ペルソナモデルについて
ペルソナモデルはなぜ作る必要があるか
それは、誰に向けているかを明確にすることで、その人の動向をイメージしやすくなるから。
また、その人に向けたサービスである認識を、チーム全体で合わせやすくなるからである。
ペルソナモデルがないと、チームのメンバーそれぞれが別々のペルソナ像をイメージしてしまい、目指す方向がバラバラになり、課題解決の議論が的を得なくなるからだ。
自分たちは、この人に向けたサービス開発をしているという共通認識は、必要とされるサービスを作るための的を得た課題抽出のためには非常に重要なのである。
ターゲットとペルソナモデル像のズレ
クライアントに「ターゲットは何ですか?」と聞くと、こんな返答が返ってくることはないだろうか。
「20〜60代の女性」
こうした時、ペルソナ像はどうなるか。
若く見える60歳?
老け顔の30歳?
クライアントが言いたいのは
「20歳の女性もだし60歳の女性も。30歳の女性もだし40歳の女性も。みんなうちのサービスを使ってもいい対象なんです」
わかる。
誰が使ってもいいのだろう。
「ただ子供には向いてないかなー」くらいだ。
しかし、考えてみてほしい。
20歳の女性と60歳の女性では、人生のステージが違う。
こう言うとクライアントはこう言うだろう。
「こういうのが好きな若者もいるし、気の若い60歳もいる」
たしかにいるかもしれない。
ならば、その人をペルソナモデルにしましょう。
その人に向けているというなら、まずはその人をペルソナモデルにしてみる。
範囲が広いと、用意するペルソナモデル像もたくさん。
このペルソナたちは、一体どこに生息しているだろうか。
これだけたくさんいたら、それだけ分のアプローチが必要だ。
それだけ手間もお金もかかるだろう。
それだけの体力があるなら、ペルソナモデルはいくらでも作ればいい。
しかし、そんなのはよほどの大手じゃないと無理だ。
手が広がりすぎて把握できない。
ペルソナモデルを1人に絞るのは、まずは1人に向けた方がサービスを提供する側もそのペルソナの動向をイメージしやすいし把握しやすいし、アプローチの手段を絞れるからだ。
わかりやすいペルソナモデル像の見つけ方
少しイジワルな視点で話したが、こうでも言わないと納得できないクライアントは多い。
(なるべくイジワルな言い方はしたくないものだが)
わかりやすいペルソナモデル像の見つけ方はとても簡単だ。自分を含む自分の身近な人の喜ぶ顔をイメージすればよい。
それがものすごく特異なものでない限りは、似たようなことで喜ぶ人は結構いる。
なのに、ターゲットという言葉を使うと途端に「そんな人いる?」と特異な人物や、広い範囲を想定してしまう。
ペルソナモデルは、シンプルに自分の近くで想像できる相手にした方がよい。そうでないと、きっといもしない特異な人物を選んでしまう。
ペルソナモデルはリアルに想像できる人にすることが鉄則である。
そして、ペルソナモデル像を掲げることで、チーム全体で「この人を喜ばせよう」と、その人について動向を研究しよう。
何をどうすればその人がそのサービスを知り、利用したらどう良くなるかが見えてくるだろう。
日々ラーメンを食べることができたらそれだけで幸せです。