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流れ星を見よう

※こちらは「かせいすきー アドベントカレンダー」の14日目の記事として投稿しているものです。

こんばんは。
かせいすきーではノビーと申します。どうぞよろしくお願いします。ゆるofゆる天文ファンです。
では早速ですが、本題に入ります。

★流れ星の正体

流れ星を見たことはありますか?
「見たことあるよ!」という方はラッキーです。流れ星は、いつどこに現れるか予想できません。ただし、見るコツはあります。
そのために、まずは流れ星とはそもそも何なのか、からお話していきたいと思います。

ここで突然ですが、クイズです!
流れ星はどのくらいの大きさだと思いますか。下の3つの選択肢のなかから、一番近いと思うものを選んでみてください。

★もやしさんも大好き? 金平糖
★火星銘菓、こんふぃのたまご
★定番火星グルメ! ダイモスバーガー


チッチッチッチッチッチッチッチ…… (秒針の音)


正解は……金平糖です。ほんの1mm程度の砂粒くらいのものから、大きくても数cmの小石程度のものです。こういった、流星のもととなる宇宙空間にあるチリの粒を、流星物質と呼んでいます。
それにしても一体なぜ、そんな小さなものが夜空であんなふうに光って見えるのでしょうか。

実は、流星物質そのものが光を放つわけではありません。

宇宙空間に漂う流星物質は、秒速10kmから70Kmという猛スピードで動いています。
(新幹線は秒速70m、国際宇宙ステーションは秒速約8km)
それが地球の大気に飛び込むと、衝撃で周りの空気がプラズマというエネルギーの高い状態になって、発光します。
光っているのは流星物質そのものではなく、周りの空気なのです。

北極や南極付近で見られる、光のカーテンのようなもの……そう、オーロラと同じです。


★流星群

流れ星の正体は流星物質(宇宙のチリ)が地球の大気に飛び込むときに生まれる光。ということは、流星物質がたくさん飛び込めば流れ星がたくさん見られるはずですが……そういう時があります。それが、流星群です。

流星群は毎年同じ時期にやってきます。どうしてでしょうか。
続いて、流星群の仕組みについてです。

★彗星は流れ星のお母さん

流星群のもととなる天体は母天体と呼ばれます。母天体は主に彗星です。
※毎年12月に活動するふたご座流星群の母天体は小惑星フェートン(ファエトンとも)です。

彗星が残したチリの帯に地球が入ると、流星群になる

彗星は大きさが数キロメートルから数十キロメートルほどの、汚れた雪だるまのような天体です。
彗星は太陽の周りを各々の周期でまわっています。太陽に近づくと溶け出し、尾をつくります。
溶け出した部分はイオンの尾(イオンテイル)、含まれていたチリは撒き散らされて、チリの尾(ダストテイル)になります。

彗星が何回も同じところを通る度に、後にはたくさんのチリが残されます。このチリが流星物質となります。
そして、地球がチリの帯のなかを通るときに、たくさんのチリが地球に飛び込んできます。これが流星群となります。

地球は毎年同じように太陽のまわりを一年かけて周るので、いつも同じ時期に同じチリの中を通ります。なので、毎年同じ時期に流星群が見られるのですね。

★オススメの流星群

流星群は夜空のある一点を中心に、四方八方に飛び出していくように見えます。このある一点を、放射点(輻射点とも)といいます。
放射点がどの星座にあるかを調べ、星座の名前が名付けに使われます。ふたご座にあれば「ふたご座流星群」、オリオン座にあれば「オリオン座流星群」といったように。

流星群は主なものでも(参考:国立天文台のウェブサイト)十以上ありますが、そのうち毎年安定して多くの流星が見られる以下の
・しぶんぎ座流星群(1月4日頃)
・ペルセウス座流星群(8月13日頃)
・ふたご座流星群(12月14日頃)
は、三大流星群と呼ばれます。

なかでも、ふたご座流星群はオススメです。
天の川が見えるような満天の星のもとではピーク時に1時間あたり、数十個以上。4等星が見られるくらいであれば10〜20個程度。2等星くらいなら見える程度の街中でも、5個くらいの流れ星が期待できます。
※ざっくり「ピーク」と表現しましたが、極大の頃です。極大は、流星群の活動が最も盛んになるタイミングです。

今年2023年、ふたご座流星群の極大は15日午前4時頃と予想されています。夜明けまでまだ時間があります。おまけに新月期なので月明かりの影響も受けずに済み、好条件です。

最も多くの流星が見えるのは14日の深夜以降夜明け前までです。ただし、前後一日も十分期待できます。

問題は、空が晴れるかどうかです。
たとえ今年見えなかったとしても、どうかヌアアアンオオオンオオオオオオンガッカリしないでください。毎年チャンスはあります。

★楽しみ方

・寒さや暑さの対策を万全に。
・広く見渡せて、街灯などの少ない場所で。
・空全体をぼーっと眺める感じ。
・安全第一で。
 未成年の方は必ず信頼できる大人と一緒に。
・双眼鏡や望遠鏡は不要。
 アウトドア用のリクライニングチェア、
 レジャーシートなどに寝転がると最高。
・近隣に民家がある場合、騒音等出さない。
・自分で出したごみは持ち帰る。
・手元の明かりは控えめに。
 他に人がいる場合、向けない。
 (マジで≫宇宙戦争を開始≪してしまう)

★おわりに

記事の題材としてはあまりにも当日要素が強すぎる且つ天候に左右されすぎるのですが……迷った末に、こちらのテーマで書きました。

主な理由は、ふたご座流星群が注目される(当社比)天文現象であること。

その他、来年は明るい彗星の接近が期待できること。
ふたご座流星群の母天体と考えられる小惑星フェートンの探査をミッションに掲げるDESTINY⁺の打ち上げが、明る年の1月中に予定されていることなども、動機となりました。


以上となります。最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

流れ星が見られますように!

ノビー









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