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黒塚古墳、長岳寺、石上神宮、天理教本部

この日は朝早くに家を出て、10時半には天理のJR柳本駅へ。まず近くの黒塚古墳へ。

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この古墳はできてしばらくして地震があったおかげで三角縁神獣鏡が33面副葬されたままになっていた古墳。何度も盗掘しようとしていた跡があるらしい。そう思うと、たくさんの古墳が盗掘されて、その宝物たちは今頃どこにあるんだろう。今でもどこかの神社や家の蔵にあればいいのに、なんて思う。
ここには、資料館もあって、石室の中が再現されている。発見されたのが1997年から1998年とのことでほんまに最近のことやなあ。びっくりしたやろうな。石室の中は、大きい石でなくて細い薄べったい石を積み上げたような形。これだから地震で倒壊したんだろうね。

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そのあと、昼食に崇神天皇陵の横の「洋食Katsui 山の辺の道」へ。
この建物は天理市のトレールセンターも兼ねていて重装備の人もたくさんいて、そんな人たちが今日は暑すぎて死ぬと言っていたので、山の辺の道を歩くのはあきらめることにした。


そこから歩いて、長岳寺へ。ここはスター空海が創建したお寺。
重装備な人たちは長岳寺のお山である龍王山に登っているようだった。ハイキングコースがあるらしい。

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このお寺は空海が創建した時の建物は鐘楼だけらしいけど、それが日本一古い鐘楼らしい。その横におなじく重要文化財の庫裡があり、

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その中で昔はそうめんが食べられたらしいけど多分トレイルセンターができたからか機能しておらず、ものすごい状態の倉庫と化していた。立派な竈門もあって素晴らしいのに重要文化財を雑な倉庫として放置するこんな贅沢な使い方があるだろうかw

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ここに納められている仏像は写真が撮れるので有り難く撮影させてもらった。

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本堂の阿弥陀三像は立派で重々しい美しさで、日本最古の玉眼を用いた仏像とのこと。阿弥陀如来の両脇侍の右側の観世音菩薩が右足を、左側の勢至菩薩が左足をだらりと下ろす半伽椅座像となっていてこの三体が黒光りしていて堂々としたお姿である。多聞天・増長天も大きくて色彩も残っていて迫力がある。どれも藤原時代のものらしい。この本堂は勝手に障子を開けて入るようになっていて中に人もいないし自由な雰囲気でとても良い。本堂見学の後に山を少し登り、顔のいい石仏の弥勒菩薩があってうれしくなった。


さて、長岳寺を出て、山の辺の道を歩かずに電車で天理まで行くか・・・?と思ってたらちょうどバス停にさしかかり、その時に向こうから天理駅行きのバスが現れた!!!ナイスタイミング!それに飛び乗り天理駅まで。そしてその天理駅前には2時間に1本しかないコミュニティバスが今まさにちょうど出るところ!手をあげて走って運転手さんを止めて誰も乗っていないバスに無理矢理乗車。なんともバス運の良い日だ!w


石上神宮前バス停を降りて10分ほど歩くと石上神宮

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歩いていると、ぐわああぐわああと何か鳴いている。??と思っているとここにはニワトリがたくさん飼育されていて放し飼いになっているのだ。そのニワトリたちがとても美しい。黒緑色の雄も素敵だし、うずらみたいな子供たちもかわいい。ニワトリは天の岩戸を動かした鶏ということでここではずっと大切に飼育されているらしい。

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石上神宮は物部氏の神社で最古ぐらいの神社の一つ。しかし残念なことに本殿のお屋根葺き替えがあり、シートで覆われていて全容がよくわからなかった。摂社の出雲建雄神社拝殿などは素晴らしかったけど、大きな本殿を感じたかったなあ。

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そうそう、ここの宝物は日出処の天子で雨乞いの時にフツ姫が持っていた刀。途中が枝分かれしてる七支刀。やまたのおろちを須佐男が倒した時に尻尾から出てきた刀で三種の神器の一つで見ることはできません。

ちょっと消化不良な気持ちになりつつも石上神宮を後にして天理駅まで歩くことにした。天理の町は電車で通過するときに駅からは見たことがあるけど歩いたのは初めて。駅からでも天理建築?あの独特の天理の建物が目を引くけど歩いていたらすごい不思議な気持ちになった。欄干と赤い窓枠、瓦屋根の同じようなビルが何棟も並ぶ姿は他の町では味わえない独特な風景だ。

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そしてその中心となっているのが、天理教本部。本部って簡単な名称で普通のビルかなと思うやん?そこが本殿っていうのかな?物凄い大きさの木造建築で巨大で超立派!!!

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よくわからないけど入れそうなので、入ってみることに。中は後で調べると3000畳以上の畳敷だとかで、大きな礼拝所と呼ばれるこの中では「あしきをはろうてたーすけたーまえてんり〜おうの〜みこと」ってあの独特のフレーズとまるでパラパラ風?の手ぶりの信者の人たちがおつとめしている。その巨大な建築にもう圧倒されっぱなし。信者の人たちは穏やかな感じで制服?の黒い法被の人もいるけど、普段着の家族連れもいて子供たちも楽しそうにしていた。
帰ってよく調べてみるとぐるりと回れたんやね。それしたかったわ。
中は写真はダメなんだけど、この信者でない人の書いた本部のブログが素晴らしいので時間あったら読んで欲しいわ。

教祖の中山みきの最初の信者たちは大工が多くて天理教の用語には大工の言葉が多いと聞いたことがあるけど、まあ建物が立派ででかい!行ったことないけど善光寺とか出雲大社ってこれぐら大きいのかな?と想像した。世界最大の木造建築物は東大寺の大仏殿らしいだけど、あそこは入ってる人?wが大仏だから超でかく建物とすごくマッチしてて大きさをあんまり感じないけど、天理教の本部は中にいる人たちが畳に座っている人間なのでその対比がすごいわ。入った時に涼しい風を感じて気持ちよかった自分がいた。行ったことない人にはぜひおすすめしたい建築物やわ。
「あしきをはろうてたーすけたーまえてんり〜おうの〜みこと」ってのをなぜ私が知ってるかというと、弟が小学生の時の友達に天理教の教会の子がいて、「こどもおぢばがえり」に参加していてその話を聞いてたから。

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次の日に弟と会ったので、その時のことを聞くと、朝のお勤めが大変だったけど、それ以外はボーイスカウトの旅行みたいで大プールで遊んだり、みんなでカレー食べたり、友達たちと過ごしてとても楽しかったと。そこから帰ってから独特の節回しのお勤めのフレーズを私に教えてくれた気がする。弟も懐かしいと話していて、その話の中で、本部から駅まで長い商店街があって、帰りは私もそこを歩いて帰ったんやけど、そこで弟は小さな木枠に入った七福神を父親にお土産に買ったらしい。それをずっと忘れていて、父親が亡くなってから整理をしていたらいつも持ってた鞄の中にその七福神が入ってたんだって。小学生の頃からずっと持ってたんやなあ。私の知らない話だったのでなんかうれしかったわ〜。
天理、初めての町だったけど行ってみたらとても楽しかった。今度、天理教本部に行くことがあったら、ぐるりと礼拝堂を一周回ってみようと思っている。

21.7.31


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