スクリーンショット_2018-06-25_21

家入さんの問いに対して答える「自分の怒り」

家入さんがこのツイートして普通に設問が面白すぎたので、僕も考えるために書いてみようと思った。

自分のために書き残しておく。

ちなみに長すぎて一つ目の設問しか答えられていない。。。

今の人類が拒否反応を示すかもしれない、でも100年後の人類にとっては当たり前になっている可能性のある、あなたの現状の世界に対する”怒り”はなんですか。

ひとりひとりの人間の良さが活かされていないことに僕は怒りを感じている。

僕は普段、高校中退や不登校の子たち、経済的に本当に厳しかったり親から搾取されたりする子たちと現場で関わっているが、なぜ学校で関わる友達や先生、親や周りの大人が本人を面白いところやいいところを認めてこなかったのか、引き出せてこなかったのか理解に苦しむことがある。

ひとりひとりの特性を見て、その人が活きる才能を子どものときから発見できるのか、自分を捉えてもらえるのかって社会に出た時に強烈に影響する。

特に厳しい環境にいた子たちも言えるが、これは全ての子どもたちにも言えることだ。

また、支援対象者ではないが、全日制高校で先日講演した時も数十人からツイッターでDMをもらい、相談を受けた。「自分は学校にいじめを受けている」「親から認められない」そんなことばかりだ。

でも実際に会ってみたらわかるのだが、人間の能力値はその場でもわからないし、でも打ち込めるものを持っていることがあって、それをすることでどんどん変わってきたことを僕は見てきた。

「就職できない」と周りから言われていた子も障がいを持っていても立派に今働いていていたり、楽しく生きているのを見ていると、実際に社会の側や大人側がひとりひとりの良さや職場にあっているのかなど見れていなかったり、それ以前の学校教育で引き出されていないことが多かったりするのだと僕は思っている。

だから、怒る。ひとりひとりが認められる、生きる仕事、環境を作ることができた、と。生まれた時から。

その答えを持っているのは、もしかしたらそれは人じゃなくてもいいかも、と僕は思ったりする。もしくは結局、対人支援なのかもしれない。

最適な環境づくりとは何か、いつも問うて僕は事業を作っている。「そんな綺麗事をいっているんじゃないよ」と言われるかもしれないが、これは全世界の人に関わる問題で、幸せに生きていくことを考えるならば僕たちはこの問いから逃げられないのだと思う。

僕の中のこの怒りのような感情は、やはりイラク人質事件からきているものだと思う。19歳〜24歳ぐらいまで全く意思をもって動けなかった時期、周りから否定されて続けてきた過去があるからだ。

「お前は死ぬべきだ」

「消えた方がよかった」

そんな言葉を書け続けられたからだと思う。

人間をそこまで叩き潰したりする必要もなかったし、あと今の僕の関わっている高校生たちのことを話すならば子どものときから周りから否定して、その人の良さをゆっくり死なすようなことをしなくてよかったはずだ。

でも、僕たちはそれをし続けてしまっている。本当にそれでいいのかよって僕は日々問い続けているのだ。

根源的な怒り、語ればもっと出てくるだろうが、それが僕の中にあるんだと思う。


もうひとつ、答えるならば、家族の形も今、最適なのかわからない。

うちの祖母が先日亡くなった。98歳になったときに母が自宅で4年近く介護していたのを僕は目の当たりにしていて、「母だけが負担があったわけではないが、これだけの負担をさせる今の家族の仕組みとはなんだろう」と思った。

加えて、これからもっと孤独死は増える。独居老人は増えていくだろうし、一方結婚をしないという選択をとる人たちも増えるだろう。そんな人たちが孤独を抱えずにどのように生きていけるのか。

僕は言い方は気をつけたいが、家族の概念を広げる必要があると考えている。強い血縁ではなく、ロボットや一緒に暮らす様々な年代の人が共生しあえるようなマッチングの仕組みができれば変わっていくのではないか、と。

今の法制度だと無論難しいところはあったりするのだが、おじいさん、おばあさん、と30代の人たちのマッチングサービスみたいなものがあって、介護ロボットもつけるような形で共に生きることを選んでいく。

というのは、僕の怒りは孤独な若者たちと老人たちを見てきたからかもしれない。僕自身、NPOを創業した時は4畳ほど、実質2畳半としかないアパートに住み、そこは独居老人たちがいて亡くなった現場も見てきた。また、今支援している子たちや僕の30代の世代などを見ていると孤独を抱える人たちも多いことを見てきたからかもしれない。今、最適ではないことを感じているのだ。

今の時代、家族を新しくデザインするなどと言われれば反感を買うだろうし、それはきっと現実的ではないかもしれない。だが、僕は家族とは何か、繋がりとは何か、を考えていかなければ日本の様々な社会課題は解決の方向に向かわないだろうと思っている。

100年後、ひとりひとりの能力が活かされたり幸せに生きる形を作っていくためことができるのか。日々、問う。

D×Pへの寄付も嬉しい!  http://www.dreampossibility.com/be_our_supporter