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初夏の頃(14)不覚にも寝る

初夏の頃(14)
シャワーは私が先に浴びて2階に上がる。
身につけてるのはバスタオルだけ。
乾いた風が気持ちいい。
ソファーに座り大きな窓の外を眺める。
木立は疎だがこの家からは隣家は見えない。
針葉樹と広葉樹の緑の木々の葉と空と芝生だけ。
明るい陽光に乾いた爽やかな風がわたる。
開け放したドアから階下に電話があった。何か話しているようだ。
ふと
この大きな家は誰の持ち物なのだろうか?そんな風に考えると漠たる不安が支配する。
だから、いろいろと何も考えないようにしていた。刹那的に欲望をみたしてそれでいいと、手にしたものが愛おしくて、考えると失いそうで、手にした砂が指の間から溢れて、どんんどん無くなってしまうようで、幸せ過ぎて怖かった。
これが愛なのか恋なのか?彼女は僕をどう思っているのか?好きなのはわかる。
始めに、土日に此処に来てはいけないと言われた。
きっと誰か来る人があるからだ。
そして、二人の人と同時にSEXしてはいけないとも教え諭すように言った。
この部屋にも少ないが絵画がある。いや少なくは無い。
片隅に何枚かの額縁がある。廊下や階段の壁には所狭しと何枚もの絵があるし、玄関の吹き抜けにはそれはそれは大きな西洋画が幾つもかけられてる。
絵だけでは無い、ブロンズの塑像や石の彫刻や陶器の美術品か骨董品の類が要所要所にきちんと飾られている。小さなものはガラスケースに入っているが。これらのお掃除も大変だろうな〜
それにしてもあのピアノの上手さはなんなんだ?指が綺麗で長いとは思ったが、ピアノの音楽にそれほど詳しくは無い私でもショパンとかのパッセージの指の動きは尋常ではなかった。
僕には色々聞くが、自分の事は、話さない。
ピアニストかどうかも、自分からは一言も触れない。
それとあのこれまた尋常では無い運転のテクニック、いやテクニックだけでは無い鋭い感性と決断の素早さ、度胸。如何考えても鋭く命と背中合わせだがギリギリの選択は安全と安心を確信してる。
でも何か?私的なことや個人的なことは、自分からは消して話さないと言う意思のような感じで。その為か。訊くことも触れるのも、なんとなく口にし難かった。だから、見猿、聞か猿、言わ猿に徹していた。
少し体が冷えて、ベッドに先に入った。
知らずに寝てしまったようだ。

ゲランの香り、カーテンの様に垂れてる彼女の少し濡れた髪の毛に包まれてキスされていた。くちびるは目蓋の上かから軽く撫でるようにそして唇に。
それだけで私は固くなってしまった。それを少し冷たい手で一番敏感な溝を撫っられて声をあげた。身体はまだ起きていなくて、そこだけにエネルギーに満ちていた。手を回す間も無く顔は消えてすぐに舌と唇で快感を与えられていた。
やがてそれは激しく、今までに経験したこともないポイントを様々に激しく責められていた。堪らず両膝を立てて広げた。
寝たまま何もせずに、何もする間も無く責められ続けていた。
堪らず、出てしまいそうだと、いうことを伝えても動きは止まらずに続けられた。
私は薄い羽毛の布団を剥いで彼女を見た、狂ったように私がイクまで止めないとハッキリ解った。我慢、絶対に我慢、でも、いつもとは立場が変わって、声を上げているのは私だった。
限界だった!もう限界だった!もうだめです。その時一瞬、「イイよ!」と聞こえて激しさも動きも変わらなかった。
堪らずに果ててしまった。動きは遅くなってもそのまま続けられた、そして、極上の美味しい物でも食べているように、しゃぶり、舌でなめて吸い込んで、しごかれてそれも吸われた。
それだけでは終わらなかった。さらに敏感んな部分は刺激され硬さは維持されたまま、彼女は上になりそのまま熱い火照りの中に挿入し、声を上げて腰を動かし始めた。二人は両手の指を広げ固く結びその手を支えに彼女はさらに激しく動いた。膝をついて前後に動かし、やがて、腰を少し浮かせて浅く、いつも感じやすい所にストロークの幅を縮めて、声を上げ続けた。
あの瞬間が訪れた熱い液体が噴き出した、何度も何度も。そして、やがて私の胸に体を落として密着して動きを止めた。
しかし深く挿入したままだった。少しレストをすると、可愛らしい笑顔でキスし、「ヒロシ凄いね、硬いままだね!」そしてもう一度熱いキスをしてから一度体を元の位置に戻して、今度は向きを変えて、後ろから見事な美しいお尻をこちらに向けて挿入した。私は腰を手で支え、形のいいお尻とウエストと尾骶骨の上を時々爪で軽く撫で背骨に沿って軽く撫でた。
やがて彼女はまた、浅く刺激の強い短いストロークのピストンを繰り返した。やがて、声を上げると、熱い液体は動く度ごとに激しく噴き出してその熱さが股間に広がる、もう、シーツはびしょびしょだった。
「ヒロシ、今日は中に出して良いよ!」と言った、その瞬間・・・・・。
やがて二人は愛呼応して時の間に宇宙的空間に落ちていき果てて行った。

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5日目PM





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