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2021年5月の記事一覧

【詩】夜、近くの川まで散歩する

【詩】夜、近くの川まで散歩する

川までの道は変に明るい
夜なのに
ずっと、明るい。
その光が、夜のわたしを照らすから

の、武装してないわたしを照らすから
パジャマ、すっぴん、ビーチサンダル、疲れた顔
うつむいて歩く
誰にも見つからないように

空気はうすむらさき
水はくろ
音はぐんじょうで
わたしは。
たぶんとうめい

ここから数歩で水の中に行ってしまえる
行ってしまえばいい
行ければいい
行けば、
行けるならば、
(音、

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【詩】湖畔

【詩】湖畔

対岸に船が一艘浮かんでいる
湖の水面の動きに合わせてゆれ、
乗る人の頭が頭上の木々の枝に
微かにふれ
その度、白い花弁がちら、ちら
する。
あの、
何も感じてないみたいな座り方

水面が一層輝く
ゆれて、ゆられて
テレビで見た、フラッシュ。

湖畔をぐるりと一周する
歩いているうちに
おだやかな午睡から
め、が
さめ
る、
さめた。
船に乗るのはわたしだ
あの、船。

【詩】terhubung

【詩】terhubung

わたし達は同じ地平に眠っている
ひとりは9畳の家で
ひとりは湖のそばで
数億の人類が似たような色のシーツの上で
夜中に見るiPhoneの光、
が白熱灯のようにあたたかい

布団の中で大丈夫の断片を積み上げる
目を瞑ると海辺がみえる
みえる海辺を歩いている

異国の文字で書かれたお菓子の袋
波に負けた海藻
まるい曲線を描くガラス片
まだ光っている魚の目
寄せては引く水に合わせて流れる
珊瑚、
の死骸

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