241013 WEリーグ【ベレーザ-マイ仙台】
2024-25 SOMPO WEリーグ 第5節
日テレ・東京ヴェルディベレーザ vs マイナビ仙台レディース
@味の素フィールド西が丘
4-0(3-0, 1-0)
地力や現在の状況を加味すれば、結果そのものは妥当。4点目のようなペナ最深部まで崩し切るお家芸だけではなく、土方麻椰や山本柚月が個の力でゴールをもぎ取ろうとする姿勢を見せ、結果も伴ったことは大きな自信につながると思うし、監督もコメントを見る限り嬉しそうな感じがする。
ハイライト
序盤の序盤は、仙台もベレーザ3バックからの縦パスを切ろうと、大西若菜と後藤三知でボランチを、中島依美と凱旋の原衣吹でシャドーを監視し、引っ掛けるシーンもあった。
ウイングバックもいることだし、そうなれば大抵のチームは嫌がって外経由になるのだろうが、相手が閉じようとしている箇所の攻略をベレーザはあえて試みることで、メンタル面でも優位性を確保。木下桃香と岩﨑心南が代わる代わる最終ラインに落ち、シンプルに受けてははたくを繰り返しつつ、隙あらば自ら運ぶプレーで前進。仙台としては閉めたいはずの中を使われて守備意識をより中央に割かざるを得ず、すると、今度は効果的にワイドを使われるという悪循環に。次第にハーフコートゲームとなった。
仙台が構築中のビルドアップも、ベレーザクラスのプレッシングを受けると、逃げるような長いボールに頼ってしまうなど、プレッシャーと感じる距離の度合いの違いが如実に出た。
それでも後半は左上がりの3バックに変形したことで各々捕まえる相手が明確に。前線からはめ込む形を作ると同時に、引いた状況からでも1つ目に長いボールを、スペースではなくごみちに当てることで、カウンターの質が向上。どこかで1点が入っていれば、また少し異なった展開となっていたかもしれない。
ベレーザとしては、悪い時のような、好機を作りながらも点が重ならない前半を、ミッドウイークのカップ戦に続いて脱却。後半は相手に主導権を握られる癖は抜け切らなかったけれども、鈴木陽投入後は収まりどころと時間も作れるようになり、最後にはらしく追加点を奪うこともできたのは収穫といえそう。同時に、同じ圧を好調のチームから受けた時に耐えられるか、もしくはその時間を与えずに済むかという点は課題として残りそうだ。
とはいえ90分を通しての感想はやはり完勝。応援している側はきっと気持ちよく帰れると思う。
余談。
保護者会ママさんズと思わしき方々は朗らかな口調でいいところやポジティブな評価をたくさん言葉にするので、耳がとても心地よかった。その口調でプレデターとエックスとコパの違いを語るギャップも面白く思うと同時に、しっかりとサッカー選手の親なんだなと思うなど。中継では語られるわけもないので、こういうのもまた現地観戦の良さである。
この日の西が丘は2000人を超えた。北区民デーの効果が出ていたならば、毎度アグレッシブなキックインセレモニーを披露してくれる区長に感謝。「今日のゴール裏多いね」と誰かが言葉にしていたけれど、それは確かに感じた。あとはメインスタンドが埋まれば、という感じだが、中継に映るバックとゴール裏から埋めようとの戦略であるのなら奏功しているといえそうだ。
また、仙台のゴール裏からは本日もTan.San.Suiの声が聞こえた。公式応援アイドルではあるけれど、アウェイ戦だからプライベートってことだよね。本気度を感じるし、だからこそチームの結果がついてこないとしんどいのもわかる。挫けずに続けて欲しいなと思うし、チームは本当に結果で応えてあげて欲しい(ちなみにママさんズも声かわいいね~、頑張ってるね~と言っていた)。
余談の余談。
ベレーザのウオーミングアップを見ていると、バックスタンド側では最終ラインの3人がフィードやロングボールへのヘディング対応をするのだが、カツオさん(村松智子)の正確なヘディングと松田紫野のトラップには毎回感嘆の声が出る。
余談の余談の、そのまた余談。
岩﨑コラボフード、おさつホイップ。美味でした。ただし、大学いもはフォークを通さない守備の壁さ。攻略には時間を要した。