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TOMORROW X TOGETHERの世界 2022ver.

※ 本記事は 2022年YouTubeに公開された内容を抜粋しテキスト化したものです。動画に含まれている引用作品や文献等はYouTubeにてご確認ください。ーNOREARIKA


本記事では、The Dream Chapterからminisode 2までの少年の物語 そしてTXTストーリーを振り返ります。

minisode 2までの軌跡

TXTのアルバムの特長は「すべてに少年の物語があること」です。The Dream Chapterからminisode2までそれぞれどんな物語が伝えられてきたのか振り返ってみましょう。(BIG HITの公式紹介から引用しています)


The Dream Chapter:STAR
幼年から少年に成長する少年たちが出会って一つの夢(ONE DREAM)を追求する。 幼い時に、夜空の星を見ながら感じた胸いっぱいになった感じ、明日に関する膨らんだ期待を覚えてる? 星を追うという事は幼い時の夢を記憶してるという事。 「The Dream Chapter」は少年たちが成長する課程の中で向かい合う経験を中心で話を展開する。

The Dream Chapter:MAGIC
フルアルバム‘The Dream Chapter: MAGIC’は’魔法みたいな冒険談’を話してる。 僕と違っても似ている友達と出会った少年たちが、一緒に過ごしながら起こる魔法みたいな瞬間を描いている。 彼らは少年に成長しながら経験する変化や混乱、爆発する感情などを一緒に共有する。

The Dream Chapter:ETERNITY
自分と違うようで似ている友達と出会った少年たちの経験を物語っている。 現実という壁にぶつかったり、友達ともつれたりもするが、彼らが一緒だった時間だけは永遠であってほしいと願う少年たちの切実な思いがこもっている。

minisode 1:BLUE HOUR
次のシリーズに進む前に語った短いエピソード。 現実世界の瀬戸際に立つことを余儀なくされた少年たちの物語を語っている。

The Chaos Chapter:FREEZE
少年の成長ストーリーを描いた前作「The Dream Chapter」シリーズに次ぎ「The Chaos Chapter」を披露する。 世界の襲撃で凍ってしまった少年の物語。

The Chaos Chapter:FIGHT OR ESCAPE
『The Chaos Chapter: FIGHT OR ESCAPE』は、窮屈な現実の中で「君」に出会い気づくことになった少年の衝動を描く。 少年は「君」のために世界と闘ったり(FIGHT)、現実から逃げ出したり(ESCAPE)したいという欲望を心の奥底で感じる。

minisode 2:Thursday’s Child
『minisode 2: Thursday’s Child』は初めての別れを経験した後、現実否定、断念、怒り、喪失感など、 感情の渦に巻き込まれた少年が、これらの感情をあるがままにむき出しにした後、ついに関係が終わったことを受け入れる物語を描いている。 少年は未成年から大人に成長していく中で別れを経験し、自分と自分を取り巻く世界のことを少しずつ知っていく。


少年の物語

少年の物語はアルバム全体に反映されており、歌詞から少年の心情の変化や成長を感じることができます。

そして少年の物語とあわせて展開されているのがTXTストーリーです。
ここで整理しておきたいのは、NOREARIKAの考えとして、少年の物語とTXTストーリーは完全に同じではないということです。完全に同じではないけれど、完全に違うということでもありません。

それぞれが意味を持って存在し交錯していくのだろうとNOREARIKAは感じています。

TXTストーリー

そもそもTXTストーリーは少年の物語とどう違うのでしょうか。
現時点でNOREARIKAが思うTXTストーリーは簡潔に表現すると「ファンタジー」です。対して少年の物語は「リアルに近いもの」だと感じています。

NOREARIKA作

リアルとファンタジーが共存しながら進行しTXT作品となって紡がれている」ということを前提として話を進めたいと思います。

TXTストーリーを読み解く上で手がかりになるのは映像作品です。

メインのストーリーラインに関わる映像作品は「タイトル曲(日本語版含む)」と「THE STAR SEEKERSシリーズ」の2つだと個人的には読んでいますが、TXTのMVは様々な世界線が入り組んでいると考えられるため、前述の2つに含まれないMVもストーリーやキャラクターを理解する上で参考になります。

COMEBACK SHOW等で公開されるショートアニメーションやVCRはストーリーに繋がる部分もあるのでかなり手がかりになりますし、Concept TrailerやConcept Photo、Clipなどは個々のキャラクターを読み解く上で鍵が隠されています。

「THE STAR SEEKERS」別名「星を追う少年たち」はマンガとノベルも配信中です。(結局どれもが手がかりであり、繋がっているってことですね。)

