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PUBG JAPAN CHALLENGE 2021 FINAL出場チームを紹介してみた 後編

皆さまこんにちは。ノンナです。

2021年1月、新たな国内大会PUBG JAPAN CHALLENGE(通称:PJC)がスタートしました。

大会はオープン形式。
年齢制限も下がり、Phase1では63チーム、Phase2では57チームが参加しました。

そして、来る10月8日から3日間、2021年の「日本最強」を決める戦い、PUBG JAPAN CHALLENGE 2021 FINALが開催されます。

この記事では、そんな「日本最強」の称号への挑戦権を得た16のチームを、2021年の活躍を振り返りながら紹介していきたいと思います。

※各チームの紹介は素人である私が個人的に調べ、まとめたものです。
出来る限り事実に基づき書かせていただいていますが、情報に誤りがある可能性がございます。予めご了承下さい。

今回は後半戦です。
国際大会に出場した上位チームに対抗心を燃やす8チームを見ていきましょう。

↓ ちなみに前編はこちら


Quintette Reverie(QR)

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PUBG JAPAN SERIES(PJS)ではSeason5で初のG1昇格。
一度はGrade2に降格となってしまったものの、Season6でもGrade1昇格枠を勝ち取っていた。しかし残念ながら、PJSの終了によりGrade1でのリベンジは叶わなかった。

2021年、PJCの開催に備えPhase1では元Lag GamingのHek7or選手を、
Phase2ではQuintetteの育成チーム出身で、Phase1での活躍が目覚ましかったPanisya7se選手、
韓国Stardom Esports、FarmPC E-sportsなどで活動したKimKaXhaxx選手を補強。

Phase1ではGrand Finalに進出したものの14位と振るわなかったが、Phase2は前述の補強もあり、1試合平均キルが3.3→3.9へと上昇。
生存の意識も高まり、蘇生数は全体2位、Weekly Finalにおける蘇生率(蘇生回数÷気絶回数)は1位、平均順位も全体5位と高い値を記録した。
しかしながらあと一歩のところでPWS出場権を逃し、次大会での雪辱を狙う。

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↑ PJC Phase2 WF・GFにおける気絶回数が100回以上のチームの蘇生率。
   ルールの変更により人数を残すことが重要視された中で、QRは高い蘇生意
   識を見せてくれた。


今大会はHek7or選手は脱退、Panisya7se選手は一旦活動休止となったため、新たにPhase2で合計約10000ダメージを叩き出したSunSisterのeguto選手、DONUTS USGからPJSの経験もあるHibiscus選手が加入。

攻撃的オーダーのKimKaXhaxx選手とリーグトップクラスの火力を持つeguto選手、2月以来の国内大会出場となるHibiscus選手の化学反応に期待がかかる。


DONUTS USG(USG)

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PJSでも活躍したUnsold Stuff GamingがPJCの開催に合わせPUBG部門を再結成。
元Zoo GamingのSHEVA選手、元DullahanのKein選手、元Lag GamingのPKPLAYER選手、そして元White FishのMartinez選手の実力者4人が集結し、
新規チームながらたちまち優勝候補に名乗りを上げた。

Phase1ではKein選手が予選、本戦共に個人キル・ダメージで6位以上とチームを牽引。
チームとしても安定してキルポイント・順位ポイントを稼ぎ、4位でPWSの切符を掴んだ。

Phase2では新たに韓国NKからNpK選手が加入。
Week2ではNpK選手が、Week3ではKein選手がそれぞれ個人スタッツで上位に入るなどチームを引っ張ったが、Week1でWFに進出できず、32試合の出場で2ドン勝、8位。
ボーダーが3ドン勝であったこともあり、Week1の10試合があれば…という悔しさが残る結果となった。

次大会までの立て直しに注目が集まっていたところ、8月にV3FからAmericano選手の移籍が発表。
コミュニケーションには全く問題がなく、国内トップクラスのアタッカーが加入したことにより、再編後最初の大きな舞台となったPSJ season#1 International Matchでは、並居る東南アジアの強豪にも全く引けを取らず、
2ドン勝49キルで堂々の1位に輝いた。

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↑ PSJ season#1 International Match リザルト。
   Match3では16キル、Match4では19キルと、火力の強さは抜群だった。


ベテラン選手2名に勢いのある若手2名、そして信頼できるコーチ。
日本一になるためのピースは揃っている。
今大会も、間違いなく優勝候補だ。


BLUE BEES.Dullahan(BB)

