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【活動報告⑧】 Mora Mothaus のこと

COVID-19の蔓延により緊急事態宣言が引かれた直後の昨年3月。J-WAVEから聞こえる声に一瞬で心を掴まれた。声の響き、発する言葉の選び方、喋りのリズム、受け答えから漏れる知性と人柄。そのどれを取ってもこれまで自分が出会ったことの無い初めての感覚に運転していた車を路肩に駐車し、ラジオMCが紹介する名前を検索した。

Mora Mothaus (読み: モーラ・モスハウス)

初めて耳にする名前。

トークから曲紹介に移りMora Mothausが出演するコーナーを聴き終わるまでの20分間、全身がビリビリと震えていた。こ、こ、こんなの初めて。

言葉にできない感覚のまま、EP音源「Overture to a Dream」を繰り返し何度も聴いた。

美しく複雑な構成をした楽曲たちは、ギター1本で演奏し全てのサウンドをリアルタイムで一人でオペレートしているというのだ。この演奏方法を知った時は初めてラジオを聴いた時と同じくくらいの感動を受けた。

この時期に開催を散々悩んでいた案件があったのだが、Mora Mothaus の存在を知ったことはその企画の開催を決めるのに十分すぎるほどの後押しだった。配信のみではあったものの5月末に開催した「Wizard of OP」には多くの反響を頂くことができ、あの時期にこの企画を開催出来たことを今では嬉しく感じている。関係者スタッフ、観覧頂いた皆さまには、この場を借りて心から御礼申し上げます。

「Wizard of OP vol.00」を堺に Mora Mothaus /映像作家 高梨喜芳/音響 永友聖也と共に自然と音楽を組み合わせた映像作品コンテンツを毎月制作していくことになる。

毎回ロケーションを変えながら録音と撮影を繰り返し、2020年6月からの半年間で6本の映像を制作した。

この一連のプロジェクトで培ったチームと共に、Mora Mothaus が Creative Direction を務め、ミュージック・ビデオ「Memori」を制作。

このご時世に撮影会場を三日間フルで使わせていただき、6分ほどのMVでは異例の40カットを撮影。編集でも Motion Graphics を使用し、この半年間の集大成が完成した。

物質界を離脱し精神世界に没入した『ヒト』。そこにあるのは更なる記憶の領域だった。
モノ、心境、あらゆる領域を張り巡る記憶の糸は、過去、現在、未来、全てを紡ぐ果てしない宇宙と繋がっており、『ヒト』は宇宙人〔ウチュウビト〕へと開花した。
しかし宇宙人〔ウチュウビト〕は気付いた: 人間は、自分が自分らしく生きられる唯一のカタチであったということを。そして宇宙人〔ウチュウビト〕は決心した...

ここまでが2021年1月までの出来事。そして現在、MV「Memori」のほかに、毎週土曜日から日曜日の24時間限定でSheltering Storm 、Force Majeure の二曲の配信を行っている。この企画は Mora Mothaus のライブパフォーマンスと映像作家 Kiyoshi Takanashi がコラボレーションした2作となり、本日5月1日最終日を迎える。

Sheltering Storm 、Force Majeure どちらもとても美しい曲で、この二曲が5月2日以降はしばらく聴けないと思うととても寂しいのですが、一旦この企画は幕を閉じます。

24時間配信企画は、以下のリンクよりご視聴いただけます。

配信:Sheltering Storm (live)/Force Majeure (live)
5/1土曜日、日本時間19:00〜翌日19:00まで。

24時間は何度でもご視聴いただけますので、この名曲たちを瞼を閉じればいつでも再生されるほど眼に焼き付けておいて頂けると嬉しいです。


最後に Mora Mothaus のインタビューから一節を引用。

一時期記憶と夢と目覚めの境目が分からなくなり、おそらくそれがその「超現実」、いわゆるハイパーリアリティの探究心に繋がっていった。起きている時は事を身体を通し感じ、認知し、考えたりしなければいけないが、夢は心に直接語りかけてくる様で意識の奥深くまで浸透する潜在意識の中で見え隠れする自分自身の宇宙。全てから解き放たれた開放感と背中合わせの虚無感、宇宙の果てはそんな究極な思いが全て交わる所でもあるのかと、そんな想像にとてつもなくエネルギーを吸い取られながら、感化されています。環境、生き物、人、心、社会、テクノロジー、宇宙とか、ただ生きているから必然的に考えてしまう言葉だけでは説明しきれない無数の現象、そんな不思議でシュールなこの世そのものがインスピレーションです。

Mora Mothaus (読み:モーラ・モスハウス)の祈りのような歌声を魅力を余すことなくどうぞお楽しみ下さい。

今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。

それではまた。

All for the next dimension.


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