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キミと過ごせて楽しかったよ

キミが我が家に来たのは去年の母の日の頃。

次男坊に連れられてやって来た。

ちょうど緊急事態宣言が解けた頃だったかな。

あの時は、こんなに早くサヨナラする事になるとは思っていなかった。


我が家に来てからのキミは、毎日毎日 働いて、私を癒しの時間に導いてくれた。

ホッとひと息つきたくなる時が、キミの出番だったね。

カリコリ カリコリ 軽やかな音と共に…

香ばしいコーヒーの香りと共に…

日に二度も三度も働いてくれた日もあったね。



今日は何だか不調そうで、音は軽やかさが無かったよね。

ホントは少し前からだったんだろうね。

氣が付かなくて ごめんよ。


突然 ポッキリと取っ手が取れた時は驚いたよ。

どんなにしても 戻ってはくれなくて…

どんなに押さえておいても カリコリと軽やかな音は聞かせてくれなくて…

そんなに馬鹿力だったかい?

そんなにブラックな扱いをしてしまっていたかい?

ごめんよ。お疲れ様。ありがとう。

明日には新人を連れてくるから…

もうユックリ休んでくれて大丈夫だよ。


じゃあね、コーヒーミル。


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