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DM2ブロ2023 ARev2弾環境 青白ホワイトスワン

◆0.はじめに

のまろかです。お久しぶりじゃない文章。
前回に続いて先週のやわたCS(2ブロ)にて優勝し、(6/3実施予定の回が悪天候で流れてしまったために)2連覇という最高の結果を出すことが出来ました。正直出来すぎてる話なんですが、嬉しいもんは嬉しいし景品のSwitchが元々持ってるのと合わせて3台に増えました。どうすんねん。

本記事は今回使った【青白ホワイトスワン】の解説となります。そのあまりに奇怪な見た目に「強そう」「弱そう」「キモすぎる」「どエッチすぎ」とTLの皆さまから愉快な反応を頂けたこともあり、筆を執ることにしました。
しばらくは現在のプールから更新こそされませんが、2ブロックは狭いプールの中でこそのメタゲーム推移が楽しめるレギュレーションです。
発売初日の僕たちの結論はこのデッキでしたが、このまま3ヶ月終わるわけもないので情報共有してメタゲームを回していきたい次第です。
この記事が読んでくださる皆様の2ブロックへの足掛かりになれば幸いです。

◆1-1.環境予想

前回までのものは下記にまとまっています。

今回のCSはARev2弾の発売日でもあり、上記のアーマードの記事との間にはメカのスタートデッキと《ケシカス》、更にはプロモーションパックでの再録で《地龍神》、《デスマッチ》、《レクタアイニー》、《パウアー》の4枚が2ブロック入りしています。それを踏まえて環境予想をしたのですが、ぶっちゃけ初日段階では大きな変動は少ないだろうと結論付けました。

というのも、ARev2弾自体は非常にパワフルなんですが、既存の強デッキとの親和性が高いカードは実はそんなに多くありません。それこそオーバーレアである《邪闘 シス》や《聖カオスマントラ》が顕著で、これらが入りうる【アビス】や【メカ】自体は強力なデッキですが、強く活かすなら構築の変更は必須になります。これは2ブロックに限った話でもないので、読んでる皆さまも何となく身に覚えがあるかと思います。

無論これらのカードが強力なことは間違いないのですが、初日の段階で強く使えるデッキは完成して出てこないだろうと予想し【赤単アーマード】【黒単アビス】【白単メカ】(以後これらを便宜上「3強」と呼びます)を意識したデッキ選択、作成をすることにしました。
(【青黒タマシード】は《ローレン》入り【赤単アーマード】の一般化に加えて《邪招待》というマジモンのキラーカードのリリース、【白単メカ】はそもそも相性上やりたくないマッチアップなので選択肢からも外しました。)

3強のサンプルはこんな感じ。

◯【黒単アビス】

不毛なミラーを少しでも有利にする《ケシカス》、不利をとる【赤単アーマード】への相性改善に《バリスパーク》採用。

◯【赤単アーマード】

そのまま。詳しくはこちらにて。
このコンセプトを素直に強化するようなカードはほぼ収録されておらず、唯一入りうる《バルピアレスク》のET獲得は現状オーバーキルにしかならないだろうということで非考慮。

◯【白単メカ】

やること自体は変わらないが、優秀なサーチカード群の実装で再現性と対応力が上がっている。
元々シェケダンの軽減が乗らず、除去に脆くなる弱点が被ってデッキから浮いていた《バックドア》を抜くことが出来、《トライシェルビ》もトリガーとしての信頼度がより高く手撃ちからタップキルも見込める《スイトン》に置き換わっている。今回珍しく素直に強度が上がったデッキだが、有利盤面作れた!勝ち!orボコボコに崩されて返せない!負け!という本質に関しては変わらない。

◆1-2.デッキ選択、調整

上のような整理をする前に、適当にdiscordに放り投げたアイデアが草案。(開封生放送の次の昼に投げてるので全然詰めてない)

このときは見た目も弱そうだし青で入れるものもないし「《ダークネス》2ハンでオワ!w」って僕も思ってたので検討のテーブルから速やかに降ろしました。
しかししばらくして

《ダークネス》への回答になる青マナが突然降ってきて、検討のテーブルに復帰。
デッキの細部を調整して形にし、いざ対面してみると3強にまあ負けない。細かいプレイの詰めと制限時間意識の早打ちの練習をすれば十分持ち込めると判断しました。

