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暑い夏には暑中コンクリート

最近暑いですね…

これほど暑いと熱中症対策で水分・塩分補給やこまめに休憩しなければいけませんね。

ところで、暑い時期にはコンクリートの打設にも施工不良を起こさないような対策が必要になります。

暑中コンクリートとは

夏季に施工されるコンクリートのことを暑中 しょちゅうコンクリートといいます。

暑中コンクリートはコンクリート標準示方書によると
「日平均気温が25℃を超える場合」
のコンクリート打設と定義されています。

日平均気温とは

日平均気温は1時から24時までの毎正時24回の観測値平均

日平均気温とは何? わかりやすく解説 Weblio辞書

のことです。

暑さはコンクリートの大敵

コンクリートの硬化速度は温度によって変化します。
高温であればあるほど硬化は早まります。セメントと水の化学反応、水和反応が促進されるためです。

また、気温が高いと凝結が早く、打設直後のコンクリート表面が急激に乾燥してしまいます。
そのためコールドジョイントプラスチックひび割れという施工不良が発生することがあります。

凝結が早いため
「コンクリートの練り混ぜから打込み終了までの時間は90分以内
と定められています。

さらに、生コンクリートは温度が高いと粘性が高まることからスランプが下がり、同一スランプを得るための単位水量が増すことにもなります。
そのため長期強度の発現が低下してしまいます。

加えて、粘性が増すことでAE剤による空気連行性も下がるため通常より多くの混和剤が必要になります。

あの手この手で生コンを冷やす

上記の通り生コンクリートの温度が高いことは良くないので、
暑中コンクリートは打設時の温度を35℃以下にするよう定められています。
そのため温度を下げる工夫が必要になります。

生コンの温度を下げるために様々な工夫があります。

例えば

  • 骨材の貯蔵設備は、サイロや屋根付きのヤードを使用し直射日光を避ける

  • 骨材が高温の場合散水するなどして温度を下げる

  • 水は冷水を使用する

  • セメントは冷やして使用する

  • 水和反応による反応熱を抑えるため遅延型の混和剤を使用する

  • 遮熱性のドラムカバーをトラックアジテータ車に装着する

  • 液化窒素等を用いて生コンを冷ます

などいろいろあります。

まとめ

今回は夏本番ということで暑中コンクリートについて簡単にまとめました。

生コンも私達と同様に暑いとダメダメになってしまいます。
生コンのように液化窒素の投入で体温を下げられない私たちは
こまめな水分塩分補給と冷房の活用で夏を乗り切っていきたいですね!

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