「3時間」を生み出すための犠牲

ぼくは漫画の執筆以外に、広告案件とかタイアップとか商品開発とか色々やってるんですが、最近は漫画の執筆に集中する時間を確保すべく優秀な後輩に手伝ってもらってます。「漫画の執筆」とか「ドラマ脚本チェック」とか、要は「作品のクオリティに直接関わる事」は必ずぼくがやるし、もっと言うとぼく以外には絶対に触らせない様にしていますが、それ以外の打ち合わせは、その彼に出てもらって、ぼくは同席しなかったりしてます。

漫画以外の仕事の話ってほとんどブログでも書かないんですが、結構疲れる事が多くて。有名企業の方から「是非一度話がしたい」って連絡を頂いて、いざ行ってみたら本当に話がしたかっただけでご飯食べて終わるとか、未だに多いです。そういう時に限って割り勘だし。

そういう事が続いて「もう最初に僕が行くのは辞めよう」と決心した次第です。最初の打合せは、後輩に代打で出てもらって、ちゃんと話が通じる相手だと分かってからぼくが出席する、そうさせてもらう事で余計な時間を使わなくて済むと。

ここから先は、これを読むであろうその後輩に断ってから書きたいんですが、怒ってるわけじゃないからね(笑)どちらかと言うと自分の反省というか気付きと言うか。

ぼくの時間を3時間確保するために、後輩にその3時間代わりに打合せに出てもらう。そう考えていたんですが、その見込みは甘くて。後輩はそっからぼくに報告するために与件を整理して電話してくれて、ぼくが同席していない影響で余計に時間を使ってる。そっから2週間くらい連絡無いから「あれってどうなってる?次の打合せいつ?」と聞いたら「かっぴーさんと話した内容を企画書にまとめてます」と。

そもそも企画書って、裁量権がある人間同士が直に話を要らないんですよね。企画書って取引先の窓口の人が、自分の上司に「って提案を受けました」と報告するために存在してるので、社長プレゼンで企画書って要らないんですよね。(要らないんですよねっていうのは、本当は・理想的には、と言う話で実際は要る場合が大半だと思います。)

ぼくは裁量権ある人としか仕事しないと決めてるので、ぼくが直接打合せに行っていれば作らなくて済んだ企画書を、後輩は2週間かけて作ってる、そう考えたら「ぼくの3時間のために、後輩が2週間使ってる」って。これは不健全だと。ぼくの3時間分の時給の半分くらいを渡せば、その子の給料としては不足ないと思うのですが、なんかそういう事じゃなくて、非効率さに微妙に申し訳ない気持ちがしてしまい。そんだったら自分で打合せ出た方がみんなハッピーだったのかなとか。

最近時間が本当に足りなくて、打合せを外注した結果考えるようになった新しい悩みなんですが、同じ理由でトークイベントとかインタビューをほとんど断っています。仕事が忙しいというのは当然ありますが、何より子育ての時間をちゃんと確保したいというのも大きいです。

トークイベント・インタビューは、企画とか対談相手が良ければ受けるので、その辺を固めた状態でご連絡頂けると幸いです。ついでに言わせて頂くと、キャスティングするだけで満足してる方が多い印象で、そうじゃなくて「どんな話をして欲しいのか、誰に向けて、誰として欲しいのか」とか、そういう理由が見えないと受けづらいです。そのメディアの発行部数とかPV数とか言われても正直美味しいと思わないので…。多分、noteで自分で書いた方が読む人多いので。

とか言って明日トークイベントやるんで来てください。


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