円空を見に三井寺へ
びんずるさんをそばに置いて、円空彫を見ていると、やはり本物を見たいという気持ちになった。しかし、円空仏は関東から北海道に多く、関西で見ることはなかなか難しい。
奈良が好きなので、奈良のどこかにおられないかと探してみると天川村に素晴らしい円空仏があるということがわかったのだが奈良は吉野より南側へ行くのはバスしかなく本当に秘境で時間がかかり、奈良人の友達曰く、天川村には呼ばれた者しか辿り着けないという。色々考えて天川村にはもう少し勉強し修行をしてから行くことにした。
他に関西で見れるとこは、、、と探してみると、大津の三井寺に七体の円空仏があるとのこと。この旅に関しては後でまとめてみようと思っているので、ここでは円空についてだけ。
滋賀県には九体の円空仏があり、その内の七体が三井寺にあるとの事だ。なんでも昭和38年、境内にある重文の一切経蔵の輪蔵上にあるお厨子から発見されたらしい。
修験道のお寺だから円空がここでしばし修行をしていたとしても何の不思議もない。そして今は国宝の堂々とした重々しい金堂の中に他の密教色の濃い仏像と共に置かれている。
円空仏は密教の荒々しい仏たちや平安、鎌倉期の仏像たちと並べられるとどうもしっくりこない感じがした。もっと暖かみのある田舎の小さなお堂が円空には似合うんだと思う。こんな立派なとこに置いてもらうつもりじゃなかったと円空は思ってるんじゃないかな?金堂ならもっとそれ用に作ったような気もするんだけど、、、w
その七体の善女竜王像は素朴に力強くすっくと立っていた。鉈の彫りを見ていると三井寺に確かに円空は存在し、念仏し一心に刻み続けたことが実感としてわかるような気がした。
22.5.18
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