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電車で席が1つあいて愛犬が死んだ

電車に乗っていて、席がひとつあくとき、座ってた人は出口に向かって降りようとする。
その瞬間、立っている人達に緊張が走る。
私はその緊張の中でいつも 
「座ってた人がまだ車内にいるのに違う人が座るのは失礼なのではないか?」と思う。
そしてその変な葛藤のせいで、座りそびれたりする。
逆にすごく疲れていて、瞬時に座ってしまうと、
「私はなんて恩知らずで自分勝手な人間なんだ」となる。  

なんでこんなこと考えちゃうんだろう?とまた考えると、多分私は昔から電車やバスを人生みたいに思ってる節があるからだと思う。
高校生の時も、私は割と乗車区間が長い利用者だった。
自分より後に乗ってきた人に、席を取られると、 
「新参者が!?」みたいな気持ちになる。
逆にもっと前から乗っていた人より前に席に座ることはなるべくしない。
「そこは先輩がどうぞ、、、!」みたいな気持ちになってる。
区間終盤になると割と座れる。
そのとき、「あー私も古くなったなあ」と潜在的に思ってる。
だから、まださっきまで座っていた人がいるのに、席を取り合って座るのは、罰当たりと言うか、いなくなることを祈っていたことがバレバレで、失礼な感じがする。

でも、逆に、電車でそうなんだから、人生もきっとそうなんだろう。
席が空けば、座りたい人がいるし、いつかだれか座るし、全員いつか電車から降りる。やっぱり人生と電車は似てる。

愛犬のももが死んだ。ついにうちのペットの席は空いた。

人生の中でずっと恐れていたことが起きた。

でも私は、この席はずっと空けておくと思う。
世界で一番大好き。





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