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奈良醸造と大和郡山

金魚で有名な大和郡山には昔、おじさんとよく行っていた。その頃、たくさんの水槽を持っていて、金魚をはじめいろんな魚を飼っていた。近所に友達になったペットショップのおじさんがいて、その人に紹介してもらって問屋さんまでよく行った。金魚の養魚場は田んぼみたいなところにあったり、コンクリートの大きな池があったりして一番手前に金魚の展示場があって個人客も購入することができるようになっている。これは郡山の城下町にあるのではなく、もっと外れのところに集まってる。今地図で見たらJR郡山駅のもっと奥あたりだった。その頃、らんちゅうが好きで「さくらにしき」っていうちょっとスモーキーパステルな色の金魚を探しに行っていた。こういうマニアックなのはそこらのペットショップでは売ってないし、売っててもとても高いんだけど、ペットショップの使いで行ってるので安くしてもらえた。その代わり帰りに友達のお店に必要なものを代理で買って帰って郡山の話をするのが楽しかったな。

そんな金魚が郡山の金魚ストリートにはたくさんいて、懐かしかったわ。さくらにしきもいたし、

たくさんの種類が丸い水槽で飼われていて、

あれって店の外にあるからすぐ藻がつくはずやねんけどそうならずに展示してるってことは少なくとも3日に1回はガラス面を磨かないといけないので、と思うと大変な作業だ。あれは誰か専属の人がいるのかな?などと想像する。

そんな大和郡山に行ったのは、この日一緒に行った友人の息子さんが東京でクラフトビールにはまり、お土産に美味しいビールを飲んだという話をしていた時に、息子さんが言うには奈良の大和郡山にクラフトビールの聖地がある。その名も奈良醸造!と聞いて、それならぜひ行ってみようということになったからだ。奈良醸造には試飲ができる「TAP ROOM」と名付けられた部屋があり、それが土日しかオープンしていないので土曜日に出かけることにしたのだ。

「奈良醸造」、その名前からなんとなく奈良らしい風景の中に溶け込んでいるいるブリュワリーかと思ってたんだけど、町工場街の中にあって、なんとも言えないオイルの匂いがしていた。多分前にある車の整備工場の匂い。

そして、しゃれおつなタップルームの中ではなく外で飲みなさいとのことで、この日はいいお天気だったから良かったけど、雨だったらどうなったんだろうw ビールは生が4種類あり、それぞれをみんなで飲む。

酒の肴を持ち寄ってきていたのでそれを食べつつ品評。再度各自もう1杯飲んでからお土産用のビールを購入した。

郡山の城下町へと歩き出した。この町は私が行ったどの奈良の町とも似ていなくて、城下町らしい真っ直ぐでない細い道をうねうねと歩く。神社やお寺が至るところにあって、江戸時代からの古い立派なお家と普通の家が同居していて道の細さにより車が超近い。ゆっくり写真を撮るような雰囲気はない。今井町まで整備されてなくて、途中で入った蒲鉾屋さんで、観光でこられたんですか?ってびっくりされてしまう。

そんな中、源九郎稲荷神社だけは観光ナイズされた神社。

この神社の名前の由来、源九郎狐は、歌舞伎の義経千本桜で静御前が持ってる鼓が両親の皮で作られていることを知ってその親を慕って静御前に付き添いつつ危機を救う小狐のことで、そのためたくさんの歌舞伎役者がお参りした写真や今の勘九郎がお手植えしたという枝垂れ桜もあって、

神社の人がしきりにどこから来たの?と聞いてくる。手ぬぐいがあったら買いたかったけど、喋りかけられすぎてゆっくり見にくい雰囲気だったw その歌舞伎の義経千本桜の中の『四ノ切』は、狐の役者(先代の市川猿之助の当たり役)が早替えをしながら何役もを一人で演じ分けて最後宙乗りの狐で去っていくところまで面白すぎてびっくりする演目で本当に大好きだ。源九郎狐はこの神社の化身らしいので、また見る機会があったらそう思って見てみよう。

その後、金魚ストリートを歩いて郡山城の麓まで行ってみた。しかしみんなも疲れ気味だったので、また名所として有名な桜の時に来ようということにして早めの晩御飯へとむかった。。

23.1.15


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