◆2.デッキリスト

グライオン、パルデア内定おめでとう。

◆3.デッキ解説

3強の共通点として「除去耐性と過剰打点で実質的なトリガーケアを行うワンショットが強い」というものがあり、本来強みであるこの要素を逆に弱みと捉えた上で全力で弱みにつけ込んだのが本デッキになります。

大量のシールド追加と大量のストップトリガーを搭載することで相手の展開力や除去耐性がどれだけ強かろうと一切付き合わずに打点だけを止め、ひたすら相手のLOとこちらのセルフLOからの無限ターン獲得に向かってひた走ります。フェアな戦いをしてるように見えてその実ひどくアンフェアな押し付けをするデッキです。

元々最強トリガーとして2ブロック環境を定義している《バリスパーク》は勿論のこと、ARev2弾から登場したシールドトリガー+クリーチャーはどれも強力な+効果を持っているので、ひたすら盾追加をすることでそれらをより強力に作用しやすくするのもコンセプトの1つです。

◆4.基本プレイ解説

見たまんまではありますが、序中盤はひたすらシールド追加とドローソースを連打し、お互いの山札を削りながら相手の攻撃を受け流す構えを作っていきます。

こちらのシールドが十分あり8マナ以上あるときに、自分の山札枚数に関わらず《♪必殺》を撃つことで自分のLO負けがなくなるので、相手はこちらのLO待ちが出来なくなり、殴り勝つ以外の選択肢を潰すことができます。

11マナあれば《♪なぜ離れ》+《♪必殺》で無限ターンに入れますが、《♪なぜ離れ》は墓地をすべて戻さないといけないので、1度ETを取った後に山札を回復させ、大量に盾追加をしてターンを返すのがほぼ必須です。
その都合、墓地のトリガー密度を高めておいた方がいい場合が多いので《ミュート》のルーティングでトリガーを捨てたり、《ミュート》自身が自爆特攻しておくことも要検討です。

◆5.採用カード解説

◯ホワイト・スワン

1年前のSRとは思えないほどテキスト確認された

本デッキの名を冠するコンセプトカード。
プレイするだけでシールドを2枚も効率良く追加でき、相手の山札を上から2枚追放してLOを加速させ、更にはパワー10000の除去しないと打点を半分以下にしてくるあまりにも鬱陶しいシステムクリーチャーが場に残るので、除去にマナを吐かせることも出来る。全てがこのデッキと噛み合っています。

しかし、全対面に出していけるというわけでもなく、相手のデッキに《MAX・ザ・ジョニー》や《♪必殺》が入っていた場合、《スワン》を出すことが手助けになってしまいます。相手のデッキをよく見た上で出す出さないの判断をすることが肝要です。

◯ウィリデ・ゴルギーニ

Youtubeでは武者ドラゴンに改名しがち

こちらもコンセプトカード。最強の《スイトン》の弾であり、テンポ良く盾を追加出来るメカ種族持ちブロッカー。離れない効果を活かした打点カットやゴリ押しビートダウンも可能にしてくれます。

基本的には《スワン》をプレイするのが優先ですが、《スワン》を出せない対面には《ウィリデ》で打点を詰めていくのが有効なことが多いです。

後半になってくると相手の盤面に溜まりに溜まった打点をカットしても意味がないことが多いので、大人しく攻撃時の盾追加だけして破壊されることも多いです。そこまでくれば相手に手札を2枚与えることよりも自分のシールド1枚増えることの方が大事です。

◯♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今

絶対プロモ版つくるためにわざとシクがない

ドローソース+無限ターンのパーツ+墓地メタ。本当にこれ以上のことはないですが、シンプルゆえに強いです。

無限ターン獲得には手札に《♪なぜ離れ》1枚+墓地か手札に《♪なぜ離れ》もう1枚が必須の上、自分から大量にシールドを追加する都合盾落ちのリスクも他デッキに比べてかなり大きいので、基本マナには1枚も置きません。

カードタイプが呪文であることも噛み合っており《マーダン=ロウ》で落とされてプランが崩れることもありません。セルフハンデスについては《パウアー》の存在がケアしてくれます。

