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幸せのかけら ~15.心が動く風景~

心にほっこりとぬくもりを!
日常の小さな幸せを探してみませんか?

時として、心が動く風景があります。

夕方、雲の間から眩しい光が差し込むとき、
モノトーンの世界が、オレンジ色に包まれます。
見ていても目に入らなかったものが、心に飛び込んでくる瞬間です。

食卓に映ったレースのカーテンの模様。
飲み終わったコーヒーカップ。
黒いティッシュケース。

スポットライトを当てられたように、当然色を持って浮かび上がります。

こんな夕方の風景が、私は好きです。

高校の時部活帰りに、視界がひらけた小鴨川の橋を自転車で渡るとき。
オレンジ色の光のなかを進むのは、気持ちのいいものでした。
たとえ小学生の男の子がすれ違いざまに、「ぶすっ♪」と歌うように言ったときでさえ。(たぶん、あまりにもさりげなくて言葉の意味を理解するのに、時間がかかったせいもあるでしょうが…)

社会人になって残業続きだった頃、帰るのはいつも真っ暗い闇の中でした。
たまたま早く帰れたとき、眩しい光に思わず目を細めて空を眺めたことがありました。大きく息を吸って飲み込んだのは、空気だけではなかったかもしれません。光を吸い込んで、「前向きな気持ち」になっていた気がします。

今、ダイニングに日が差してきました。
今日の空は、きまぐれです。
明るくなったと思ったら暗くなり、またしばらくすると明るくなります。
心に灯がともったかと思うと、消え、また灯りをともす。
そんな感じです。

突然、強烈な光線が放たれました。
ちょうど太陽が、山際に沈もうとしています。
あえて光を浴びてみると、熱くて眩しくて‥‥‥‥
でも溜まっていた疲れが、取り除かれていくようでもあります。

ビタミンカラーとも言われる、オレンジ。
希望、元気、自由、好奇心‥‥陽のパワーを与えてくれます。

夕方、オレンジ色の光に包まれるとき。
「明日、また頑張ろう!」そう思わせてくれる瞬間です。