「うたわれるもの 偽りの仮面」をクリアしたときの記録

クリア当時(2016年2月)にPrivatterに載せていたものを加筆・修正してこちらに載せることにしました。

うたわれシリーズは無印アニメと「散りゆく者への子守唄」が大好きで、その続編と聞いて喜び勇んで買った本作。
ちなみに「散りゆく~」の感想はないんですか? って言われそうですが、もう記憶がないんですね~。
アプリで出てるようなので、もしアプリでシナリオ読み返す機会があれば改めて感想書きたいですね。

プレイ難易度は全部「普通」。
特に縛りも設けずゆる~くプレイ、プレイ時間は48時間程度でした。

良かった点、好みじゃなかった点、どちらも挙げています。




以下ネタバレです!




ではまず、良かった点から。


①音楽

音楽だけで金が取れる。さすが、安心と信頼のうたわれサウンドでした。
特に「散りゆく~」から比べて、日常系の曲がかなり華やかにグレードアップ。「散りゆく~」は戦闘曲に好きなものが圧倒的に多かったのですが、こちらはちょっとした日常もかなり華々しく演出してくれます。
日常系のお気に入りは「天喜楽」「旅は道づれ」「風来人」「遥かな旅路」、イベントシーンではコミカル系の「騒動をおこすもの」、寂しげなシーンに使われた「夢幻のとばり」が大好きです。
戦闘曲も好きな曲ばかりですが、もう圧倒的に「武頼 -ヴライ-」の一人勝ち。戦闘前にキャラ配置する所で曲に聴き入ってしばらく放置してしまった……!
「散りゆく~」の曲があったのもかなり嬉しかったポイント。極端なアレンジがなく、音源が多少変わったくらいだったのも良かったです。私は「月光花」と「鉦を鳴らせ」が大好きなので、この2曲があったのは本当に嬉しかった。欲を言えば「荒ぶる者」と「イクサマヌイ」が好きなので聴きたかったのですが、あれは「トゥスクルの曲」って感じがするな、と思ったり(特に後者)。続編で出てきたら飛び上がって喜びますね。(2021年3月現在、二人の白皇は途中で詰んでいます。これもアプリで読み直したいな……)

②戦闘

めちゃくちゃ楽しかった!! 必殺技の演出、カットインでテンションが上がる。特にカットインの入り方はいかにも王道でかっこよく、絵柄はうたわれの世界観に合わせていて非常に良かったと思います。
戦闘キャラクターの等身のデフォルメ感もちょうどぴったり私好みでした。
協撃がないのは残念ですが、逆に錬技が増えたので良かった! 攻略本や攻略サイトをラストバトル以外は全く見ずに遊んでいたので、錬技は最後の最後まで要領がつかめませんでしたが、ヴライ(人型)の一撃死間違いなしの攻撃をオウギが錬技で完全無力化したときは反り返ってガッツポーズしてしまった……! この一瞬だけで一気にオウギが好きになりました(笑うところ)。

③キャラクター

みんなそれぞれ魅力的で良かったです。プレイ当時、村瀬歩さんのお芝居に惚れ込んでいたので、推しはキウルくん。村瀬さんの高音とちょっぴり低めの声が楽しめて、一人で二粒おいしいキャラクターです。

④声優さん

藤原啓治さんがとにかくすごかった
藤原さんといえばひろしで有名ですけど、完全に「藤原さんといえばハクさん」というイメージが印象付けられました。シリアスとギャグの温度差がとっても良かった。一番好きなのは「兄貴ィィィ、何言ってんのおおおおお!!」って心の中で小声で叫ぶシーンです。ハクさんに藤原さんキャスティングした人に国民栄誉賞あげて。
アニメ三期が決まった矢先に鬼籍に入られてしまったのが悲しい。
声優さんの収録後コメントがあるのが良かったですね。トネケンさんの「オシュトル、ちょっと時間が押しとるよ」で不覚にも大爆笑してしまい、クリア後のあのなんとも言えない余韻がどっかいきました。ありがとうございました。
あと桐井さんはもっと評価されていいと思うんだよな……。

⑤男の友情(?)

うたわれシリーズの魅力、男の友情。良かったです。
腐女子キャラが出てきますが、個人的には腐女子層に対する「媚び」はそれほど感じませんでした。ただ「腐女子層にもどんとこいだぜこの作品!」という強い気概は感じて、私はそのくらいの温度の作品が好きなので楽しかったです。
これは2016年当時の感想ですが、腐女子の世界が前作より詳細に描かれていたのは賛否両論あるかなと思いました。腐趣味はやっぱりアングラなものだし、こういうので出すのはどうかなあとちょっとだけ思いましたが、かといって、それ程ゲームの印象を損ねる事はなかったです。
多分今プレイし直したら当時程は気にならないんじゃないかな。時代も変わっているのを感じます。
ゲームのルルティエ様、門外漢には決して悟らせないように努力してるマナーの良い腐女子ですごく好印象でした。(アニメの方はそこらへんがちょっと良くなかったのもあって、途中離脱する結果になっていたりして……)
このゲームでBL萌えはしていませんが、「義兄弟」であるオシュトルとキウルくんを推してくるのかなと予想していたら、オウギがキウルくんをひん剥いてたのは意外でした。底の見えないオウギはキウルくんにとって色々勉強になる存在だと思うし良い物はどんどん盗みとってほしいですね。

