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ノンマリ連載短編集(小説・エッセイなど)

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#おうち読書時間

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #2 マシュマロ賛歌

第二夢 『マシュマロ賛歌』 あるところにマシュマロを神として祀る世界があった。古来、マシ…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #3 本のホットケーキ

第三夢 『本のホットケーキ』 本で出来たホットケーキを作る魔女がいるという噂をSNSで見て…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #4 恐竜と花

第四夢 『恐竜と花』 幼い頃から仲の良かったユタラプトルが、結婚を考えている恋人を紹介し…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #5 マニキュアの森

第五夢 『マニキュアの森』 マニキュアの森には美しい爪を持つ女王が住んでいる。女王はマニ…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #6 かくれんぼろうそく

第六夢 『かくれんぼろうそく』 かくれんぼろうそくと言うゲームが、SNSを通じて世界に知ら…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #7 アケビの声

第七夢 『アケビの声』 アケビはよく喋る果実だ。淡い紫色の衣を纏い、生白く柔らかい肌を持…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #9 綻び学者

第九夢 『綻び学者』 綻び学者は世界の綻びを研究している。彼等彼女等が言うには、綻びとは完璧であろうとするから生まれるのだそうだ。元から不完全を許容している人間に綻びは存在せず、完全であろうとすることが綻びに繋がるらしい。ならば不完全を目指せば人間が綻ぶことはないのかと問えば、不完全を目指すことは完全を目指すことよりも綻びを生むのだという。 「我々人類は何かを目指すことで、綻びを生み出すことを学ばなければならない」 「我々人類は何者かであることを固執するあまりに、綻びを生

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #8 クリオネ様のやや

第八夢 『クリオネ様のやや』 クリオネは流氷の天使と呼ばれるが、実は異世界から降り立った…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #10 お化けの整形外科

第十夢 『お化けの整形外科』 お化けにも整形外科があるらしい。お化けらしく顔を変えるのだ…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #11 ナイトメアイドル

第十一夢 『ナイトメアイドル』 悪夢さんというアイドル歌手がいる。彼が歌う歌はポップスで…

ノンマリ連載短編小説 「夢語部(ゆめかたりぶ)」 #12 夢の果て

第十二夢 『夢の果て』 電車に乗っていると「夢の果て」と言う駅名を見つけた。線路が繋がっ…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #1 寝返りするコイン

あらすじ:龍の模様が刻まれたコインを手に入れた「私」に起こる、ささいだけれど不思議なでき…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #2 メドーサの憂鬱

2. 『メドーサの憂鬱』 金曜日、朝起きると、髪の毛がもうひどいことになっていた。まるでメ…

ノンマリ連載短編小説 「龍のコインが来て、そして」 #3 ニンジンの教え

3. 『ニンジンの教え』 龍のコインがうちに来てから、なんとなく日々に変化が起きているような気がする。 通勤の途中で「馬男」をみかけた。といっても、鼻筋が通って馬みたいな印象を受ける人。彼が熱心に読んでいた文庫本には、ニンジンの模様があしらわれたブックカバーがかけられていた。あ、馬がニンジンを追いかけているみたい、と思った。 オフィスで思ってしまった。なんでこんな給料で、こんなに働かないといけないんだろう、って。あ、いかん、いかん。愚痴と悪口はお肌に悪いんだった。と、そ