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PJS Season2で総合優勝し世界大会でもドン勝を獲得したBBが、2020年10月にDullahanを吸収し現在の形に。
Dullahan自体は歴史が長く、国内アマチュア向け大会のLegion of Champions IV 2019で2位(当時のチーム名はGrimNight Dullahan)、
PSJ ALLTIER CHAMPIONSHIP #1では、Tier2での参加ながら、Tier1チームを凌ぎ4位になるなど、さらなる活躍に期待が高まる移籍であった。

Phase1では比較的投げ物を多く使う戦い方でGrand Final7位と好成績を残すも、惜しくもPWSには届かず。

Phase2ではターム2予選3位でPhase Finalに進出し、Weekly Finalではドン勝がなかったものの0ドン勝チームではキル数トップでGrand Final進出。
そこからGF初日で2連ドンを獲得するなど、一気にPWS進出圏内が手の届く位置に来たが、最後は力尽きてしまった。

チームとしてキルやダメージが偏るのではなく、チーム全員が平均的にダメージを出せるため、PJCでは国際大会にはあと一歩届かなかったものの、
常に安定して好成績を残している。

そんな中今大会では新たに、国内でも攻撃能力の高さが際立ち、SRの精度の高さは現役トップクラスであるアタッカー、元ESSのSapporoNo1選手、
さらに、前回大会、途中参加ながらGracesBlazeでPJCデビューを果たし、積極的に日本のチームや選手と交流を深めていたKinashist選手を加え、万全の布陣が完成した。

さらに破壊力を増した青い蜂が、戦場を飛び回る。


SunSister(SST)

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これまで複数回にわたり国内大会を制してきたかつての絶対王者も、2021年は度重なるロースター変更などもあり国際大会に届かない年となった。

PJC Phase1では新たにSengoku Gamingからgaaamiii選手が加入。
予選はCrazySam選手、Poly選手、gaaamiii選手が軒並み170キル超えを記録するなど、圧倒的な成績で1位通過を果たす。
GFでも優勝は固いかと思われたが、まさかのday1は最下位スタート。
その後もday8で日別1位を獲得するなど追い上げを見せていたが、day12で再び日別16位。
終わってみれば5位と約50点差をつけられてしまい6位で終え、好不調の波が課題として残る形となってしまった。

Phase1終了後にFhy選手の退団が発表されたため、Phase2では、元Crest Gaming Xanadu、PJC Phase1ではaipeNとして出場していたeguto選手(現QR)が加入。
ターム1予選では(グループ予選も含め)2度の20キル以上ドン勝を記録するなど、2位に40点差をつけまたも堂々の首位通過。
PWS組が待つPhase Finalでのリベンジが期待された。

しかしそこで待ち受けていたのが、国内では初採用となったWWCDルール。
キルだけ見れば全体3位と申し分なかったが、平均順位が8.6位と、いわゆる「生存ムーブ」に苦しみ、WFのドン勝はWeek3の1度のみ、GFでもドン勝なしに終わるなど、またも悔しい結果となった。

迎えた今回のPJC Final、三度メインロースターを変更。
元DONUTS USGで、PWSでも活躍したMartinez選手、
そしてRelaxedlyでもその個人技が光っていた若き韓国人選手、DDakGu選手を加えた。
(余談だが、DDakGu選手はすごく日本語の勉強が熱心で、Twitterでも積極的に日本語のツイートをしている。他選手やファンとのやりとりも可愛らしくて個人的に好きなので皆様もぜひ。→DDakGu選手のTwitter

歴史と伝統があるからこそ注目度の高さがあり、プレッシャーも重くのしかかるはず。
それだけたくさんのファンが、再び太陽が昇る瞬間を期待している。

今大会こそ、王座奪還。


Relaxedly(RAX)

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PJSには2019年から参加しG1も経験した、千葉県に拠点を置く古参チーム。
Season6のPaR終了から3か月後、JapanKillerAngelからminto04選手が加入。
そこからさらに3か月後の今年1月、PJCで年齢制限が下がったことによりpanisya7se選手(現QR)が加入し、約半年ぶりの公式戦に挑むことになる。

Phase1でのRAXはまさにドラマチックなチームだった。
予選残り1日(5試合)を残した段階でボーダーラインである16位と36点差の22位。
この点差をつめるのは少し厳しいかと思われた。

