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東京都若年被害女性支援事業のおかしなハンコ 整理編


はじめに

先月末に暇空さんから再度提議された、東京都若年被害女性等支援事業のおかしな収受印(ハンコ)について、川松都議も巻き込んで再燃していますが、私自身も一度その内容を整理したくてnoteにまとめてみました。

今回の再燃の発端

7月23日に暇空さんが今回のハンコの件について投稿したのが以下のツイート(ポスト)になります。

指摘の通りおかしな収受印の並びですね。

前段にあたる3月の収受印の指摘

その前段にあたる3月にBONDプロジェクトの事業計画書でハンコが同じように巻き戻っていたんですよね。
暇空さんから資料をいただいて、以下のようにツイートしています。

BONDプロジェクトの事業計画書の収受印も、今回のものと同じように、おかしな並びになっていました。

今回の暇空さんの指摘はBONDプロジェクトではなく、ライトハウスが提出した事業計画書の収受印になります。
個人的には「やっぱりこっち(ライトハウス)もかぁ」という印象ですね。
しかも想像していた以上に、色々おかしな収受印が出てきましたので、まずはそれを整理したいと思います。

おかしなハンコの対象書類

ハンコの問題で色々取り沙汰されるので、一度整理しようと思います。
今回問題となっているのは、東京都福祉保健局若年被害女性等支援事業における収受印です。
今年の3月にもう一つ「キメラハンコ」が話題になりましたが、こちらは東京都生活文化(スポーツ)局DV交付金にかかわる収受印ですね。
東京都生活文化(スポーツ)局のDV交付金にかかわる収受印も問題はあるのですが、今回の福祉保健局のように複数ハンコが押されているのではなく、不可解な擦れやフォントの不一致等によるものなので、福祉保健局のハンコの問題とは少し方向性が異なります。
そのため、今回は東京都生活文化(スポーツ)局の「キメラハンコ」の件とは切り離して整理したいと思います。

それでは次より問題となるハンコを見ていきましょう。

①平成31年度BONDプロジェクトの事業計画書

まずは前段のBONDプロジェクトの事業計画書の収受印ですね。
これが3月に見つかったものですね。

平成31年度 BONDプロジェクト事業計画書

 31.4.1 ← 1.4.1(訂正) ← 1.6.1X(訂正)
というなんともおかしなハンコの並びになっています。

なお、1.6.1XのXは当時「4」ではないかという話でしたが、

1.6.1X Xが「4」っぽく見える

今回、川松都議が原本を確認したところ、Xは「0」で1.6.10だったそうです。

上記動画の12:05辺りから。

原本を確認しないと内容が判らない開示請求資料を出してくる東京都にも問題がありますが、そこは今回本題ではないので置いておくとして・・。
本件ではここは1.6.10で進めたいと思います。

見つけた当時は「(令和)1.4.1」という存在しない日付を押してしまうとか、なんかのコントのようだったので「ハンコのコント」と私が勝手に名付けていましたが・・・。

これが1つ目のおかしなハンコです。

②平成31年度ライトハウスの事業計画書

そして次に、今回7月に見つかって、ハンコの問題を再燃させたライトハウスの事業計画書です。

平成31年度 ライトハウス事業計画書

こちらもBONDプロジェクト同様で
 31.4.1←1.4.1(訂正)←1.6.12(訂正)
となっており、加えてハンコだけではなく、右上の書類記票日が
 2019年6月6日(訂正)→2019年4月1日 
に訂正されているというおかしな書類になっています。
このライトハウスの事業計画書は前述のBONDプロジェクトの事業計画書と同じ年度の別団体の事業計画書ということになり、ここも今後ポイントになるので覚えておいてください。

なお、このライトハウスは東京都若年被害女性等支援事業が今のWBPC体制になる前に、Colabo・BONDプロジェクトと並んで委託を受けていた3団体の1つです。

東京都若年被害女性等支援モデル事業 委託団体

なお、令和3年度に同委託事業を獲得できず、その後解散しています。

暇空さんもWBPCを優先して開示請求をしていたので、このライトハウスの開示請求は後々になっていたと思われるのですが、この7月に過去のライトハウスの開示書類が届いて、ようやくこのおかしな書類とハンコが見つかったというところですね。

③平成30年度ライトハウスの精算書

最後に平成30年度のライトハウスの精算書になります。

平成30年度 ライトハウス精算書

こちらも①②と時期は重なりますが、平成30年度の委託事業が完了し、年度明けの4月に作成した資料なので、資料としては前年度のくくりとなり、①②は事業計画書ですが、こちらは精算書と資料の内容も異なりますね。 
また、①②は訂正方向がバックデートですが、
 31.4.23←31.4.15(訂正)←31.4.16(訂正)
の順に押したと思われ、戻ったり、先送りしたりしていて、ドタバタ感が否めませんね。ただ、少なくとも2回訂正しないといけないポイントがあったのかなと感づけますね。
なお、一番左の31の3も手書きかな?と思えるほど、他とは異なるフォントで、怪しさ爆発状態になっていますね。
やっぱり手書きなのかな・・・。

④実はそれ以外にも

主に前述までの3つが今回再燃したおかしなハンコの書類なんですが、これ以外にも同年に収受印を訂正して、再押印している書類が以下のように複数散見されます。

その他 収受印がおかしいもの

これらは一体何なんでしょうね・・・。
しかも全て「請求書」や「精算書」という、お金絡みの書類なんですよね。

少なくとも、この時期の東京都福祉保健局は収受印の規律に歯止めかからずに、違反行為とも思えることが横行していたように、開示資料から伺えますね。

この収受印を誰が何処まで知っていたか?

いったん、おかしなハンコの整理としては以上なのですが、福祉保健局内でこのおかしな書類を誰が握っていたのかという話で締めたいと思います。
一般的に収受印は書類を受け取った際に押されるもので、それほど役職の高い人が押すものではないということだそうです。
しかし、収受印を押した段階ではその通りかもしれませんが、この収受印が押された資料を使って、部課長から以下の通り各種承認の決裁をとっているんですよね。

BONDプロジェクト事業計画書承認通知の決裁書
添付に3つの収受印がありますね

なので、役職高位の部課長陣がこのおかしな収受印を知らなかったというのは、ちょっとどころか大分おかしいですね。

ちなみに、この時の少子社会対策部の部長さんは今年の6月まで福祉保健局の次長で、7月の分局後も福祉局理事(保健医療局次長兼務)なんですよね。

異動経歴
7月の東京都人事異動資料から

既に4年近く前の話で、当時の担当者も異動等していて、今の担当者も困っているかと思うのですが、キーマンがまだ局内に在籍しているんですよね。
このキーマンが収受印の件を知らないとしたら何を精査していたのか?という問題になるでしょうし、知っていたけど何もコメントが無いとしたら、それも問題ですよね。

東京都には、もう少し真剣に本件取り組んで欲しいものですね。

最後に

いかがでしたでしょうか。
このハンコの問題から東京都の暗部、特に若年被害女性等支援事業の暗部が垣間見れる状況になっているかと思われます。
本来監査がこの部分にメスを入れないといけないと思うのですが、既に4年近く前なので住民監査請求を起こせないことに苛立ちを覚えるところです。

では、何でこんな収受印が発生したのか?
事実と推測を交えた話を次回以降のnoteで書ければと思います。
という所で、今回はここまでにしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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