荷揚げ屋に入る前に

 初めまして。副業で荷揚げ屋を5年程やっているNoNameといいます。
今回はこれから荷揚げ屋で稼いでみようという方に向けての記事になります。
 一応既に分かっているかとは思いますが、荷揚げ屋とは建築現場において建築資材の搬入を主とします。建築資材は多岐にわたり、石膏ボードや軽量材、パーティクルボード等の下地材から扉やユニットバス、フローリング等の仕上げ材まで広く扱います。

 私の経験上、石膏ボードのみ取り扱う会社やキッチンとユニットバスのみ取り扱う会社のような専門の荷揚げ屋は少数で、大多数の荷揚げ会社は内装資材一通り扱うことが多いです。
そして、仕事で取り扱うほぼ全てが重かったり運ぶ際に傷つけられないもので最初は神経を使うものだったりします。

 上記のように、始めたばかりの時は仕事内容が想像以上にハードな内容なので、入る前に気を付ける事、入ってすぐに気を付ける事がいくつかあります。
 
 入る前に気を付ける事一つ目は「その会社に楊重センターがあるかどうか」です。
楊重センターとは主に高層マンション等で入ってくる資材を全て一括で管理して搬入作業をする部署です。基本高層マンションには8時~17時までぎっちり搬入トラックのスケジュールが組まれているケースが多々あるので、荷揚げ屋としての早く終わらせて帰るということが出来ないことが多くあります。
そしてこの楊重センター部、人が足りなくなると自社の戸建てやアパ-ト搬入をしている部署から人を借りてくる事があります。そうなった場合、いつも戸建てで作業やりきって帰っていたのが会社の事情で楊重センターに入れられ、別部署の知らない人間と17時まで搬入して…本当に気が滅入るばかりです。
大抵の会社は楊重センターの方が稼ぎが良いので収入に重きを置くならば関係ないのでしょうが、作業終わり終いで自分の時間を取りたい方は入社前に確認すべき事だと思います。

 入る前に気を付ける事二つ目は「内勤さんや手配を組む方が現場上がりかどうか」です。
これを会社の手続き時に直接聞いて確認することは難しいとは思いますが、直観で感じてみていいと思います。体験談としては、現場上がりじゃない方は割と初対面の自分に対して非常に常識的で丁寧な口調で話してくれることが多かったです。逆に荷揚げの作業員から内勤になった人は最初から少しラフな話し方だったり、見た目が少しサラリーマンから外れそうな方(ピアスだったり無精ひげ)だったりします。
 個人的には内勤さんは現場上がりじゃない方が結果として良いのではないかと思いました。物事は得てして自分の定規で図るものなので、物量と人工を聞いて受注した際に少し人工が足りなかったとしても現場上がりの場合その人の昔の記憶から「いや、いけるだろう」と思ってそのまま受注するケースがあるようです。結果、現場の作業員が時間内に終わらず残業したとしても追加の人工は請求出来ず残業代が少し付くだけ…。内勤の人も作業員としては先輩だから強くは言えず終い…。私の所属している会社では他の荷揚げ屋の応援に行く事もたまにあるのですが、そこかしこの会社でこのような話は本当によく聞きます。
 
逆に内勤さんが建築現場に関わってこなかった人の場合は、人工が足りない場合に作業員側から積極的に言える事が本当に強いです。現場を目の当たりにしてる作業員が判断して足りない場合には足りない等ちゃんと会社に言えるというのは本当に良い事だと思います。

 作業員から内勤に上がった人というのはどこの会社を見ても大体が「一回で沢山資材を運ぶことが出来て、現場の段取りを自分で組めて、作業を早く終わらせられる凄い人」だと思います。そんな凄い人が自分の基準で想定するので、人工が渋い現場が出てくるのも結果としては当然といえば当然なのかもしれません。
 以上の事から会社に入る手続きの際に少し判断基準の材料として内勤の方を覗いてみるのもよいかもしれません。個人的には内勤さんは現場上がりじゃない方がやられている会社をお勧めします。


ここまで読んで頂き本当にありがとうございます。
次の記事では入ってすぐに気を付ける事を書き綴りたいと思います。

この業界は本当に人それぞれ自分に合う会社というのは異なります。
兎に角稼ぎたい人、高荷重でさっさと終わらせたい人、荷揚げの業界人並みの荷重でまったり楽しくできればいい人と十人十色ですが、このnoteでは基本的にこれからこの業界に入ってくる方向けに色々と書いていくつもりではあります。

以後よろしくお願い致します。

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