しかしR66~R68までコンスタントにポイントを稼ぐと、R69ではついにドン勝を取り15点差の19位。
そして運命のR70、14キルドン勝の大暴れ。
終わってみればday14で67ポイントを荒稼ぎし、15位でGFに進出した。

↑ PJCのハイライト動画。最後の2つが、R69,R70での連ドン。


さらにGFでもその勢いは留まることを知らず、day2で首位に立つと、day9まで好調を維持し全体3位。いよいよPWSが手の届く位置まで来ていたが、最終週でついにスタミナが切れてしまった。
中位のチームが軒並みポイントを稼いだこともあり最終日に4ランクダウンし10位で終わってしまったが、大会を通してRAXが新たな強豪の1チームとして名を連ねることとなった。

Phase2では新たに19歳の韓国人選手DDakGu選手(現SST)、Hela選手を加え若返り。
攻撃力のアップにはつながったものの、ドン勝が中々積み重ねられずに12位で大会を終えた。

その後Hela選手、DDakGu選手が共に退団。
新たにMaidenからTae9選手、BLUE BEESからspecker選手が加入。
コミュニケーション面の不安が無くなり、ルールもPhase1と同じスーパールールに戻ったため、ドン勝に縛られることもなくなった。

万全な状態で挑むPJC Final、再び鮮烈な印象を残せるか。


DetoX Gaming Viable(DGVL)

DGVL改

PJC Phase2で突如頭角を現したアマチュアチーム。
登録メンバー6人のうち半分以上がCS版PUBG(PS4)からの移行組という異色の経歴のチームでもある。

初の公式大会参戦となったPJC Phase1では予選敗退。
しかし初陣ながら2度のドン勝を獲得し、次大会でのリベンジを誓った。

そしてPhase2、韓国から17歳のCyne(現Cayne)選手、Srak選手が加入。
彼らの加入がViableを大きく飛躍させることとなる。
ターム2決勝では19戦目で念願のドン勝を獲得し、ボーダーとなる10位に大差をつけて9位をキープすると、そのまま逃げ切り。
最後の1枠を勝ち取りPhase Finalへと駒を進めた。

ドン勝必須のルールということもあり、Weekly Survivalでは中々結果が残せなかったものの、Wild Cardではその攻撃力を遺憾なく発揮。
Week2では0ドン勝ながら30キルを獲得し5位、Week3では1ドン勝22キルで3位と、2度のWeekly Final出場を果たす。

最も印象的だったのはWeek2 Weekly Final Match5。
Mylta Power付近が中心となる珍しい安全地帯であったが、RC・ARC・RAXを次々に壊滅させチーム14キル、Cyne選手は個人9キルと暴れ、ドン勝。
結果的にはこのドン勝が決め手となり、Grand Finalへの進出が決まった。

今大会では、新たに韓国人選手のFROST選手を加え、6人体制で挑む。
ロースターは入れ替わることもあるが、どの選手もフィジカルの水準は高く、何よりチームワークとムードの良さが魅力だ。

↑ 彼らの個性が詰まっているのがこのチーム紹介動画。
   アットホームな雰囲気が伝わってくる。




「プロを倒す」

そう決めて作られたこのチームの下剋上物語。
2021年の最終章は、どんな結末が待っているのか。

Who dares wins.


3R Gaming Lotus(3RL)

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2019年のPJS Season4 PaRからPJSに参加し、Season5でGrade2、Saeson6でGrade1と、2020年まで順調に勢力を伸ばしてきた、福岡が拠点のチーム。
2021年はロースターを3選手入れ替え、さらなる好成績を狙った。

PJC Phase1予選では1試合を残した69試合終了時点で17位と10点差の16位に位置し、逃げ切りを図りたいところだったが、Match70ではわずか3キル。
RAXが大量点を稼いだこともあり、キル差でBBXに16位を譲ってしまうという、とても悔しい結果となった。

PJC Phase1 1-32 改

↑ PJC Phase1予選のリザルト9位~24位。70試合も戦い、ボーダーラインが
   同点になるなんて、誰が予想しただろうか。


続くPhase2ではターム1予選で9位を獲得しPhase Final行きを決めると、Week2、Week3でWild Cardを勝ち抜けWeekly Finalに進出。
Week2 WFでは初戦でムーブの上手さを生かしたドン勝を取り、前回大会で叶わなかったGrand Finalの出場権を得た。
GFでは振るわず結果は15位であったが、確実に成長を示した。

