死ぬ前に食べたい

私死ぬ前に何が食べたいって、母が作ってくれた唐揚げと、母が切ってくれた梨が食べたいって思っています。、、、母より先に死んじゃダメですがね。

梨は私の結婚式の日に母が朝早く差し入れてくれて、ずっとなんか覚えてんの。

どんな食欲も母とか、母の愛情とか、母乳とかそう言うのに還元されるのかも知れないね。

いや、母が最高って話じゃなくて。

私のお母さんは、大雑把で過干渉な人なんだけど、そのさー、大雑把にでっかく切られたでっかい唐揚げをお腹はち切れるほど食べたりとか、過干渉ってか、お節介に結婚式でおめかししないといけない朝にさ、梨切ってさ、食べやすい大きさに切ってさ保冷剤添えてさ持ってきたのとかさ、大雑把で過干渉っておおらかでふんだんでさー、私が浴びた愛情の原体験なんでしょうね。

母の大雑把で過干渉なところ、すごいイラつく時もあるんですけどね。どんな短所も長所と背中合わせってことなのかなあ。

あともう一個、デカい唐揚げも、冷えた梨も、調子がいい時の母そのものなんでしょうね。母がイライラしてたらそんなもん作らんし、そんなふうに仕上がらないもんね。

愛情を食べていたのかな。

死ぬ前に愛情が欲しいのかな?うーん、安心したいのかな?

何のために食べているのかな、何を食べているのかな。

考えれば考えるほどわかんなくなるね。

最後の晩餐って、私は病床の食事を思うんだけどさ、食べたら隕石が地球にぶつかる時間で死んじゃうなら、私は多分もう食べないよ。悲しいと食べられないと思うんだよね。代わりに、愛する人と手を繋いで抱きしめて過ごしたいな。

食事をするって、まだ生きてるってことで、明日もあるから食べるんだろうね。病床の最後の食事は現世への未練とのお別れでもあるのかな。考えてたらなんだか自分が死んじゃいそうで怖くなっちゃったな。

最後の晩餐なんて、考えたくもない。まだまだ生きてたい。頑張らねば。

と思った曇天の午後でした。

天気イマイチだけど皆さんも良い週末を。



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