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《劇団四季 ウィキッド》2024.1.20 四季劇場[秋]

観劇日から1週間。
このnoteに書く感想
実はすでに3回ほどまとめてはボツにしていまして…
というのも、とてつもなく長文になったのですが、そのうちの半分以上が辛口💦

読み返してみて自分の性格の悪さを露呈するだけでして、自虐にもほどがあるというか

なので、バッサリカット。
一部、X(旧Twitter)に記したものを載せて終わりにしようかと思います。

所詮、ただの自分の観劇記録



観劇3回目、マイ楽
それまでの2回ともグリンダに感情が入ってしまったため、ラスト1回のこの公演はエルファバにこころを寄せようと決めて行きました。

エルファバはSNS上でと〜〜っても評判の良い小林美沙希さん、グリンダは中山理沙さん。
おふたりとも初めましてです。

キャストが変われば目線も違うだろうから…と思い
ラストウィキッドにのぞみました。

結果は…
以下、ワタクシのつぶやきでございます。

ウィキッド、マイ楽。
小林エルフィー、中山グリンダが観れて良かった!
私の課題。「エルファバにココロを寄せる」ですが...小林エルフィーめっちゃ良かった!ウワサ通り!なんですけど...ていうか、気付きました。
エルファバに感情移入できない理由。

ひとえに「フィエロにあそこまで惹かれる理由がわからん」...これにつきます。
カイサーさん、かっこいいですよ。
カイサーさんという俳優さんが...ではなく、フィエロというキャラクターがどうにもこうにも好かんのです。



そういえば。
前回観た時「ひとこと謝れ。」と思ったのですが、昨日観たらひとこと言ってました。
「許してくれ」
このひとことで私の怒りはMAXになったのです笑
そこからずっと考えてました。
「許してくれ」って謝罪してない。
己の我儘の押し付け。

* 私が辛口になっているのはあくまでも物語の中の登場人物のキャラクターに対してです。その役を演じている方に対して(ご本人、演じ方等)ではありません。

以上。笑
少しだけ補足をいれると…

1幕ラストの名曲「Defying Gravity」
誰からも理解されず、愛されて来なかったエルファバがグリンダという良き友・理解者が出来、フィエロという異性に惹かれ愛することを知るが、自らに迫る大きな闇に追い込まれながらも、絶対に飲み込まれないとひとり決意するその姿に号泣。
小林エルファバの歌唱力に圧倒されました。

小林美沙希さん。初プリンシパルとは思えない!

私の貴重な3公演の感想はこんな感じ。

ウィキッド、東京凱旋公演ありませんかね…ないだろうな。
そうなると、エルファバにこころを寄せてキュンとする作戦は、年末の映画化に持ち越されました。笑

で、です。

以前の感想にも書いたのですが、ウィキッドという物語。
誰が正しいとか善か悪かとかそういうのはなく、キャラクター全員に善と悪が内包しているので、観劇の際、誰に重きを置くかで全体の印象が変わると思うのです。

つい先日「カルテット」というドラマの一気見をしまして、第二話でテーマになるのが
「行間案件」
なるものなのですが、要はひとつの言葉に含まれる様々なこころの奥に秘めた心理をどう受け取るか…

家森さん。笑

例えば「ありがとう」というひとことをまっすぐに感謝として受け取るか、または様々な含み(嫌味等)を感じるか、ということ。

「物事を別の角度から見ている」

ウィキッドのセリフ。
舞台上で繰り広げられる物語を観客一人ひとりがどう受け取るか…がこの作品の面白みであったりします。

この作品はいうまでもなく、台本原本は英語で書かれたもの。それを翻訳して日本語版にしています。
日本で上演される以上、その作業はマスト項目。私も英語で演られると理解できません😅

ですが、その「行間案件」と言いますか、英語→日本語への翻訳次第で受け取る印象も変わると思うのです。



ウィキッドは観劇前にCDを購入し聴きまくって初見にのぞみました。
「Defying Gravity〜自由をもとめて」
Bridgeで聴いてから大好きになり、繰り返し聴いていました。

