傘泥棒【日々のこと】
いきなりですが私、傘泥棒が大っ嫌いなんです。ポツポツと降ってきた雨に対して平気で他人の傘を盗む人。昔から凄く嫌い。好きな人こそ居ないとは思いますが、私の嫌い方は尋常じゃないと自負しております。
どれくらい嫌いかと問われたら、極端な話、銀行強盗や特殊詐欺の方がまだマシです。これらの犯罪を許容したり軽んじている訳ではありません。勿論、憎むべき犯罪ですがリスクや計画性があるだけまだマシ。あとここまでの重犯罪になると少し違う人種ということで割り切れてしまいます。
対して、傘泥棒。予報も調べずただ楽だからと軽荷で外出。それが降ってきちゃったと手短に置いてあった傘を拝借する。そうそう、この拝借という表現も腹が立つ。私が書いただけでなく、よく言うんです。「ちょっと借りたつもりだった」と。返しもしないくせに手癖の悪い奴がやんわりと言い方を変えてんじゃないと思う。あなたは盗っ人、窃盗犯。盗る時に見つかると「間違えちゃった」とかも言う。誤魔化しも出来ないが追及も出来ないことをよく知っている。だからノーリスクなんです。ノープランで外出した奴がノーリスクで雨濡れを回避しようとする。数百円払ってビニール傘を買えと思う。それすらノーマネーで回避。もう腹立たしくって仕方がない…
ちゃんと予報を見て、降らない間は荷物として抱えて、そうやって雨が降っても濡れないようにと準備した人が何故に濡れなきゃいかんのだ。盗まれた場合も善人ほど連鎖を断とうと更に盗んだりはしない。せっかく準備をしたのに濡れて帰るか、コンビニを探して数百円を支払う。探してる間にだってきっと濡れます。一体何なんだと思う。用意周到で準備された傘が手荒に扱われて降り止めば捨てられる。不燃ゴミにもしてもらえない…
たかだか傘のことで目くじらを立てる話じゃない。それは十分に解っているのですが、とにかく凄く嫌いなんです。人間の甘さとか狡さとか怠惰とか欲情とか、ご都合主義とか誤魔化し換言とか、とにかく醜悪な要素を濃縮した行為に思えて気分が悪いのです。小悪人に人々が振り回される理不尽な社会の縮図にも見えて吐き気を覚えます。せめて悪人だという自覚くらいは持っていてほしい。「たまたま忘れたから、ちょっと借りただけ」なんて言い訳がサラッと出てくるあの悪意の無さに、重犯罪以上の根源的な悪質さを感じます。
とまあ、些末な話に対して必要以上の熱を込めましたので、その温度差で共感乏しいことかと思います。一気に捲し立てはしましたが、何が凄いって私、傘を盗まれたこと無いんです… 人からの伝え聞きだけで感情荒ぶってこの熱意と嫌悪です。私が気難しいと思われる所以は、こういう部分なのだろうとも自負しております。
ちなみに昨日書こうとした話はたぶんコレです。忘れたままの方が良かった気もしますが、連日のお付き合い、本当に有難うございました。
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