鍵を握るMVまとめ

前述の通り、メインのストーリーラインに関わる映像作品は「タイトル曲(日本語版を含む)」と「THE STAR SEEKERSシリーズ」の2つです。

まずタイトル曲は次の通りです。

CROWN / Run Away / Run Away[JP] / Can't You See Me? / Blue Hour / Blue Hour[JP]
0X1=LOVESONG / LO$ER=LO♡ER / 0X1=LOVESONG[JP] / Good Boy Gone Bad / Good Boy Gone Bad / Good Boy Gone Bad[JP]

続いて「THE STAR SEEKERSシリーズ」は次の通りです。

Questioning Film - What do you see? / Nap of a star / Magic Island / Eternally / The Doom's Night / Frost

THE STAR SEEKERSは元々「+U」という名称で展開されていましたが 現在は集約されています。

どの作品が「THE STAR SEEKERS」関連作品なのかがわからない時は 公開されている映像の概要欄を見てみてください。

Nap of a star Official MV 概要欄 

THE STAR SEEKERS with TOMORROW X TOGETHER」という表記があります。このシリーズに当てはまらない映像の概要欄に記載はありません。

そして忘れてはいけない「THE STAR SEEKERS」のアカウントで公開されている映像もこのシリーズに当てはまります。


世界線についての考察

「THE STAR SEEKERS」は想像以上に複雑だなという印象があります。なぜならTHE STAR SEEKERS シリーズ内でも複数の世界線が入り組んでいると読める描写が見つかっているからです。

※「星を追う少年たち」のネタバレが含まれます。

「THE STAR SEEKERS」別名「星を追う少年たち」は同名のマンガとノベルが展開されていますが、この2つのストーリー展開は異なる部分があります。 恐らくこれらも様々な世界線のうちのどこかにあたるのだと考えられます。

ノベル版「星を追う少年たち」では5人が異なる世界に飛ばされるエピソードがあり、第31話「消える本」で5人はユグドラシル図書館に飛ばされます。 そこで出会った男は次のように話します。

「ここにある本は……自分たちを書いてくれる存在がいなくなれば、自然と消滅する」
「つまり、本が消えたということは一つの世界がなくなったということ。星が滅びれば、本もなくなるんだ」
「…ここはユグドラシル図書館というところだ。この世にあるすべての星の歴史が刻まれ、消えゆく場所。誕生と滅亡の源だ」

星を追う少年たち 第31話「消える本」

この男の言葉から、TXTストーリーには様々な世界が存在し、消えては生まれを繰り返しているということが読み取れます。

しかし忘れてはいけないことがあります。それは「どの世界線においても5人には共通する約束と宿命がある」ということです。

物語の始まり

「Nap of a star」のMVは「THE STAR SEEKERS シリーズ」始まりの物語。5人の少年と星の物語を描いたMVです。

5人は幼い頃に星の下でひとつの約束を交わしました。

「僕達がたとえ別れたとしても必ずまた会おう」

これがTXTストーリーの始まりです。

彼らはそれぞれの道を歩くことになり、星は深い眠りにつきました。星が目を覚ますには「5人が再会すること」が必要です。

「Nap of a star」のMVではツノを折って傷ついた姿のヨンジュンの前に翼を持った少年カイが現れる描写があります。

そして次第に全員が集まり星が目を覚ます。
「魔法のようなことが起こるのかもしれない」5人はそう思うのです。

次は「Magic Island」のMVです。

ここで明らかになることは「5人には“星の歌”が必要」ということです。Section1を見ると「5人が再会するだけでは星は目覚めなかった」とわかります。

なぜ会ったのか、何を探さなくてはならないのか、何を思い出さなければならないのか……彼らはまだそれらに気づいていないのです。

運命の夜とは

5人は越えなくてはならない「運命の夜」というものがあります。

運命の夜については「Eternally」のMVと「The Doom’s Night Official Animation」にその描写が含まれています。

TXT作品には“ドラゴン”がよく登場しますがこれは運命の夜の象徴になっています。

運命の夜を越えるためには「5人が一緒であること」そして「星の歌」が必要です。

「The Doom’s Night Official Animation」ではスビンがサイコロを使って別次元の5人の場所へ行き、助かる方法を見つけることができたと読める描写があります。

The Doom’s Night Official Animationより引用
The Doom’s Night Official Animationより

ひとりの女性が現れ二人が手を取り合うと扉が出現し、場面はあの夜に変わります。

The Doom’s Night Official Animationより

一人で立ち向かう描写がありますがこれが本当に最善策なのでしょうか…

繰り返しになりますが、この運命の夜を越えるためには「5人が一緒であること」そして「星の歌」が必要です。

スビンは助かる方法を見つけたと思いましたがまだそれに気づいていなのかもしれません。

The Doom’s Night Official Animationより

スビンは自身の夢の中やサイコロでの旅を通じて様々な世界線を見ています。なぜ会ったのか、何を探さなくてはならないのか、何を思い出さなければならないのか…スビンは見てきたものを繋ぎ合わせ「答え」を見出さなくてはならないのです。

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