雲取賞の気になる馬の回顧

ハロンタイム 12.5-12.0-13.5-13.3-13.0-12.9-13.7-12.3-12.6 スローペース

ヒカリオーソがスタート良くハナを切る形、その外にサーブルグロワール、好位インにマイコート、外にラプラス、カジノフォンテン、後ろにアイアス、ハルディネロ、サージュが追走。全体的に一団気味の馬群。テンはそこそこも中盤はかなり緩んでの後半での上がり勝負に。馬場バイアスは、重馬場で前一列有利、直線までに前にいればという形。後、向正面からゴール方向に向かって強風が吹いていた。強い時は、立っていられない感じの印象だった。

1着 ⑥ヒカリオーソ
抜群のスタートを切り、ハナを切る形。特に、誰も競りかけることもなかったので道中も楽なペースで走り、3コーナーで突き放し、直線では若干外にヨレて追ってきたカジノフォンテン、ミューチャリーに迫られる場面もあったものの、瞬発力とキレで突き放しそのまま押し切った。馬場の恩恵を受けた形で、スローの展開の中で瞬発力もこのメンバーの中では上位のモノを持っていた為、押し切れた。正直、完勝っぽく見えたものの、過大評価はしたくないという印象も受けた。

どんなレース、ペースにも走れる器用さを見せており、持続力勝負となった前走の浦和のニューイヤーカップでも、不利なインをしぶとく伸びて2着に入線。次走は、羽田盃へ向かうということなので、少し休んでまた成長する姿を見せられれば、連勝も充分にある。ただ、ハナを切る形で競馬するのは今回いなかったイグナシオドーロがいることで難しいのではないか。そうなった場合にどういう競馬で対応してくるのは、今後の課題になってくるのではないのではないかと思う。


2着 ⑪ミューチャリー
スタートはそこそこも全体から見るとそこまで早くなく、中団後ろの外からの追走。向正面半ばから少しずつ動いていていき、4コーナーから直線までに全体の3番手の位置で直線に入り、キッチリ伸びてくるも前も止まらず、やや甘くなったカジノフォンテンをかわすので精一杯で2着まで。馬場を考えると一番強い競馬をしていたのは事実であり、後方にいたのにも関わらず、上がり最速でここまでの着順まで押し上げたのはこの馬の地力が確かである証拠。鞍上の御神本騎手も「ペースが遅すぎました」というコメントを出しており、単純に展開が向かなかったともいえる。若干、ゴール前の感じを見ると脚を余しているような印象も受けましたし、そこから伸びる形を考えても距離に関しても延長しても対応できるのではないかと感じる。

今年の南関3歳クラシックで、中心を担っていくのはこの馬ではないかと思う。今回は、展開は遅すぎたことでヒカリオーソに勝利は譲ったものの、本番の羽田盃、東京ダービーでは、スタートから出していって勝ちに行く形を作れれば、かなり勝利に近い存在になってくるのではないか。ただ、今回出走していないウィンターフェルは去年の全日本2歳優駿でも強い競馬をしていて、かなりの実力を持っている馬でもあるので、この2頭にヒカリオーソ、休み明けだったラプラスを合わせて、南関3歳クラシックのドラマが作られていくのではないかなと個人的には思います。

3着 ⑮カジノフォンテン
スタートから出していって外の3番手の位置取り。4コーナーで手応えよく進出し、直線ではヒカリオーソに並びかける形で追い出すもややスピード的には劣勢で後ろにいたミューチャリーに差される形で3着まで。馬場的に言えば外ではあったが前々でほぼベストポジションの位置にはいたし、馬場の恩恵を受けたともいえる。後ろとは離れているものの、強敵相手に善戦したのは今後に向けても収穫であったのではないか。ただ、やや上位2頭とは瞬発力やスピード面でやや足りないような印象も受けるし、今後は成長してこなければ、東京ダービーで距離延長はやや不安には写った。

前走の白鳥特別は、中団後方から伸びきれずという結果で馬場的にも鞍上の川島騎手の乗り方も褒められない形だったので、鞍上も本田騎手に乗り替わって積極的な競馬が功を奏した。

4着 ⑩アギト
スタートは出ずに出していくも最後方からの追走。向正面に入ってから積極的にポジションを押し上げる形も前からは離れた位置に。直線は外に出して追い出すもやや内に切れ込み、伸びあぐねるかと思ったが、そこからの伸び脚は一番で4着に入線。後ろから競馬したという形では、かなり良い走りをしていたが、乗り方は難しいし、前が止まるという条件はあるものの、ハマれば面白い存在になってくれるのではないかと思う。 

5着 ⑧ラプラス
スタートも出て、2列目の外を追走。やや道中も反応がにぶく、直線になって伸びてくるも伸びきれず後ろから来たアギトに差される形で5着まで。休み明けで斤量も背負っていたこともあり、自身の競馬はできていたようには見えるが、もの足りなかった雰囲気も感じる。キレる脚をもってはいるのだが、今回は瞬発力を見せる形で劣ってしまった。馬群の中に入れて競馬をしていたのもあるし、外で追走したほうが伸び伸びと競馬しやすいという見方にもできる。次走は、京浜盃を使って欲しいなとは思うところ。外枠で見てみたい。

8着 ③マイコート
スタートから少しずつ出していって、好位のインをキープする形。4コーナーから直線に入るまでには手応え良く直線に入るも、残り3ハロンで横にいたサーブルグロワールの張田騎手とステッキが叩かれる形で落としてしまったことで追えずにそこから伸びることなく入線。どっちかというと、スローで瞬発力を使うレースよりは、ニューイヤーカップで見せていたしぶとさ持続力で脚を伸ばすようなレースのほうが向いているとは個人的には思う。だから、大井の内回り、浦和、船橋コースへの適性があるのではないかと。実際、白鳥特別でスローの展開で外3番手追走から外を回された部分もあるものの、そこまで伸びなかったというところも見え隠れする。

今後、東京湾カップに外枠で出てくるのであれば、狙ってみたいかなとは思う。

10着 ⑫サーブルグロワール
逃げるヒカリオーソの外番手で競馬する形も3コーナーで遅れ気味の形に。直線に入って追い出すも伸びずという結果。現状では、距離が長かったとしか言えず、距離短縮してほしいなとは思う。大井1200mで結果を残していたので、今後は優駿スプリント路線へ向かっていって欲しいところ。

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