見える孤独をあじわいたい 04
愛ってなに、歌にしてわかるの?
くるりのその歌の一節もそういえばずっとずっと刻まれていて、彼とのこの17年の時間に思う歌である。歌とはそうしたある種おそろしく埋め込まれていく魔術的な力がある。音と言葉があわさって、ひょっとしたら認知症という状態になったとしても忘れることがないそのくらいのものではないかと思う。ぼくはこの人生に歌を作っていた時期もある。歌詞は書いたことが一度くらいしかなく作曲はたくさんしたが、才能は感じられない。どうしても自分の知ったものの、好きになった歌の影