原作版「左ききのエレン」が思ったより長くなった理由
「左ききのエレン」はcakesで連載を始める時、確か5巻前後で完結する想定でした。サラリーマンを辞めて漫画作りを仕事にしようと決心した矢先、エレンは映像化を狙って描き始めました。ネット漫画から映像化された実績を作り、その後の作家業の名刺代わりにしたいという腹積もりでした。ですので、そのために映像化しやすい尺を考え「単行本5冊前後」でまとめようと。
結果的に、原作版エレンは現在11巻までまとまっています。今書いている「岸ファミリー編」と、少し間が開いてしまっている「震災編」はそれぞれ1冊分のボリュームになる想定なので、合わせるとすでに13巻分の連載が決まっています。
「エレンは長く描こう」と方向転換したのは、学生団体の件の後あたり。(ちょうど少年ジャンプ+のリメイク版で今やっています)はっきり覚えていて、加藤さゆりの結末を描こうと決めた時です。さゆりがニューヨークに行かないパターンも考えていて、そのパターンではニューヨーク編がそもそも存在しなくなり「エレンの伝説」として台詞の一端で時折触れられる程度にする予定でした。そうなると、もう残り1、2冊で完結できました。
それは別の言い方をすると「加藤さゆり」を主人公の一人にすると決めたという事です。
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