蔵出しブログ。文楽について

2013年1月6日のブログ


文楽について。…

偉そうなタイトルである。しかし、実際そんなに文楽を聴いているとはいえない。
それでも初めて文楽に触れたのは、多分、1997~1998辺りだと思う。
国立小劇場で「曽根崎心中」が最初だったな。吉田玉男さんの徳兵衛と、吉田簑助さんのお初との切ないラブストーリー。お初の足に、床の下に隠れていた徳兵衛が触れる場面はエロチシズムさえ感じた。思わすドキッとしちゃった。
ラストの、三味線の音色に合わせての心中場面。息を飲み込ませてじっと観ていたのが未だに記憶に残っています。
こうして文楽に通うようになりました。最初は、人形使いから入りました。ベタですが、玉男さんが大好きだった。シュッとした立ち振舞い。品格ある人形。
良弁僧正も良かったな。

次第に浄瑠璃にも興味が湧いてきました。当時は、大夫が現在よりも人材豊富だった気がします。
呂大夫。相生大夫。緑大夫の中堅どころが存命していればなあ。

しかし、2000年辺りから文楽から遠ざかってしまいました。
戻ってきたのは、玉男さんが、亡くなった後の事です。
人形使い、勘十郎さんが中心になっていました。スタイリッシュで華やかな人形は、自分の好みじゃ無いなと思いながら、むしろ勘十郎さんの女物の方が好きだったりする。

文楽に戻ってきたら、嶋大夫さんが、素晴らしくなっていた。一気にファンになっていました。
早稲田大学で開催された嶋大夫さんの芸談にも足を運んだ。結構、数奇な運命を辿った人だというのを知ってさらに好きになった。

現在、国立文楽劇場で、新春公演が開催中です。

もちろん、嶋大夫さん目当てに参るつもりでございます。






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