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マリー・クワント展

はじめに。

入館料1700円は高いです。Bunkamuraと三菱一号館美術館はたいがい高いイメージ。


マリークワントの服そのものはまったく私の好みではない。だが、やはり「ミニスカートを作った人=時代を作った人」というイメージが強く、観てみたいと思い足を運んだ。あと「お正月限定でブックレットを無料配布!」とホームページに書かれていたのでそれを貰えるかも〜、と期待して行ったのもある。しかし残念ながら、私が到着する頃には既に全て配布済みでゲットできずじまいだった。
 

彼女の服のデザインとしてはエプロンドレスみたいなものが多くて、これがマリクワのシグニチャールックになっている。ショート丈のプリーツスカートはスラッとしたモデルさんやマネキンが履いていると本当に可愛い。


以下、展示を観ていくつか感じたこと。

ブランド後期、マリクワは店舗を閉店し、代わりにデイジーマークを提供していくことで利益を出すというライセンス事業に方向転換していく。当時は大量生産の時代がやってきたばかり。時代の波に乗ったといえばそうなのだろうが、わたしは結果的にこの判断がマリクワを安っぽいブランドに貶めてしまったのだろうと思った。しかし、大量生産、大量消費の波に乗ることは同時に庶民の味方でもあることなので、市井の女性たちのオシャレ感度を上げることには一役買ったのかもしれない。当時の女性たちは皆、洋裁ができたから、ドレスやニットのパターンや図案までも売り出して「家庭でもマリクワが作れる!」とプロモーションしたことには驚いた。

展示の後半で、マリクワ自身のインタビュー映像が流れているのだが、ここで彼女が語っている言葉が良かった。

以下引用。

思うに、デザイナーは常に現状のファッションに飽き足らない人種なのです。いついかなるときも将来を見据えて、変化を好みます。


退屈なファッションになんて意味がない。女性が着る服には意味がある。まず、注目を集める。次に、セクシーに見せる。そして、気分をよくさせる。


あとVTRでモデルさんたちが着てる服はみんな可愛い。「え、これFETICOやん!?」みたいな服も出てくる。やっぱり現代のファッションの原型を作った人なんだなあと思う。あと単純に顔がキュート。ヴィダルサスーンにおまかせだったという髪型もお似合いで、自分自身が広告塔になったというだけあって吸引力があるビジュアルだと思った。


まあこの展示を観たこと自体に後悔はしてない。だけどやっぱり1700円は高いんじゃないかなと思う。会期中に現代美術館のイヴ・サンローラン展も行くつもりだけど、まさかこちらも…………!?

最後、売店でロラン・バルトの『モード論集』買おうか迷ったけどやめた。面白そうだったからあとでメルカリで買うかもしれない。


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