見出し画像

解放派ばっかり新規が貰える氷結界

こんばんは、なきんい (またの名義を茗反) です。

今夜は2023年9月15日に発表された 氷結界 の新規について色々と書き連ねてみます。皆さんの意見もお待ちしてます。

P.S. 2023年9月18日:「新カード発売後の構築」を更新しました。

氷霊山の龍祖 ランセア

ドラゴン族/シンクロ/効果・水・星10・攻3300/守2700
水属性チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の①の効果は1ターンに2度まで使用できる。
①:相手がモンスターを特殊召喚した場合に発動できる(同一チェーン上では1度まで)。自分の手札・デッキ・EXデッキ・墓地から「氷結界」モンスター1体を特殊召喚する。その後、相手フィールドの攻撃表示モンスター1体を守備表示にできる。
②:S召喚した表側表示のこのカードが相手によってフィールドから離れた場合に発動できる。EXデッキから「氷結界」Sモンスター1体をS召喚扱いで特殊召喚する。

遊戯王公式

カード名・ステータス

まず特徴的なのはそのカード名、氷結界の名称を持たない。
背景上で氷結界に関連していても氷結界名称を持たないカードは数多く存在していたが、テキストで氷結界を指定しながら氷結界名称を持たないというのは《トリシューラの鼓動》に続いて2枚目である。

また、山(煉獄)の祖というその名の通り、守備力2700という数値は素のトリシューラとの対峙に耐え、攻撃力3300という数値も暴走したトリシューラと相打ちに持ち込める大きさである。
後述の効果により除去が困難な1枚になるだろう。え?ブリューナク?

①誘発効果

相手の展開に対応して自軍を展開できる効果。
相手ターンであれば《氷結界の虎将 ライホウ》を呼ぶ機会が多いように感じる。自分のターンの場合はチェーン順的にライホウは悪手なので相手への対応というよりかは素直に展開要員として考えよう。

EXデッキからも特殊召喚できるが、氷結界の基本戦術が墓地からの展開であることを考えると、蘇生制限を満たせないため選ぶことは少ないだろう。

②誘発効果

バウンス以外の除去に反応して後続を呼ぶ効果。S召喚扱いなのは嬉しいところ。
基本的にはトリシューラ2種を使い分けることになる。

標準採用枚数など

氷結界待望のレベル偶数シンクロ。今までの氷結界では先行でできることが《氷結界の名誉龍 ドラガイト》くらいだったので攻撃的な択が増えるのは良いこと。

ただ従来の氷結界が既に後攻に最適化されていた部分が大きく、このカード自体が氷結界の展開に影響するかと言われると意外とそうでもない。
うまく棲み分けができているといった評価だ。

基本的に1枚あれば十分かと思われる。
かなり先攻偏重な構築にできることが判明した。複数枚の採用が望ましいだろう。

氷結界の剣士 ゲオルギアス

鳥獣族/チューナー/効果・水・星6・攻2000/守1200
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドに「氷結界」モンスターが存在する場合に発動できる。このカードを手札から守備表示で特殊召喚する。
②:このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。自分の手札・墓地からレベル5以下の「氷結界」モンスター1体を特殊召喚する。
③自分フィールドに他の「氷結界」モンスターが存在する限り、相手は墓地のモンスターの効果を発動できない。

遊戯王公式

カード名・ステータス

剣士、鳥獣族、はいずれも初出の肩書きである。

守備表示での展開になるあたり《氷結界の大僧正》的な存在なのかと思いきや守備力はたったの1200である。アイスコフュントークンより強いので良しとします。

①起動効果

最近の氷結界にありがちな自己展開効果。
上級なので相手フィールドにモンスターが必要…なのかと思いきや、下級である《氷結界の依巫》同様にシンプル。守備表示になること以外は共通のため今回は軽く触れる程度にしておきます。

