを示していると考えています。(正しくはデータを集め統計学的解析が必要であることは論を俟ちません。)
現在、医療機関を中心とした感染拡大や医療者の感染が報道され、医療機関に勤める自分は感染リスクが高く、同時に同居する家族の感染リスクが高いため、学校が再開されても子どもたちを休ませることを決めています。
ただ、子どもたちもストレスがたまっており、次男(8歳)は部屋を暗くして寝ることができなくなっています。妻が仕事の時は長男(17歳)が次男と共にいてくれていますが、受験生となった長男にもストレスがたまっていることも窺い知れます。また、共働き家庭やひとり親家庭のお子さんは休校延長によりさらに苦しくなり、さらに自宅にいることが苦しい子どもがいることもNPOの活動を通して知っています。それでも感染拡大が懸念される地域での学校再開には反対です。

最後に、先日手術したご高齢の患者さんの傷の処置の際に、なんとなく戦争と疎開の話になりました。その方は神戸・三宮駅近くに住んでいて、空襲の際には高架下に逃げたこと、その後赤穂に疎開したことなどを豊かな表現で教えてくれました。ある国の大統領が現状を「戦争」と表現しましたが、いまの子どもたちにとっての「休校」が疎開に当たるのではないかと考えています。その方は疎開したことについて、それを周りの大人が判断してくれたから今があるとおっしゃってました。

未来ある子どもたちのために、大人が判断を間違わないようにしたいです。
自戒を込めて。


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