相手の墓地リセットは【黒単アビス】対面以外撃ちません。相手の山札を回復させる義理はないので。

◯der'Zen Mondo/♪必殺で つわものどもが 夢の跡

◆解説◆使えば勝つは言い過ぎだと思います。

無限ターンのパーツ兼LO回避枠。終盤トップデックして一番強いカード。

墓地か手札に1枚あればいい(2枚あると楽にはなる)ので、盾落ちリスク込みでも1枚は青マナで埋めていいです。

上面の3コストエレメントバウンスが結構強く、【赤単アーマード】や【白単メカ】のACEクリーチャーを戻すことで攻めを1速遅く出来たり、緑系に入る《超球の超人》に《♪なぜ離れ》を止められても強引に突破することが出来たりします。

テンポ取ったあとは盤面にいる意味が皆無なので適当に自爆特攻して《♪なぜ離れ》で山に戻し、《♪必殺》として使えるようにしましょう。

◯聖沌忍者 シャーリーシー/シャーリー・チャージャー

シキソクゼックで上出せないの意味分からん

最強チャージャー。専ら下で使います。

5コストが強いデッキなのでそこに1速早く繋がりながら盾追加出来るのも勿論分かりやすく強いのですが、このカードの真価は中終盤。シールドを割られまくって過剰になった手札を効率良くマナに変換するカードとして非常に強いです。

7マナ域でチャージャー+5コスト、9マナでチャージャー+チャージャー+5コスト、10マナでチャージャー+《♪必殺》など強いマナ域が多く、撃つだけこちらの動きが楽になります。

◯極閃呪文「バリスパーク」

フリー対戦だと絶防!って言いながら撃つ

2ブロだとどこからでも飛んでくる最強トリガー。強い《DNAスパーク》。
他のどのデッキよりもシールド追加モードが強いデッキなので基本シールド追加しか選びません。

◯終止の時計 ザ・ミュート

無法なのでEXパックをはみ出て2ブロ入り
無法だから仕方ないね

青マナになるスパーク。ルーティングもあって損はないし、3000ラインあればそこそこ相討ちぐらいは取ってくれるので優秀。

ルーティングで捨てるのは《スイトン》《バリスパーク》《ミュート》>《クーソクゼーシキ》。前述の通り、トリガー密度の高い山札を作るときを考慮したルーティングが必須です。

とはいえ別に積極的に3マナ払って出すものでもないので引いたら基本埋めます。

◯水曇の聖沌 5u170n

スタートデッキにも通常弾にも入れてくれたのマジで神

2ブロ《ヘブンズゲート》。なんなら現状はブロッカーがそんなに単品で強いわけではないので《ヘブンズゲート》より全然強いです。

出せるブロッカーは《ウィリデ》と《クーソクゼーシキ》のみですが、クリーチャー出る度タップのテキストが強すぎてブロッカーの出力はあまり関係なく打点を止めきれます。

《ウィリデ》との相性が非常に良く、継続的なタップが出来るようになるので相手の厄介なシステムクリーチャーや打点を潰しつつウィリデのATを起動できます。

このカードがあるので《ウィリデ》と《クーソクゼーシキ》は出来るだけ手札に持ち、踏ませた際に受かるようにしましょう。

◯聖沌大忍者 クーソクゼーシキ

べ、VRか…?

トリガー水増し枠。+効果で山札を2枚掘れるのが偉い。
《ウィリデ》《シャーリーシー》《カオスマントラ》がトリガーになるので、トリガーで出てくると相手目線かなり殴る気を削ぐことができます。実質スパーク。

トリガー持ちは基本手撃ちしませんが、たぶんこのカードが一番出さないです。《スイトン》用のキープだけ考えて不要ならマナ置いていいです。

◯貝獣 パウアー

パウアーとパワーってそんなに引っ掛かってなくない?

超露骨な《ダークネス》へのアンチカード。フェスパックは2ブロの環境調整だった…?

見たまんまの《ダークネス》耐性兼青マナでの採用ですが、まあまあ7マナで召喚します。5000の殴れるブロッカー登場時4ドロー、別に悪い気はしないですからね。

◯聖カオスマントラ

参ります!