②誘発効果

このカードの固有効果。実質レベル5以下内蔵ということで先行でも《氷結界の虎将 ウェイン》を展開できる貴重な存在です。《氷結界の随身》と違ってこれ自体に召喚権を使わないのが良いですね。

レベル5以下とは書いてありますが《氷結界の伝道師》が対応しているので事実上レベルに制限はありません。
今まで《氷結界の伝道師》の特殊召喚制限を回避するには一度墓地へ送る必要があったので、手札から展開できるのは革命とでも評価すべき点です。

③永続効果

下級氷結界の共通効果です。
そう、下級である。氷結界の上級・最上級モンスターは共通効果の適用に他の氷結界を要求しません。しかしこれは必要になる。何故なのか。

標準採用枚数など

自己特殊召喚条件も永続効果も下級相当なこの1枚。
展開要員として非常に優秀であり準初動として申し分ない性能ではあるものの、これ単体では手札が増えないのが問題点。

基本的には《氷結界の依巫》と同じ考え方で良いでしょう。

採用枚数は1枚。
元々《氷結界の依巫》も1枚なので、あちらを0枚にしてこちらを2枚に変更するのも環境次第ではアリかもしれません。

氷結界の鏡魔師

水族/チューナー/効果・水・星2・攻1000/守400
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
①:自分フィールドの他の効果モンスター1体をリリースして発動できる。自分フィールドに「氷結界トークン」(水族・水・星1・攻/守0)を3体まで特殊召喚し、その数だけこのカードのレベルを上げる。このターン、自分は水属性SモンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
②:このカードが墓地へ送られた場合に発動できる。「氷結界の鏡魔師」以外の自分のデッキ・除外状態の「氷結界」カード1枚を手札に加える。

遊戯王公式

カード名・ステータス

まるで《氷結界の照魔師》のような名前の1枚。あちらの設定も考えるとともに離反してリチュアの最初のメンバーとなった者かもしれませんね。

①起動効果

他の効果モンスター1体を犠牲にレベル4~8の水属性Sモンスターを展開できます。
「このターン、〜」と言うのは残存効果(非公式用語)の書き方なので、これの適用前であればなんでも出せます。

要するにこのカードが墓地にあれば《海晶乙女 コーラル・アネモネ》1枚から任意の4~8シンクロをS召喚できる(※アネモネをリリースするため墓地の《海晶乙女波動》も回収できる)計算になります。
これはそもそもの展開力に加えて息切れ防止性能としても別格じゃないでしょうか。

②誘発効果

墓地へ送られた場合のリソース回収効果です。モンスターだけでなく「氷結界」すべてに対応しています。《トリシューラの鼓動》
これなんとフィールド限定じゃないので《おろかな埋葬》や《鬼ガエル》に対応してるんですよね。他にも各種水属性モンスターの手札コストにしたり、割と何でも考えられます。

そしてよく見たらこれ通常召喚された攻撃力1000以下のモンスターじゃないですか!ついに氷結界もリンク1解禁ですよ!これぇ!!!

標準採用枚数など

とんでもない初動札です。100枚入れましょう。
…冗談はともかく、最初にこのカード見た時は単体では機能しないし《氷結界の霜精》に対応してるから1投ないし2投で良いかとも思ってたんですが

見れば見るほどおかしなカードです。余程のことがない限りは3枚投入してしまうべきでしょう。

氷結界に至る晶域

永続罠
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:自分の「氷結界」モンスターの効果の発動に対して、相手は魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。
②:EXデッキからモンスターが特殊召喚された場合に発動できる。自分フィールドの「氷結界」モンスター1体を選び、手札かデッキに戻す。その後、自分か相手のフィールド・墓地のカード1枚をデッキの一番下に戻す事ができる。
③:自分エンドフェイズに発動する。EXデッキからカード名が異なる「氷結界」モンスター3体を相手に見せるか、このカードを破壊する。