それから3カ月、3RLは更なるレベルアップをしている。
特にその強さが示されたのが、9/1に行われたPSJ season#2 International Match。
PCS5 APACに出場する6チームが参加したこともあり、多くの日本チームが苦しめられていた中、M4,M5と2連ドン。トータルキルも35キル(全体2位)で、堂々の1位に輝いたのが3RLだった。

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↑ PGI.SやPCSに出場するような名だたるAPACの強豪と並んでも、全く遜色の
   ない結果を残した。


リベンジの舞台は整った。
並居る強豪たちをなぎ倒し、戦場を蓮の花で埋め尽くして欲しい。


AXIZ(AXIZ)

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日本テレビ傘下のe-sportsチーム。
PJS Season5 Phase2でGrade2を制覇し、そこからわずか4か月で国内3位まで瞬く間に登り詰めた新進気鋭の若手チーム・Ace1を吸収する形で2021年1月にPUBG部門を設立した。

設立と同時に、新メンバーとしてISGから20歳の若きアタッカーMochi選手が加入。
PWS Pre-Seasonも経験し、迎えたPJC Phase1。
予選・本戦を通してyuuno6選手がチームを牽引。
チームとしても予選を8位で通過し、本戦でもday5まで5位をキープするなど好スタートを切ったが、中盤以降は調子を落とし、8位。
PWS連続出場とはならなかった。

続くPhase2ではGomashio選手(→MN)に代わり、当時Arcanaのエースとして活躍していたRe6i選手が加入。
ターム1予選を難なく3位で勝ち抜け、WWCDルールであるPhase Finalに挑むが、Weekly Survivalで2度のドン勝はあれど、Weekly Finalでドン勝がなかなか取れず。
なんとかキル数でGrand Finalには進出できたものの、結果としては16位でのフィニッシュとなった。

Phase2終了後、yuuno6選手のMariner移籍、戦うパパ・kamitas選手の現役引退が発表され、
新たに、元Dandelionで中遠距離の撃ち合いに定評のあるOluty選手、
元LXEでこれからの活躍に注目の19歳・Tech選手という心強い2名が加入した。

スーパールールに戻った直近のスクリムを見る限り、国内3位を取ったあの頃の勢いが明らかに戻ってきているように見える。

「守りより攻め」が似合う、アツい男たち・AXIZ。
若さ溢れる一角獣が上位チームに襲い掛かる。



最後に

いかがでしたでしょうか。
重ねて申し上げますが、あくまでも今回の紹介文は、私個人の見解でありますので、ところどころ偉そうな部分もあるかもしれませんが、温かい目で見ていただけたら幸いです。

今大会は、DGWのPUBGでの活動終了であったり、数名の選手の競技引退も発表されるなど、日本のPUBGを語る上では欠かせない転換点となる大会になるでしょう。

しかし、私は何事にも「世代交代」があるものだと思います。

これまでPJSやPJCを見ても、上位を占めるチームというのは同じチームであることが多いと私は感じていました。
しかしPJC Phase2で、「年齢制限の緩和によって出場できるようになった、アマチュアチームであるMGCがPWSの切符を掴んだ」ということに、日本PUBGの明るい未来を見たような気がしました。

esportsに限らず、娯楽の移り変わりというのは激しいものです。
PUBGの公式大会が始まってからもうすぐ4年。
他タイトルに人が流れて行ってしまうことも不思議ではないほどの長さだと思います。
この先行われる国内大会の参加チーム・および選手の数も、減るかもしれません。

それでも僕はこう思います。

「強くなりたいと思っている人、そしてそれを応援してくれる人がいる限り、日本のPUBGのレベルは確実に上がる」

と。

ベテランの意地か、若手の勢いか。

2021年10月8日からの3日間、

様々な思いを抱えた16チームによる魂のぶつかり合いを楽しみにしています。

日本のPUBGは、まだまだ強くなる。


2021.10.07
ノンナ

前編はこちら ↓

↓ 今回掲載させていただいたチームのTwitterリンク ↓

Quintette Reverie

DONUTS USG

BLUE BEES.Dullahan

SunSister

Relaxedly

DetoX Gaming Viable

3R Gaming Lotus

AXIZ

↓ 情報を一部引用させていただいたサイト ↓

PUBG JAPAN CHALLENGE 公式サイト

PUBG SCRIM JAPAN
Liquipedia PUBG
twire.gg

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