最終盤、相手にめちゃくちゃな打点が並んだ後にトリガーで出てきたシノビをスパークに変えるカード。《スイトン》や《クーソクゼーシキ》だけだと受かりきらなくても《カオスマントラ》が絡めば受かる盤面はたくさんあります。

特に明確な役割があるのは【赤単アーマード】対面で、《バラフィオル》の強制効果の都合、最終盤にはファイアーバードしか打点にならない場面が多いです。そこに《カオスマントラ》を差し込み、寝かせたファイアーバードを潰しきれば勝ち確になります。
(一応《武ルピア》があれば復帰できなくもないですが【赤単アーマード】自体墓地ではなく盤面にカードが溜まるので戻せる枚数が少ないですし、【黒単アビス】には《武ルピア》なしでも有利なのであんまり積まれないです。)

最初は革命チェンジよろしく「同名チェンジが最強!多投が板!w」と喜び勇んで採用してましたが、盤面にいる《カオスマントラ》がめちゃくちゃヘイト稼いで死んじゃうし、そもそもデッキ自体が固すぎて《カオスマントラ》がゲーム中1回絡むだけで十二分に受かってしまうことが判明し、1まで落とされました。こういうコンセプトに1枚積む分にはめちゃくちゃ強かったです。

◆6.不採用カード解説

◯MAX・ザ・ジョニー

顔だけで採用しかけた

《スワン》と非常に相性が良く、チャージャー⇒《スワン》⇒《ジョニー》で5キル出来るカード。
そこまで出来ずとも6マナSA2点2枚シールド追加するカードとしてみても全く悪くないのですが、そんなことしなくても時間かければ勝てるため今回は不採用としました。

《シャーリーチャージャー》がめちゃくちゃ強いので《ジョニー》に寄せたデッキを組むこと自体はイケてる気がしますし、このデッキ同士のミラーや動きがバレた相手に対してゲームを早く畳みにいくカードととしては十二分に強力なので今週よりも採用価値は高いと思います。

◯聖沌大忍者 シキソクゼック

顔しかなかった

《スイトン》から出すのが《ウィリデ》と《クーソクゼーシキ》だけだと物足りないかもと思って検討しましたが、そもそも《スイトン》自体が強すぎてブロッカーの質があんまり要らなかったというオチ。その後に《シャーリーシー》出せないことに気づいて本当に終わり。がんばれシキソクゼック、負けるなシキソクゼック!

◆7.対面解説

3強についてのみ記載します。

◯対【黒単アビス】

《ジャブラッド》の存在からLOが狙えないので、無限ETを目指します。それはそれとして《スワン》は強いので出していいです。
墓地からの展開が主となる都合手札をどれだけ与えても正直大差ないので《ウィリデ》は《スワン》を投げてても気にせずシールドに殴りながらATを使っていきます。
勿論《ダークネス》の為に《パウアー》は握るし、機会を見て《♪なぜ離れ》でリセットもします。
3強の中で最も器用に動けるカードが多く、採用カードもバラけやすいのでアドリブでの対応が多くなりますが、セルフLOを進めることと盤面への対処を適切に天秤にかけて処理していきます。

◯対【赤単アーマード】

最初から相手のLO一択です。基本的に回避手段がありませんし、山札からの出力を抑えた【赤単アーマード】はこちらのシールドを割り切れないので必然的にそうなります。
こちらはひたすらシールド追加に終始して打点を受け流し、山が無くなってきたところで最終盤にファイアーバードを潰してGG、という展開を目指します。

◯対【白単メカ】

こちらも相手のLO一択です。【赤単アーマード】に次いでメクレイドを多用するデッキでもあり、《シェケダン》絡みの縦引き性能や展開力が強みのデッキなので山札消費が激しく《スワン》の全てのテキストが有効です。
現状唯一の山回復手段を一切持たない文明なので、常に相手の山札の枚数を確認し、ありったけの《スワン》を投げつけて勝ちます。3強の中で体感一番やりやすいかも。

◆8.おわりに

【青白ホワイトスワン】の解説でした。読んでもらえればこのデッキ名にも納得頂けたんじゃないでしょうか。
このデッキは所謂メタデッキに分類されるもので、強いとされるデッキから無理矢理共通点を見出だして組んでいるので、ぶっちゃけ賞味期限はそんなに長くないんじゃないかと思っています。悲しいことですが仕方ない。
ただ、こういうデッキが1度勝ったということはかなりメタゲームを面白く出来る要素だと思うので、興味が湧いた方は是非やわたCSまで足を運んでみてください。2ブロ、神ゲーです。
ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。

おしまい

◆スペシャルサンクス

◯あーくん(@suiyotao)
2ブロックが好きでデュエルマスターズが上手いオタク。2人で調整、シェアして持ち込んだ。

◯村民まんじゅう(@wob_manju)
インターネットフレンズ。プレマを忘れた哀れな僕にプレマを貸してもらってデッキリストを撮影した。King of Prismは視聴中です。


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