週末のBloombergより
◆加・豪中銀が予想外の利上げに踏み切ったが、FEDの金融政策にインプリがあるなどとは思わない方がいい。影響を与える方向性は常に逆(米FED⇒他国中銀)。
◆FED高官の地均しがなかったので6/14のFOMCは据え置きだろうが、あくまでSKIPであり、予想以上の景気の底堅さを考えると利上げ継続の可能性が高い。
◆次の利下げはリセッション対応で大きく下げると言うよりは、インフレが2%に向けて下がってくれそうになってきたら、中立金利(3%程度か)を大きく上回っている分を微調整で下げるという感じになる。今までのように早く大きく下げるのではなく、相当先かつ小刻みなものになる可能性が高い。
◆クレジットスプレッドはIG:137bp/HY:427bpと引き続きタイトながら、イールドのキャリーが非常に大きく、ボラも低下基調なのでワイドニングしそうにない。低いボラでも株並みのトータルリターンが期待できるかも。
◆債券に比べて株が割高に見えるが、それはAI(による生産性⇒収益性向上)がクレジットストーリーというよりエクイティストーリーだからではないか。
◆株にはまだまだ慎重な見方が多いが、テクニカルには明らかにブル相場初期の様相を呈し始めており、上昇担い手の裾野も広がり始めている。
◆今のところ米国債大増発(による政府手元預金復元)に伴う混乱の兆しはなく、預金流出も止まっているが、今後の景気鈍化にともなう貸倒れ増加や規制強化による負担激増などを考えると米地銀の楽観視は禁物。
◆米中関係には台湾、ロシア、最先端半導体など、絶対溝が埋まらない争点がいくつもあるが、今のところ双方とも相応に困っており、これ以上のエスカレーションを回避しようという感じではある。
◆ステークホルダー資本主義(従業員や社会にもいいことをしながら株主利益を最大化する)のもとでは、CEOはやることが多すぎてあまりにも大変。プライベートエクイティはそこに自ら介入し(従業員を単に減らすのではなく、むしろ投資してエンゲージメントと生産性を引き上げることなどにより)企業価値を引き上げる。
◆あまりにも多くの企業が従業員や組合と良好な関係を築けていないがために、持てるポテンシャルを発揮し切れていない。金融機関がそこを改善した報酬としてリターンを得るというのは非常に素晴らしいビジネス。
◆(モイニハンBOA頭取の実感では)IT/AIによる教務効率化や定着率の改善により、米雇用市場のタイトさは実質的に緩和してきている。
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