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どう生きるか感想

君たちはどう生きるかを見た。
なので感想を書く。

正直包み隠さず感想を書くと、
個人的に話が好きではなかった

これは面白くなかったという話ではない気がする
個人的な好みの話に近くて、私はこういう
児童文学的なファンタジーと現実がリンクする話が好きではなく、小さい頃から児童文学を避けて来た気がある。
話の筋が一筋しか無いような気がしてしまう。

これは観ていた時の素直であまり良くない感想なんだけど、「スタジオジブリ出身の人間が独立して映画を作った」みたいな作品だなと思ってしまった
これって風呂敷どうやって畳むんだろうとか、
この人なんでこんな行動取ってるんだ、
何故か親密度いい感じになってる…といったことが気になって作品に没頭できない感じがある。

戦時中のエピソードを軸に持って来たのだと思えばファンタジーに繋げたとか、
夏子母さんがあの迷宮に入った理由だとか、
ヒミちゃんと主人公の仲、主人公と青鷺の仲とか
全てピースが無理矢理繋げられている感覚があった。

正直間延びする映画で仕事終わりに観たからか途中眠くなってしまったし、感動したかと言われたらしていない。

ただ、これは全体を見ればの話で細かいところを見ると宮崎駿の良さがあって、面白いと断言はできないけど作品として好きという評価が個人的な感想かも。

特に、母が炎に飲まれるのを観てられず駆け出す主人公の描写が本当に良くて、それだけで観て良かったと思えた

冒頭の夏子の美しさの描写もそうだけど
風立ちぬより何かリアリティが上がっている気がしてドキドキした
次の作品も戦争を全面に持って来たのか!とも思った

家族思いなのに成金で、思いやり方を履き違えている父と一歩離れたところで主人公を見守っている夏子が好き
父の作画が不気味になるところが良かった
話が通じない感じが出ている

中盤、ファンタジーの世界にみるみる入っていくので頭が少し混乱していた。
下の世界でペリカンに襲われたあたりは
まだ現実寄りの世界観の気持ちのままでいたので結構困惑して観ていた。
おばあさんのお姉さんの姿、あまりにジブリ豪快姉すぎる
あとあのツイッターしらたまお化けまたいな、コタマ亜種はなんだったんだ…精子的な…?
かわいい

父親が戦闘機工場経営していたの結構グッときていた。零戦かどうかは浅学だから分からなかったけど、二郎が作ったものだとしたらと思って
二郎が美しくデザインしたものがこうして、戦争の道具として使われてそれを金銭に変えて生活している家族、村があると思うと

夏子母さんと主人公が初めて呼ぶシーン、すごく良かった。夏子母さんが「あなたなんて嫌いよ」と主人公を離れさせようとするのも。

インコとインコの王様と大叔父のシーンは、
結構インコの王様が積み木いじれるんだという謎の衝撃があった
主人公じゃなくてもいいじゃんみたいな…………
大叔父が主人公に背負わせるものがあまりにも大きい ただ、主人公が背負ったところで戦争が消えるとは思えない。
なんのための積み木だったんだろう。
戦争ではない厄災があるのか。

自分の母の幼少期と迷宮を旅しながら
義母との和解、大叔父との邂逅、母との別れ、
自分の成長を経験する話なの、結構
自分が思い描いていた予想とそこまで離れていない気がする。戦時中は予想外だけど
思い描いていたストーリーが、世界って過酷だけど生きていかなきゃいけないよねみたいな帰結をする話だったので

君たちはどう生きるか、という題ドストレートの
物語だった。

読後感が宮沢賢治を読んだ後みたいで、
一人真夜中にブルーレイで観てそのまま寝たい作品な気がする

ジブリの背景ほんといいな…
草木の種類をちゃんと描き分けられるの本当に凄い 
 すごい眠くてストレートな感想ばかりだ。
けど考えたら、「良かった」で終わらせたり、他の感想読んでそれに引っ張られるような気がするので熱いうちに打ちます

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