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本題:防護服 時系列

まず初めに....
今回の話はちょっとした"きっかけ"から始まった事です。
先方を責める話でもありません。先方に全く責任はない話でごく当たり前の結果でもあります。

公的機関と言っても正規ではない、これまでに従事した繋がりから始まった話です。
防護服が足りない!大阪市も雨合羽でいいから寄付して欲しいと報道されていた時は在庫もないし傍観者でした。
現在MASK(マスク)を企画して作ってる事もあり、ふと気になり防護服を調べました。
タイベックスなど防護衣専門の物は本当にハードル高いな
いくらスポーツのデザイナーやユニフォーム(制服)の仕事のスキルがあっても追いつく物ではないと思い、そこで終了。


しかし近しい所から防護服を探しているとの話が....
手持ちはないが、とにかくという事なら作れるかもしれません。となったのです。
何故なら 国が率先して▼大手商社や▼有力メーカーに依頼し現在防護服を作っている➡各自治体に届く➡それぞれの割り当てに届ける。
この手順を待ってられない事とそこの厚生課には手に入らないらしい。

↓ 
現在マスク作りを一緒に取り組んでるテキスタイルメーカーに行き撥水・防水生地有無の確認、そしてその素材の試験の確認

結果用意出来そうな素材は3素材あった。
まずは1つ目

※この話は1つ目の素材に特化して書く事にします。
※他の素材検証と疑問についてはnoteを分けるようにします。


★ヴィンテージ高密度ナイロンタフタ
表:撥水加工 裏:シリコンコーティング

 元々はファッションアイテム...レインウェアとして用意していた生地。しかしこれは有効幅119cmの為、取り都合が悪い。しかも経済産業省が推奨する防護服パターンでは生地巾に入らず、脇に縫目を追加する事にした。

結果は⇩ いずれにせよ効率は悪いが素材の機能は良さそうなので作る事にした。

そして生地の方ですが... 

言われていた最低AAMIレベル2を超えレベル3相当の結果が出た。ハッキリとしたガイドラインはないが持っていけるレベルと判断した。

コスト高にはなるが、大事なのは現場医療従事者の健康と命。優先順位を間違えないよう安定した安心を得る為の物を作る事にした。
そして休日を挟んで2日でサンプルが上がってきた。

不織布のように端の始末が断ち切りとはいかないので、手間がかかると工場からの返答。
使用資材代に工賃、そして運賃は総枚数で割れば微々たるもの支払い条件がハッキリしてないので工場への支払い期日も考えてファイナンス3~5%程度そして実働費4%(何かあってはいけない事と生地ロスも出てくる事)計算したのが¥1,950円

殆ど裸の原価でもこれだけかかる。
流石にこれは駄目だろうな。周囲の防護ガウンがどれ位なのか分からないし、そもそも無理だろ。という感じでした。

とにかくスピードで作れて安全(そうな)物

話を続けているうちに3,000枚が1,000枚 そして100枚~200枚と少ない想定の中での話になり、これでは工場が縫ってくれるのか不安になる。

1日250枚×5日=1250枚は上げれる。

これでは縫製チームを作って半日で終わり工場は辛い結果になってしまう。
医療従事者には頭の下がる思いですが、工場にしても死活問題
そこは守ってあげたい。

もし少なくてもやって欲しいと言われた場合に対処するために他の機関で防護ガウンを必要としているところはないかと思案していたら、今回は不採用との返事が来てサンプルが戻ってきた。ま!徒労に終わっただけの話です。

あとは他の素材への不安もあった事と(次の話に書きます)、相見積の雨合羽は中国から中間業者を通しての商品仕入れ。その財布は国民の税金。それなら高くても国内の生地と工場に使った方が良いのでは?とも思い。200円ほどなので使い捨て用途ですが、前後逆にしてフードを中に引き込み作業するのか...など

何かやりきれない気持ちになりTwitterに載せた次第です。

サンプルのパターン代・サンプル工賃は弊社で処理するので大丈夫ですが、折角悪くない素材が見つかり必用としている所があれば、お声をかけて下さい。

生産可能枚数と日程を載せておきます。

整理するために書いてて思ったが、何十万枚 何百万枚 想定で資材と工場を動かしたら600円~700円くらいなのかな?とすると高すぎるねと思いました。

でも人の命ってそんな安くないですよね?

あ~スッキリした!?のかオレ(笑)
明日は工場にごめんなさいありがとうを伝える事にしよう。

コチラで想いを綴りながらモノ創りに繋げていきたいと思います🎪