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240506【EL埼玉-浦和】意地が見えた激戦だった

2023-24 WEリーグ 第19節
ちふれASエルフェン埼玉 vs 三菱重工浦和レッズレディース
@熊谷スポーツ文化公園陸上競技場
1-2(0-2, 1-0)

11連勝中の首位浦和を相手にエルフェンが好ゲームを展開したのは事実。後半ATに池田がボールを放置したように、敵陣でのFKでキッカーをずらし、スローインでは遠藤が遅延行為の警告まで受けたように、浦和の時計の進め方は見事だったが、ああいう時間を使わせるプレーを強いたチームがどれだけ今季はあっただろうか。

エルフェンはこの健闘に満足するか、足りずととるか。箱根駅伝で創価大学が2位に入った時の森圭介アナの言葉を思い浮かべつつ、できれば勝って満足できるようなチームまで進化して欲しい。

ハイライト

記録

EL埼玉vs浦和_スタートフォメ

浦和がボールを握ってエルフェンが守る。想定内の展開で進んだ試合は、特に前半ATの失点がエルフェンにとって結果的に大きくのしかかった。とはいえ、前半いずれのゴールも浦和に転ぶであろうシーンだったともいえる。

1つめはCKを防いでの二次攻撃からの流れで、浅野が頑張って岡村、伊藤のシュートを止めたけど、この間、ほとんどの選手はボールを見るかゴールカバーに注視してしまって、人を捕まえていなかった。だから、この2人も空いていたし、清家へのプレッシャーも小さかったし、奥には島田もフリーだった。

2点目は対角に振られて清家から伊藤のラインだけど、浦和が1-0リードの前半アディショナルタイムという状況であのスプリントを見せた遠藤が生んだゴールだと思う。時間を考えれば、シンプルな単騎勝負を委ねる考え方もあったはずだが、彼女の中ではここは攻撃に力を掛ける、攻め切って点を取って終わらせるという強い意志があったのだろう。そういう意味では、エルフェンサイドとしてはどこかで無理をしてでも切るべきタイミングだったともいえる。ゴールキックからどうやって前半の終わりを見据えたかは一考すべき。

もちろん、これは勝つために突き詰めるシビアな部分で、それができるから浦和は強いチームともいえる。繰り返すけれど、エルフェンはめちゃくちゃいい試合をした。左を切って右へ誘導して食い付きつつ、前半向かい風の中で耐え、前線では吉田が奮闘した。先日の徹底のように。

キャプテンからは、同世代の石川や、ましてや岡村には絶対に負けたくないというものすごく強い意志をプレーから感じた。ゴールは気迫の賜物だと思う。自分は埼玉県民ではないけれども、そういうのが見えるならダービーは有意義。ラストパスはよく通したなと思ったら瀬戸口だった。シュートじゃなくてパスなんだ、けどこずさんなら通せるか。

植村は古巣相手に爆速ドリブルを披露。久しぶりに直で見たけど、やはり足の運びが違う。日体大時代のチートっぷりと、長澤まどかをセンターバック起用して対策打っていたのが懐かしい。ケガは大変だったと思うけど、復活の片鱗は感じる。

広瀬も頑張ったと思うけど、右の2枚をハーフタイムで代え、髙橋に至ってはインアウトだったってことは、マイボール時のプレー選択にもう少し求めたいことがあったのかな。

エルフェンのホームゲームの雰囲気が好きだから肩入れしている気もするけれど、浦女も浦女で好きなチームなので、両者が拮抗したバチバチの試合をしてくれるのは本当に見ていて楽しい。浦和は球際のぶつかり合いでは上を行き、池田のパント1本を島田がキープして深い位置まで運んだプレーは素晴らしかった。

こぼれ球の位置には常に柴田がいるし、左右上下の隙間はどこも栗島が埋めた。石川は国内では無双だし。左サイドバック角田には驚いたが、狙われていた岡村のケアと、もっと足下の時間を作って、中にまで入ってきて欲しいというオフェンシブなメッセージなのだろうか。攻撃を再活性できる選手がもう1人くらい控えに欲しい。

連続無失点は5で止まったけれど、12試合連続複数得点と12連勝は記録更新継続。週末のプレACL決勝は日本全土を挙げて応援してあげたい。

余談
薊さんが普通にワッフル売っていて、又吉さんは最後までお見送りをしてくれるスタジアムって、すごくね?

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