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ぱっぷすの事業報告書のおかしいところ。平成29年度編

はじめに

先日よりTwitterにて投稿している「ぱっぷすの事業報告書のおかしいところ。」シリーズです。
前回の「BONDプロジェクトの事業報告書のおかしいところ。第12期編」から少し空いてしまいましたが、今度は同じWBPCの一角「ぱっぷす」について、平成29年度分から指摘していきます。

ぱっぷすの平成29年度事業報告書

ぱっぷすの事業報告書は以下の東京都のサイトにありますので、皆さんもダウンロードしてみてください。

なお、NPO団体名として平成31年度までは「ぱっぷす」ではなく「ポルノ害と性暴力を考える会」となっております。

ぱっぷすもBONDプロジェクト同様に事業報告書をぱっと見たレベルで、あからさまにおかしな箇所があります。
東京都が出している記載例と照らし合わせれば、すぐにおかしな所を指摘することができます。

https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/houjin/npo_houjin/documents/files/0000001198/sankou.pdf

ではそんな事業報告書のおかしな点を1つづつ指摘していきましょう。

事業の実施に関する項目

まず、「事業の実施に関する事項」。
「ぱっぷす」こと前身の「ポルノ被害と性暴力を考える会」はこの
平成29年11月16日にNPOに認証されたため、平成29年11月29日からの報告となります。

NPO認証情報

まだこの年度は重箱的な話が多いです。
全般的に表の作成をあまりしたことが無いのかなという感想。

事業の実施に関する事項

見ての通り、事業費の金額が半角と全角が混じっています。
まぁ、普通どちらかに揃えますね。
また「記載内容無し」の意味の「-」もおかしな記載ですね。
定規か何かを使って人間の手で線を引いたのかな?

活動計算書

こちらも指摘箇所が沢山あって困ります。

活動計算書

①年度が重複
「平成29年度 年度 活動計算書」恐らく初め所で「平成29」だけ書けばよかったんですよね。
②「特定非営利法人」の「人」が消えている。
NPO名である「ポルノ被害と性暴力を考える会」を記載するときに欄名と被って消えていますね。
Excelのセル溢れか、上からNPO名を張り付けたのか、まぁやらかしてますね。
③経常収益欄に4がない
経常収益欄が1,2,3,5になっていて、4がないですね。項目4が何だったかは解りませんが・・・。
④合計欄の罫線が消えている。
罫線がないですね。Excelのセルのコピペあるあるか、上から紙で貼り付けているのか。ともかく様式ミスですね。
⑤経常収益欄だけ科目費に合計を入れている。
「1 受取会費」は「正会員受取会費」と「賛助会員受取会費」からなっているのですが、その合計額を「1 受取会費」に他と同列で記載しているので、計算間違いの元になりますね。
数字上はあっていますが、何で経常収益の欄だけこうしているのか謎です。
経常収益の表だけ何処かで別に作ったのをコピペしているのかな?

まぁ、全体的には表記ミスばかりですね。

貸借対照表

貸借対照表も指摘箇所は結構ありますね。

貸借対照表

①「特定非営利法人」の「人」が半分消えている。
活動計算書の②と同じですね。
「特定非営利法ノポルノ被害と性暴力を考える会」に見えるので、初めは一体何が書いてあるのか解らなかったですね。
②科目の費用と合計を同じ欄に書いている。
活動計算書の⑤と同じ話かな。合計金額は枠で囲った最下部の項目の真ん中の欄に記載するんですよね。負債の部はできているのですが、資産の部と正味財産の部はできてないですね。
③下線の位置がおかしい
この下線の意味は科目の費用はここまででその下は合計金額、という意味で引いている下線なんですよね。なので、「未払い法人税等」と「預り金」の間ではなく、「預り金」の下に引くのが正しいですね。
他の所も、下線が意味をなしていないので、下線の意味が解ってないんだなということが解ります。
④様式の枠線がない。
本来は赤い点線の箇所に枠線があるはずなんですがね。何故か消えています。これは東京都が用意している様式なので、枠線が無いというのはおかしいですね。

そして、この期は問題ないですが、次の平成30年度の表記で大きな問題となる問題がここで出てきます。

貸借対照表と財産目録

貸借対照表の③に絡むのですが、どこに何を書くべきが理解できていないので、資産の部・負債の部の合計の記載が貸借対照表に無いです。
本来は赤枠の箇所に記載しないといけないのですが、空白ですね。
右側の財産目録の記載のようになるのが正しいですね。
で、この記載が空白なので、次期の平成30年度の貸借対照表が恒例のバランスしないバランスシートになっていきます。
それはまた平成30年度の事業報告書で説明いたします。

計算書類の注記

で本来はこの後に計算書類の注記が記載されていないといけないのですが、用紙そのものがありません。

東京都 事業報告書等の提出

まだ平成29年度の頃は記載は必須ではなかったのか、初年度だから書く必要がないのかわかりませんが、東京都はこれを受け取るんですね・・・。

最後に

いかがでしたでしょうか?
「ぱっぷす」の前身「ポルノ被害と性暴力を考える会」の平成29年度の事業報告書です。
この年度は様式や記載方法の問題ばかりで、数字に致命的な問題は発生していませんので、軽いジャブのような状態ですが、これが年度が重なるごとに致命的な疑義箇所が出てきますので、次年度以降の分も合わせてご確認いただければと思います。
というところで、今回はここまでにさせていただければと思います。
次は「ぱっぷすの事業報告書のおかしいところ。平成30年度編」でお会いできればと思います。


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