農作業中・頭の中

ここに書いている家族や農園のことは、私がたった3週間過ごしてお話を聞いて感じたことです。気をつけて書いていますが、間違っている情報もあるかもしれませんのでどうか鵜呑みにせぬよう。

子どもたちが遊びに行って不在だった日のお昼休み、母ちゃんが子どもたちの教育についてお話してくれた。

シュタイナー教育、
耳にしたことはあったけれど
その内容はほとんど知らなかった。

夏休みの宿題「おうちづくり」

共感できるところもあれば、難しいところもあった。でも、おもしろいー!


環境のことや農業のことも。

「自然農」農薬はもちろん肥料も使わない農業。小さかったり不揃いだったり虫に食われたり、悩みもたくさんあると思う。

北海道に多い大規模の農家さんとは全く違うこの暮らし。

いろんなものを小さく育てているから機械もほとんど使わないし、手作業はやっぱり本当に時間がかかる。
大丈夫?ちゃんとやっていけてるの?と心配されることも多いようだった。正直わたしも最初に来た時は驚くことが多かった。

効率も生産性も、とてもいいとは言えないし

いろんな理想はあっても、やっぱり生きていくのって大変だということもしっかり感じられた。この社会の中で生きていくにはやっぱりお金も必要だし。

食べないと生きていけないから、自分たちで食べるものを自給できるということは豊かだと思う。でも米と野菜では学校のお金は払えない…。やっぱり、お客さんに売ってお金にしなきゃいけない。

うまくバランスをとることって、きっとすごく難しい。
それでも試行錯誤してやっている。


私はいろんな人たちの暮らしに興味があるのだけど

今回WWOOFをしてみようと思った理由のひとつに、
「サステイナブルな暮らし」「持続可能な農業」…そんなことを謳っている(いじわるな言い方かもしれないけど)ひとたちの、現実の暮らしはどうなんだ!?と、飛び込んでみたい思惑があった。みんなきれいごとは語れるけど、実際はどうなのかなって。

それはけして彼らたちへの皮肉ではなくて、
たとえばエネルギーのことやら資源のことやらを、効きすぎた冷房のもとカリカリ勉強しているだけの私たちはこれでいいのかというような、自分に対するもやもやによるものなのだけど。

それで最初の1週間
一緒に過ごしてみて思ったことは、

私には正解がわからないや。
ということだった。
「自然農」「シュタイナー教育」「オフグリッドな暮らし」…



専門的に学んでいるわけでもない私がこの短期間でわかることなど最初からほとんどないのかもしれないけれど。

でも父ちゃんも母ちゃんも
自分たちのやり方が「正解」とは思っていないよ、と。
というか、正解なんて誰にもわからない。
正解なんてないのかも。

そんなやわらかな気持ちでやっているということを知って、驚いたというか意外だったというか。

「自分たちが正しい!」という信念で動いている人たちも多いのではないかなと思う。それも素晴らしいことだけど、私は二人の思った以上に軽やかな言葉を聞いて、なんだか心がすきっとした。

この暮らしが本当に環境にいいのかは僕たちにも分からないよ
と。
例えば電力だって、大きなパネルを買ってこの家だけで使うよりも、大きな電力会社からみんなに提供されている電気を使った方が、いいのかもしれない…。
でも、こんな暮らしをしている人がいたっていいんじゃないかな、というくらいの気持ちでやってみている。

農業をとっても教育をとっても
いろんなやり方や考え方があるなかで、
自分たちはこういう生き方をしてみよう、と

自分たちが何に価値を見出すか、何を豊かと感じるかにとても忠実に、妥協せず、ひとつひとつ話しあって、選んで積み重ねてきたのだなあ。

それって本当にすごいことだ。
たくさん壁もあったんだろうなあ。

でもそれはこの家族だけじゃなく、私の家族だって誰だって同じことで。
生きている中での選択の連続がひとりひとりの暮らしをつくっているんだよね。(世界には自由に生き方を選択できない人たちもたくさんいると思うけれど。だからこそ、)

私は、どんな暮らしがしたいかな。

お家にあった、小屋の本。
子どもたちとワクワクしながら読んだ。


自分の心地よいと思える土地で、
好きな人たちと、できれば犬と
小さな家を建てて暮らしていけたらいいなあ。
おいしいものを作って食べて、
ときどき旅をして。。


幼いころからの夢がまたむくむく膨らむ。


そのためにはどうしたらいいのかなあ。 
そこにはどんな仕事があるかなあ

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