【治験体験談】治験は危険?人体実験とはどう違うのか?

治験に参加したことがない多くの人が持つ疑問の一つとして必ず挙がるのが「治験は人体実験とどう違うのか?」というものだと思います。

これは同時に治験に参加するのをためらう一番大きな動機でもあるように思います。

確かに言い方は「治験」という風にいかにも医学的、人道的な風に聞こえますが、実際にやることは「人体実験」と変わらないというイメージを持つ人がいたとしても不思議ではありません。

歴史的に見ても新しい薬が出来る過程で多くの人が人体実験の対象となり、その結果命を落としてしまった人も決して少なくはないでしょう。

そこで今回は「治験は人体実験なのか?」ということにテーマを絞って考えていきます。

治験は人体実験なのか

結論から言うと治験は人体実験ではありません。

現代の日本でやっていることなのですが、当然と言えば当然のことですが、治験は人体実験と呼ぶことは出来ません。

それゆえ、命に関わるような治験は絶対にあり得ないし、何かの後遺症が残るということすらも、ほぼあり得ないと言い切っても問題はありません。 

治験と人体実験の違いとは

それでは治験と人体実験の違いはなんなのか、どこにあるのかということですが、1番の本質的な違いは、治験は本人の自由意思に基づいて行われる「治療試験」を指し、「人体実験」は本人の意思を無視して行われ、倫理的問題のある「実験」を指すという点です。

治験→「治療試験」(本人の自由意思)

人体実験→「実験」(本人の意思は無視される・倫理的問題)

この点がもっとも重要です。

治験に参加するかどうかは本人の自由なのです。

参加したければ参加すればいいし、辞めたくなったら治験の途中であってもいつでも参加を辞退することが出来る、それが治験です。

反対に人体実験では本人の意思が無視されます。

当然ですよね。

誰だって自分が人体実験にされたくありません。

誰も自分からやりたがらないから意思を無視して無理やり実験にされてしまうんです。

治験は本人の意思を尊重する

また治験に参加する時には説明会で治験の内容に詳しく説明を受けることが出来ます。

そこでしっかりと治験の内容を学び、それに同意するかを自分の意思で決定することが出来ます(インフォームドコンセント)。

そして治験に参加するか否かを決めることが出来ます。

参加するかどうかは本人の自由意思で決めることが出来るのです。

また、製薬会社が治験を実施する時には国際的な取り決めであるGCP(医薬品臨床試験実施に関する基準)により、IRBという治験審査委員会を設置することが義務付けられています。

そしてこの委員会に認められた治験だけが実際の臨床試験を行うことが出来るのです。

当然日本で参加出来る全ての治験はこの委員会によって安全が担保されており、参加者の健康を著しく害するようなことはありません。

私はこれまで5度以上治験に参加していますが、この通りピンピンしています(まあ一度だけ副作用っぽいのが出て家に帰りたくなったことはありますが。)

治験と人体実験の違いまとめ

いかがでしたか?

治験と人体実験が違うことくらい、現代人なら誰でもわかることだと思いますが、これから治験に参加しようと考えている人にとってはちょっと心配なのかも知れません。

僕自身も最初に治験に参加する時は緊張で前日眠れなかったくらいです。

しかしこれまで9回も治験に参加し、たった一回だけ大したことのない副作用に遭った経験から言うと、それほど心配することもありません。

不安は最初だけだと思うので迷っている人はとりあえず事前説明会に行って見ましょう。

医師から説明を受けると色々と不安要素も取り除かれるものです。 

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