【ラグビーW杯所感③】

〈ラグビーは激しいけどフェアなスポーツ〉

ラグビー観戦中、観戦後に感じることは「フェア」「クリーン」「清々しい」といったことです。2015年W杯の時強く感じたことですが、今大会もやはり同じように感じました。

格闘技さながらの流血を伴う激しいコンタクトスポーツでありながら、そのように感じるのはプレーに「悪質さ」が少ないからだと考えています。
僕が一番長くプレー&観戦しているサッカーでは、「悪質」なプレーが頻繁に見られ、危険なファウル、インテンショナルファウル(わざと転倒するなど)は90分中に何度となくあります。それによるケガ、得点・失点につながるファウルに、サッカー&ラグビーの前回W杯ごろ(2014年&2015年)はとにかく嫌気がさしていたころでもありました。(サッカー2018W杯ではVARが導入されだいぶマシになったとはいえ。。。)
対比するものではないと分かってはいるものの、当時は自分の好きなサッカーの嫌な部分との対比によりラグビーのフェアネスを強く感じていたことは確かです。

今、僕なりにフェアに理由を考えてみると、ラグビーの場合、
・ルールで許容されているタックルの範囲が広いことと(他のコンタクト競技ならファウルになるプレーもファウルではない)
・ルール上正面からのタックルが多くなることと(後ろからのタックルもある程度予測がつく状況が多い)
・反則=ペナルティキック(確度の高い失点)という抑止力が効いていることと(サッカーであればPK以外は即失点となりにくい)

などのルール上の理由からファウルとなるようなタックル、危険度の高いタックルが少なく、且つ「悪質な」プレーは更に少なくなるのだと考えます。
ですからフランス対ウェールズで見るような退場劇(モール中にフランスの選手がウェールズ選手に肘鉄をいれた)は少ない気がします。それでも以前より危険なタックルに対し厳しくペナルティを取っているということですから、危険なタックルはより減少傾向にあるのでしょうし、元々が激しいコンタクトスポーツ、選手の身を守ることを考えてもそのぐらい厳しくしても良いと思いました。

また上記ルールから考えるフェアネスに加え、ラグビー憲章にあるような行動規範は言うまでもなくフェアネスのベースであることは間違いないと思います。

2019/10/23

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?