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左ききのエレン「0巻」への想い

いまクラウドファンディングでしか読む事が出来ない「0巻」を描いています。「0巻」なので始まりな感じもするけど、端的に言ってしまえば「左ききのエレン・シリーズ最終章」だと思っています。

第一部の最終回はすでに描いたし、第二部HYPEの最終回も頭の中で決めていますが、それより後の「本当の終わり」を描いています。終わりなのに、どうして「0巻」なのかは、読んでもらえれば分かると思います。

第一部は、正確な数字は知らないが数十万人が読んでくれていると思うけど「0巻」に関してはクラファンのリターン限定なので、きっとこれまでで「最も読む人が少ないエピソード」になると思います。noteで描いた番外編とか、言ってしまえば僕がこれまで描いたどの漫画よりも読者が少ないと思います。一番少ないので、多分noteのバズらなかったギャグ漫画とかなんですけど、それでも5万人は読んでます。0巻の読者が万が一でもそれを上回ろうものなら、2億円とか集まる計算なので有りえない。つまり、このクラファンが漫画系で日本一の支援額になろうが、それでも尚「0巻」は、これまでで最も少ない読者数になる事は確定しているのです。

なのに、不思議と描く熱量はめちゃくちゃ高いです。魂を削って描いていると思います。第一部の最終回を描いた時に負けない熱量があります。ぼくは性格上、いつもは読者数に比例してモチベが上がるんですけど、今回は関係しない。それがどうしてか、さっき分かりました。

この「0巻」だけは、自分のために描いていないんです。ぼくは人一倍「自分の作品は自分のものだ」という意識が強くて、だから自分でnoteに解説書いたりしてるんだけど「左ききのエレンは自分のための物語だ」と思っていて「天才になれなかった全ての人へ」は、実のところ「天才になれなかった自分へ」だと思っているし、自分と同じマインドの人が居れば、宜しければどうぞ一緒に読んで下さい、という感じに思って描いている。

だけど、深かったり、長かったり、濃密に触れた物語というものは、自ずと読者のものになってゆきます。実際、読者の方から「これは私のための物語です」と言ってもらえると嬉しいし「朝倉光一は僕です」と言ってもらえると嬉しい。だから、「左ききのエレン」を深く長く読んでくれて、すでに自分の心の中に作品を置いてくれている人達には、もう託しても良いんじゃ無いかと思うようになりました。

だから、「0巻」だけは自分のために描いていないんです。クラファンを支援してくれてまで好きだと言ってくれている読者の皆さんのために、エレンを託すつもりで描いてます。

その意味でも「0巻」は「左ききのエレン・シリーズ最終章」で、最後のエレンになると思います。もちろん、HYPEはまだまだ続くし、ネタバレとかそういう意味の最終回では有りません。作品として、最後に読んでほしい章だという意味です。ですので、HYPEが完結した時とか、折に触れて、また0巻は何度も読んでほしいと思っています。

天才になれなかった全ての人へ、この物語を贈ります。心を込めて描き上げますので、どうかお待ちください!


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