蔵出しブログ。上方落語第3期の始まり

2018年12月13日のブログ。2021年9月
いっぱいで上方落語第3期は終了します。


上方におけるタカハシ上方落語第2期は、10月8日の桂文五郎さんの三十石で終了。
秋田で成金と桂三河さんの高座を挟んで、再び上方でのタカハシ上方落語第3期が開幕。
開幕最初の高座は、奇しくも桂文五郎さん。
これは狙っていたものではなく、たまたま。

この会にしたのは、桂春若師匠と桂 阿か枝さんの高座が好きだからというのもある。


開口一番
「阿弥陀池」桂文五郎
文五郎さんでの阿弥陀池は初めて。前座サイズに端折っていたけど間の矯めが効いていて噺の構造が立体的。また上手くなってる。クスグリも内角ついていて笑った。良い意味で開口一番の高座には見えなかった。

「元犬」桂 春若
春若師匠の元犬は2009年以来とのこと。元犬は何度も観ているけど、ファンタジー色の強い高座が多かったんですが、春若師匠の元犬は、人間になったシロのペーソスが出ていて、ファンタジーでなく日常に溶け込んでいる。

「風邪うどん」桂 阿か枝
阿か枝さんの高座は、淀みなく進む感じなんですが、風邪うどんはじっくりと矯め。
うどん屋に絡む酔っ払いの表情が豊かで良いなぁ。

「けんげしゃ茶屋」桂 米輔
この噺は初見。米輔師匠の端正な高座を堪能。

〜仲入り〜
「軽業講釈」笑福亭鶴二
鶴二師匠の高座は初見。マクラで仲入り前の高座がたっぷりと時間を使ってしまい、鶴二師匠が高座の時間調整をすると言って本筋へ。凄く笑った。鶴二師匠いいな。
笑福亭らしいけど、どぎつい臭みが無い。
講釈師の怒りからの、慌てふためきが良い。ハメモノとの呼吸もばっちり。鶴二師匠の高座は、もっと観たい。

「不動坊」桂 梅團治
今回のトリの梅團治師匠と不動坊も初見。この噺も講釈師が出て来る。長屋の情景が浮かぶ高座。


渋い顔付けだけど、じっくりと上方落語の世界に入っていける。観客がなかなか入らないらしいけど、このユニットはまた行きたいね。タカハシ上方落語第3期は、ベテランの高座を観るがテーマだから。

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