見出し画像

小さな会社の転がし方「雇用関係の需要と供給」

≪ワダシノブさん、写真使わせていただきました。ありがとう!≫

【注】この記事は2003年から2007年にかけてまぐまぐさんより発行していましたメールマガジン「小さな会社の転がし方」のバックナンバーを編集したものです。


 雇用関係というのは、ある一定時期に需要と供給が一致した結果として結ばれるものですが、たまに勘違いした社長さんがいらっしゃいます。

 自分が雇ってやった。自分が育ててやった。自分が食わせてやった、と。そこで従業員が辞めるというと、拾ってやったのに!独立するというと、飼い犬に手を噛まれた!後ろ足で砂をかけて出ていった!家でも買おうものなら、俺のお陰だ!口に出す人は少ないかもしれませんが、つい態度にでてしまう社長さんは多々見受けられます。

 雇う人と雇われる人の関係は、雇用主の方が偉いとか上であるというよりはお互いの人生のある一定期間、需要と供給が一致し、お互いの利益のために時間と空間を共有しう関係であると考えた方が良いかもしれません。

 仕事上の立場の上下や、責任の重さの違いはありますが、支配・被支配される関係ではありません。お互いが各々の立場で利益享受のために関係している訳で、その利益とは、金銭はもちろん、仕事を通じて自らが成長すること、社会貢献などメンタルな部分も含めての利益です。

 そこで、雇用関係が解除されるということは、お互いの利益、またはどちらかの利益が損なわれる、または現状よりさらに利益を得るチャンスがきたということを意味します。

 従業員の立場から考えると、転職・独立よって今以上に利益を得ることが出来る、またはその可能性があるので退職するのです。需要と供給がアンバランスなっただけですから、去っていく人を悪く思う暇があったら、残りの人材でバランスをとるのか、新しい人材を入れてバランスをとるのかさっさと手を打ちましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?