⑥トゥスクル侵攻

ヤマトの八柱将がバケモンみたいな演出だったから、これに攻め入られてトゥスクル大丈夫なのかな……と思ったんですが、大将もクロウももっとバケモンだったのでそこは心の底から大満足でした。
私は大将推しっていうか未だに大将に情緒をメチャクチャにされる人間なのですが、大将の登場シーン最高に怖かったです。最高すぎてずっと震え上がってました。めっちゃ怖かった。ムネチカ様とのカットは夢の競演って感じで嬉しかった。大将、続編では敵でも味方でもいいからユニットとして必殺技を見たいです。いややっぱり敵だとこわいので味方がいいです。
そういえばクロウの必殺技見れずじまいだったなあ。モズヌのは見たのに。
クロウがクオンちゃんを諌める所、死ぬほどかっこ良かったですね。

⑦今作で一番萌えたとこ

ネコネちゃんがキウルくんのこと「あれは自分がオシュトルの妹だから懐いているのだ」って思ってるシーン。
ネコネちゃん、キウルくんにとって自分は「兄の付属物」であり、彼はネコネちゃん自身には全く価値を見出していないと思っているんだ、と知ってめちゃくちゃになりました。そんなことないのに!


つづいて、あんまり好きじゃなかったポイントも。
嫌な人は逃げてください。



ワンクッション!




①日常シーン

アドベンチャーパートと戦闘パートのバランスがちょっと悪かったかな? 日常シーンがいつまでも続いて、戦闘いつくるんだ……となった記憶が。
それと、これは良い悪いじゃなくて、ライターさんと私の好みが合わないんだと思うんですけど、お決まりのパターンを繰り返し過ぎでちょっと胸焼けが。
思えば前作からそうでした。いちいちドジるトウカ、いちいちボコられるオボロ。特に後者にはかなり悩まされました。誤解をしたまま殴られて終わりなのはモヤモヤ、イライラします。
今作でも誤解をしたままハクさんが絞められて終了、っていうのがそこそこあってやっぱりモヤモヤしました。ハクさんは自業自得な所もあるんだけど。

②ギャグシーン

ネットスラング系のメタいネタがちょっと多すぎた。
最初はクスッてなってたんだけどあまりにも頻繁で、だんだん白けてきました。
でも兄貴に「ヒロシ」って言われる所とメンナクネタは好きでした。
あと「働きたくないでござる」は自然すぎて普通に受け入れてしまって笑いました。

③巫の双子

かわいいし強ユニットだし好きなんだけど、台詞が生々しすぎてちょっときつかった。
彼女たちがハクさんと体の関係を持とうとするのは子孫を残すため、と容易に想像はつきますが、容易に想像がつくからこそ、ミト爺でも兄貴でもなんでもいいから説明するなり、独白なりで納得させて欲しかった。ハクさん言い寄られてるだけなのに不潔ですって言われるのはすごく不憫だった……。
ちなみに見た目はウルゥル、中身はサラァナ派です。

④戦闘について

ウコンとオシュトルを!!!!! ユニットとして使いたかった!!!!!!!!!!
事前情報でユニットとして使えそうだなと予想したキャラがユニットとして仕えないのは地味にストレスです。
あとは、キャラクターの技が豊富なのに対して戦闘の数が少なすぎたのと、普通の戦闘でガンガンレベルが上がるのに戦闘回想では全然上がらなくて、一度戦闘を外したキャラとのレベルの差がひどく開いたのが、平等に育てたいマンとしてはひっかかりました。

⑤ラストシーン

クリア直後は「いやいやいやここで切るのはないでしょ!?」って思ったんだけど、今思えばまあ切る所はあそこしかないかな……と。
これでは三部作というよりは二部作の前編って感じ。でも「これは前編です」と売り出したら売上が伸びないのは明白だし。ゲームのシナリオから「大人の事情」を想像させてしまうのはちょっとしんどかったな。
ネコネちゃんについてはもうちょっとユーザーが庇ってあげられる展開にして欲しかった気持ちがあります。あそこで切ってしまうならなおさら。
あのラストはヴライにとどめを刺さなかったオシュトル、兄の事になると暴走するネコネちゃん、肝心なときに冷酷になれないハクさん、が揃って起こった悲劇だとは思うけど、個人的には行李を飛び出したっていうか宮廷侵入中に双子の守りを飛び出した時点で「アチャー……」って感じがありました。同じことを何度も繰り返すのは印象が悪い。
オシュトルには死んで欲しくなかったな……アンちゃん呼びだけで死亡フラグが立ってしまうという伝統はできてほしくなかったですね。続編で何かの間違いで復活しないかな。


その他気になったこと

・十字架を背負ったネコネちゃんが続編でどうなるか。傷を抱えながらも成長して心も才女になってくれたら最高で、そこをキウルくんが右腕として支えてくれれば最高なんですけど、私うたわれのライターさんと「かっこいい男の描写」以外については完全に相性が悪く、私の願望はだいたいかなわないので期待しないでおきます。キウルくん、なんかシノノンとフラグ立ってるっぽいし。

・兄貴は本当に死んじゃったのかなあ。実は生きていて、本当の黒幕だったりして。デコイをデコイと呼び、あまり愛着を持っていない様子だったのが気になるし、そこがハクさんとの大きな違いに感じました。その認識の違いで続編では國を巻き込んだ兄弟喧嘩をするのでは!? とか勝手に想像しています。
あとあからさまに怪しすぎて逆にブラフでないかと思ってしまうウォシスさんですけど、もしかして兄貴のクローンとかハクさんのクローンとかでぱっと見普通の人間で、ハクさんが見つからなかった時の跡継ぎかなんかに用意してたんだろうか……?
貴重なBL作家を黒幕として打ち倒すのは忍びないというのが本音ですね!!


以上です。まあこんな感じですが概ね楽しめました!
あとオシュトルに対して「なぜ自分を置いて逝った」って独白するハクさんありだと思うんだよね。

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