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私と音楽と、バンタン②

初回に上げてからすっかり久しぶりのnoteになってしまいました。

今日は、私が今一番、耳に残って離れない「ある曲」と、私の子供の頃のお話を少ししていこうと思います。

サム・スミス

去る2月5日、第65回グラミー賞がロサンゼルスで開催された。
これまでその存在は知っていても、さほど興味はなかったが、昨年私の推しグル「BTS」(以後バンタンと呼ぶ)がノミネートされ、初めて現地でパフォーマンスした事で以前よりも意識するようになった。
今回バンタンも「Best Pop Duo/Group Performance」と「Best Music Video」部門にノミネートされていたが受賞は叶わなかった。
が、世界中に数多くの音楽が溢れる中、ノミネートも十分に快挙である。

そして、バンタンがノミネートされていた部門の最優秀ポップ・パフォーマンス賞(グループ)にサム・スミス&「Unholy」が受賞をした。
サム・スミス。
少し前なら、そんなに気にも留めなかっただろう。でも、ユンギペンのアミちゃん達ならお察しと思う。そう、あのValentinoのパリコレの時、ユンギのお隣に座られてたあの方。


ちなみに、今回の授賞式にもサム&キム御一行はValentinoのクリエイティブ ディレクター〈ピエールパオロ・ピッチョーリ〉の特別デザインによる真っ赤な衣装を着用していた。

「Unholy」はここ数週間、職場の有線で毎日流れている。
実は受賞の一報を聞いた時もまだそれが彼らの曲だとは知らなかった。
やけに耳に残る曲、との印象だった。
有線のサイトを見て、漸くそれがサム・スミスの曲だと知った。

失礼ながら、サム・スミスの楽曲はあまり覚えていないが、もう少しおとなしめの歌を歌っていたような記憶がある。
初めて「Unholy」のMVを見て、日本語の歌詞翻訳で予想以上の攻めた内容になかなか度肝を抜かれた。共演しているキム・ペトラスもまた個性溢れる歌手だ。2人の経歴に関しては有名なようなのでここでは割愛させて頂く。

グラミー賞でのステージパフォーマンスは残念ながらまだ公式には上がっていなかったが、別のステージでのライブパフォーマンス映像を見つけたので見てみた。

MVの世界観をステージにすると、こうなるのか。めっちゃカッコいい、サム&キム御一行の群舞。物凄く特殊な世界観ではあるが、とにかく格好よく圧巻のパフォーマンス。
グラミーのステージもさぞかしド派手にやってくれたのだろう。
映像を楽しみに待とうと思う。

【追記】
グラミー公式から映像上がってました✨


※彼らの世界観をもう少し詳しく知りたい方は、こちらの記事をぜひ参照してください。


群舞

今回このステージを見て、以前から書きたかった思い出を忘れないうちに書き記そうと思う。

〈群舞〉とは、読んで字のごとく「大勢の人が群がって踊ること」。
私はこの〈群舞〉や集団演技が昔から大好きだった。
そのきっかけは、今でも忘れられない子供の頃に観た2つの舞台の影響かもしれない。
1つは、かの有名な劇団四季の『CAT‘S』。
このミュージカルもかなりの衝撃でとても魅了されたのを今でもよく覚えている。群舞なら、どちらかと言うと『CAT‘S』の方が有名ですが、こちらは説明することもなく世界的に有名なステージなので今回は割愛させていただく。

もう1つは故 蜷川幸雄監督の『王女メディア』
こちらも有名な演劇だが、私が記憶してる中でおそらく初めての観劇だったのではないかと思う。
小学3~4年生の頃、母に連れられて観に行った。
美容師だった母は、自身の勉強の為、いろんな情報を得ていた。
この舞台衣装が辻村ジュサブローさんという方で、その衣装がとても素晴らしい、とのことで母は観に行きたかったようだった。
私に、一緒に観に行く?と尋ねた母に私は「行きたい!!!」と即答した。
当時、星座の話に興味を持っていた私に母が買ってくれた「ギリシャ神話」の本。それをページがちぎれてしまう程、何度も読んでいたが、いくつかある話の中で最後に書かれていた逸話「王女メディア」が私にはとても印象に残っていた。

コルキスの王女メディアは夫イアソンと共に互いの故郷を捨てコリントスで暮らしていた。だが、コリントス王クレオンが自分の娘婿にイアソンを望み、権力と財産に惹かれたイアソンは妻と子どもたちを捨て、この縁組みを承諾する。

怒りと悲しみに暮れるメディアの元に、クレオンから国外追放の命令が出る。一日の猶予をもらったメディアはイアソンとクレオン父娘への復讐を決意する。

アテナイ王アイゲウスを口説き落として追放後の擁護を約束させたメディアは、猛毒を仕込んだ贈り物をクレオンの娘の元に届けさせ、王と王女を殺害する。更には苦悩と逡巡の果てに、自身の幼い息子二人をも手にかける。すべてを失って嘆き悲しむイアソンを尻目に、メディアは息子たちの死体を抱き、竜車に乗って去っていく。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

この王女メディア、演劇の方もこのくだりからの引用であったが、私が読んでいた本には、メディアとイアソンの出会いから書かれてあった。
(詳しくはこちらをどうぞ)

イアソンを助けた為に祖国を追われ、実の弟まで手にかけてしまったメディアが安住の地で家族で幸せになろうとした矢先に訪れる悲劇。
これが、どんな風に舞台化されるんだろう・・・
とても興味が沸いた。

王女メディアと平幹次郎

私の中では「王女メディア=平幹次郎さん」が完全にインプットされてしまっている。それくらい、この舞台は言葉にならない程の衝撃だった。

初めは、まさか「おじさんがおんなのひとのやくをする」なんて想像もしていなかった。当時でも、少しずつ多様性は出てきていたがまだそこまでメジャーではなかった時代。
でも、子供の私の思惑なんていとも簡単に崩れてしまう程、平幹次郎さんのメディアは強くも哀しい悲劇の女性を演じきっていた。
いや、私にはメディアそのものに見えた。

(上記の記事より写真お借りしました)

平幹次郎さんの演技も素晴らしかったが、私が更に衝撃を受けたのが、十数人いるコロスの女たち(これも全て男性)が津軽三味線を弾きながら声を揃えてメディアの苦しい心情を叫び上げる場面。
BGMと相成り、私の中で鮮明に覚えている。
残念ながら公式映像は見つからず・・・

こちらの映像を参照させて頂きました。

懐かしい記憶です・・・
いつかゆっくりこの舞台の映像を改めて見てみたい。

神話と言えば

我が推しバンタンの楽曲にもギリシャ神話の神様の名前が付いた曲がある。
『Dionysus(ディオニュソス)』だ。ディオニュソス(酒神バッカス)は豊穣とブドウ酒と酩酊の神、と言われている。

2019 MMAでのステージ映像。

バンタンを知るきっかけは『Dynamite』であったが、沼に引きずり込むきっかけはこのステージパフォーマンスだった。

たまたま映像をあれこれ見ながら、ふとコタツでうたた寝してしまった私。が、何やら大きい音楽で目が覚め、テレビ画面に映されたバンタンはこれまで和やかに踊っていた映像のバンタンではなく、激しく〈群舞〉していた。

衝撃をうけた。
この子達、めちゃくちゃカッコいい・・・
え、何、他にもこんなステージあるの???
もっと見たい!もっと知りたい!

やはり、私は〈群舞〉する人たちに魅かれるようだ。
バンタン沼への話はまたゆっくり。

長い拝読ありがとうございました。