三瓶小豆原埋没林公園

 今から4000年前、原初の日本人が暮らしていた日本列島はどのような場所だったのでしょうか?

AIで作成した森の中を歩く縄文人の図

 そんな疑問に答えてくれる場所が、島根県太田市にある『三瓶小豆原埋没林公園』です。
 この埋没林は、今から4000年前、近くの三瓶山が火山噴火を起こした影響で瞬く間に地中に埋まってしまった古代森林で、その時の姿をそのままに現在の私たちに伝えてくれます。

『写真挿入予定』

 この三瓶小豆原埋没林公園は、島根県の観光の拠点である松江市から自動車で高速と山道を1時間ほど走った先にあります。
高速を降りるとすぐに山深い山道となり緑の木々の中をゆっくりと車を走らせていきます。事前にホテルで地図を貰っておくと良いでしょう。
「もしかしたら道を間違えた?」そんな風に不安になり始めた頃に三瓶小豆原埋没林公園に到着します。

『イラスト挿入予定』

 三瓶小豆原埋没林公園は、古代の森林が埋まっている場所という事もあって、周囲には山林が広がっているだけで何もありません。
また公園施設も大きな建物があるわけでなく、ちょっと期待を裏切られたような気になるかも知れません。
しかし、ここの本当の施設は地下にあるのです。

『写真挿入予定』

 まるで倉庫。
施設の入り口は小さく納屋や物置のようにも見えてしまいます。
しかしその扉を開けて中の階段を下っていくと、なんと地下には巨大な空間が広がっているのです。

『写真挿入予定』

 「まるでハリウッド映画の秘密基地みたい」
一歩足を踏み入れた私はそんなそうに興奮を覚えました。
大きなコンサートホールほどの空間は、そこが地中であることさえ忘れさせてはくれます。
そしてそこにあるのは、直径2メートルほどもある木々が天井に向かってそびえ立っている姿なのです。

『写真挿入予定』

  「こんなに大きい木は見たことがない」
そう、現在の日本にはこんな大きな木はもうほとんど存在しません。
文明化を果たし、さまざまな建物を建てるようになった日本人は、およそ二千年をかけてその大きな木のほとんどを伐採し尽くしてしまったのです。
 もう今では想像も出来ませんが、四千年前の日本人はこんな巨大な木々が生い茂る森の中で暮らしていたのです。

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