遊戯王公式

カード名・ステータス

やっと…氷結界名称を持った罠が来ました。《氷結界》?あれは冷凍サカナです

①効果

氷結界版の《メタファイズ・ファクター》といったところ。特に最近の氷結界の自己特殊召喚効果はチェーンブロックを作るのでかなり展開しやすく…と言いたいところですが、このカードは永続罠なので基本的に最初のターンには使えません。

おそらく前述の《氷霊山の龍祖 ランセア》用の効果なのでしょう。ただ維持費さえ耐えればずっと使えるのも事実。これで氷結界最大の弱点である《氷結界に至る晴嵐》の①効果も安全に…あれえー?(※魔法カードには対応していません。)

泣きました。

②効果

あの《氷結界の神精霊》が大幅強化されて帰ってきました。

相手の妨害だけでなく、使い終わった自分の魔法・罠を回収したり、後述③効果の条件を回復したりと幅広い運用が可能です。

また何よりこのカード最大の利点として、ついに氷結界はテーマ内で《スキルドレイン》を貫通できるようになったところが挙げられます。
神精霊さんは泣いていいよ。

③効果

強制発動の維持コストです。
5種類もいるので問題ないでしょう。最近はEXデッキをピンポイントで抜かれることも多いので、構築の時点である程度の対策はしておきたいですね。

標準採用枚数など

基本的には場に複数枚置いても機能しないうえ、氷結界には元々サーチルートが充実しているので、1枚で良いと思います。

新環境での構築の変化

いままでの構築

現在使用している構築

これについての解説は多くは必要ないだろう。
後攻選択からの返しの大量リソース奪取がメインコンセプトである。この後攻の動き自体は新環境になっても変わらないと思われる。

先攻になった場合の動きとして、
①《氷結界の破術師》+《氷結界の守護陣》のソフトロック
②《氷結界の龍 トリシューラ》+《氷霊神ムーラングレイス》の3ハンデス
③《魔救の奇跡 ドラガイト》
のうちから幾つかを組み合わせて行っていたのだが、ここに新たな選択肢が加わることになる。

ちなみに《レボリューション・シンクロン》を入れた構築も模索したが、一瞬で瓦解した。

新カード発売後の構築

想定される構築

ここで以下の読み替えを行ってもらう。
《ドラゴンメイド・ラドリー》→《氷結界の鏡魔師》
《ドラゴンメイド・フルス》→《氷結界の剣士 ゲオルギアス》
《ラドリートラップ》→《氷結界に至る晶域》
《ドラゴンメイド・シュトラール》→《氷霊山の龍祖 ランセア》

まず前提として「《氷結界の鏡魔師》を墓地へ送る」行為自体が初動になった。このカードは通常召喚から《転生炎獣 アルミラージ》に変換できるほか、《氷結界の霜精》及びそれをリクルートできる《氷結界の照魔師》を今までとは異なるルートの初動として扱うことができる。また追加の初動として《鬼ガエル》及び《おろかな埋葬》が加わった。

したがって暴論かもしれないが、上記や《氷結界の虎将 ウェイン》とも合わせて実に《氷結界の紋章》20枚体制とも言える構築なのである。

この脅威の安定性のもとで展開できる最強の先攻札として新勢力《氷霊山の龍祖 ランセア》。相手に応じて展開され続ける各種氷結界たちの永続効果は強烈と言えるに違いない。

そして地味ではあるものの、《氷結界の鏡魔師》の通常召喚をサポートするため、《氷水のトレモラ》は《水界の秘石-カトリン》に変更した。《増殖するG》こそデッキに入れてはいるが、カトリンの効果を活かすために《レボリューション・シンクロン》を再び入れてみるのも良いかもしれない。

まだまだ構築の模索は続く

予想外の規模で強化された先攻展開ルートにより、氷結界というデッキは後攻選択寄りから先攻選択寄りのものへとシフトしていくと思われる。

最近は幅広い召喚方法のテーマが強化され、群雄割拠の状態が続いている。いつかはまた《氷結界の破術師》が猛威を振るう時も来るのであろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?