邦題「自由をもとめて」…そのタイトルや歌詞からてっきり、エルファバが窮屈な世界から解き放たれ自由を得るものだと思っていたのです。

「オズの魔法使い」とCDのみの予習。
CDの展開からなんとなく想像していたウィキッド。
1幕ラストの「Defying Gravity〜自由をもとめて」を初見で観たら

思ってたんとちがーう!
全く違ってた…


エルファバ解放の曲ではなく、
自由の世界を手に入れるものでもなく、
むしろ
自分の信念を貫き、大きな力に屈せず、闇に飲み込まれない!という歌。
解放でも自由でもなく、自ら苦難への道と孤独を選ぶものでした。

自分でもびっくりするくらい号泣😭

…初見時。
その三井エルファバの鬼気迫る決意に大号泣でした😭



それからウィキッドについてのつぶやきや解説のサイトを見まくり、復習のお勉強したのですが、そこでひとつの疑問が。

まず「Defying Gravity〜自由をもとめて」の英語原文を翻訳したものに目が止まりました。

「Defying Gravity」=重力に逆らう

邦題「自由を求めて」
確かに、闇に巻かれず自由を得て正義を貫く…という意味では「自由を求めて」ですが、なんとなく私は明るい未来へと進むための「自由」なニュアンスで受け取っていました。(個人的な見解です)

ですが、舞台を観て「Defying Gravity」を聴くと直訳の「重力に逆らう」の方が、
到底どうにもできないであろう大きな力にひとりで歯向かう、決して明るい未来を選択するとは思えない意味を含んでいると思うのです。



他にも
前回の感想にて紹介した[As Long As You're Mine〜二人は永遠に]という曲の最後。
フィエロと愛を確かめ合ったエルファバがポツリとつぶやく

「生まれて初めて、しあわせ」

というセリフ。

原文では

It's just for the first time,
I feel ... wicked


なんですが、この最後の“wicked”の意味。
作品タイトル「Wicked=邪悪」であるのですが、スラングで「最高」いう意味で使われることがあるんだそう。

日本語訳ではその「最高」の意を採用し、
「(生まれて)初めてしあわせ」と訳されたようなのですが、それですと“Wicked”という単語に含まれる「邪悪」の意が削ぎ落とされてしまっているんですよね。

「邪悪」の意を入れると
「悪い女(邪悪)になった」
…グリンダからフィエロを奪ったエルファバの罪悪感も含まれたセリフに。

「生まれて初めて、しあわせ」をその言葉通りに解釈してしまったグリンダ推しの私は、フィエロとエルファバが結ばれるというみんながキュンとなる瞬間を味わえないままマイ楽を迎えたのです

そのセリフに「邪悪」と「最高」、ふたつの意を含ませることのできるワードがあれば…
ワードがなくても、せめて行間案件を感じさせるものがあれば…



他にもこんなつぶやきもありました。

ayu様のXより…このつぶやきに感動した私。



年末に公開される「Wicked」の映画化
アタシ、エイゴハ、メッチャニガテ。
なんで、100%翻訳頼り。笑

そんなこんなを考えると、
字幕版を観るか吹替版を観るか、迷ってしまう
いや、どっちも観ますよ!

そんな細か〜い行間案件や例の伏線回収をうま〜く演出してほしいし翻訳してほしいと期待してしまいます。
ミュージカル版、チケットがとにかく取れなかった(高いし💸)ので3回では自分なりの答えを見つけられず💦

他にもネッサローズとボックこの男ボックというキャラクターもイライラ…)なんかも深掘りすると面白いんですが追いつきませんでした。

あと、わがままを言わせていただければ…映画版。
フィエロをもう少しだけ好きにならせてください😅

というわけで、私的「ウィキッド」
なんか素直に観れない作品…もっとキュンとしたかった〜💦
(深掘りばっかしないで、もっと素直になればいいだけ。笑)