結婚の決め手

恋愛結婚のように「好き」という感情で繋がらないため、この人と結婚しよう、という決断をするのはすごく難しかったです。

高橋さんの決め手は、性格が合って、考え方が近しいというところでした。

初めてお話しするときはかなり緊張していますが、高橋さんとは自然と話すことができ、他の方とは違うなぁと感じました。
お付き合いを始めて、一緒に食事をしたり、買い物をしたりすると、金銭感覚はどうなのか、どういう基準で物を選んでいるかを見ることができました。そのあたりも自分と合っていたように思います。

条件や考え方は話し合いをすれば折り合いをつけられると思います。けれど、その人となりや、好き嫌いや癖は変えられません。私は神経質な性格でもあったので、なるべくそういう気になるポイントが無い方が良いと思っていましたが、その点高橋さんは全く気になりませんでした。

本人に伝えたことはないのですが、高橋さんと他にお付き合いしていた方と圧倒的に違うと思った瞬間があります。

全員遠距離だったので、もし結婚するとなったとき、私の方が慣れ親しんだ土地を離れることになります。高橋さん以外の方は「長期休暇のときは実家に帰っても大丈夫ですよ」くらいのお話をしていました。
そもそも、私が引っ越し可という条件で活動していたので気にしていなかったのですが、高橋さんだけはそう言いませんでした。
私が慣れ親しんだ土地を離れ、実家や友人と離れることに対して、すごく心配してくれました。自分は良いけど、佐藤さんの環境が大きく変わることが気になると、案じてくれました。
その時、この人は優しい人なんだなぁと思いました。ただの友情結婚ではなく、私のこれまでの人生をひっくるめて大事にしてくれる人なんだと思いました。

こういう考え方を持っている人なら結婚したいと感じた瞬間でした。

成婚（退会）した今も、高橋さんのことを嫌だと思ったことはありません。
気になることや、合わないなぁと思うことは、人間なので当然あります。けれど、あまりにも許せないことや、嫌悪感を抱いたことはないです。
気になったらお互いに言って、話し合う。「ありがとう」と「ごめんなさい」をきちんと言い合える、そんな関係をずっと続けています。