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BONDプロジェクトの初代BOND車(BONDカー)を事業報告書から読み解く。

序章

暇空さんツイートで話題となったBONDプロジェクトのスキルアップ合宿。
そこから明るみになってきたBOND車ですが、どんな車でその後どうなったのかなどを、事業報告書を含めて確認していきたいと思います。

BOND車の購入時期

まず、このBOND車は「FIT」というチャリティ団体から2015年に受けた寄付にて購入しています。

2015年にFITからもらった寄付金でBOND車を購入。2016年11月のインタビューでそのBOND車に触れていますね。
別の資料から2016年4月に購入していることも解りました。
※最下部の修正履歴に詳細が書いてあります。

BONDプロジェクト事業報告書

これを基に事業報告書を見ていきましょう。
今私の資料の中で遡れるのは第9期 2017年11月~2018年10月までの事業報告書なので、まずこれから見ていきます。
なお、BONDプロジェクトの事業報告書は東京都生活文化スポーツ局の法人検索から確認できます。

本noteもこちらの資料を基に作成しています。

貸借対照表から

ではまず、貸借対照表から。

BONDプロジェクト 貸借対照表 有形固定資産 第9期~第12期抜粋

ちなみに私は大学の時に単位を取るために少し簿記をかじった程度の知識しかありません。この4期分の貸借対照表で、何時BOND車を手放して、第12期時点でBONDプロジェクトで車両を保有しているかが瞬時に判る方に言わせれば、私は「素人」と呼ばれておかしくない、その程度の知識です。
とはいえ、調べていけば判るものですので、見ていきましょう。

まず、第9期で車両運搬具、つまり車両が1台で減価償却が終わっていることが解ります。
この有形資産1円というのは備忘価額と呼ばれ、減価償却資産があったことを忘れないように示すものです。つまり、減価償却が完了したけど減価償却資産があったことを示すために1円と記載しています。
さて、ここでもうひとつわかることがあります。
2016年に購入して2018年に完了しているということは、これは新車ではないということになります。
新車の自家用車は耐用年数から6年で償却することになります。
なお、軽自動車は4年ですが、インスタグラムに上がっている写真からは軽自動車でないことは明らかです。
まだ4年しか経過していないのに償却が完了しているというのは、中古車であることが解ります。中古車は最短2年で償却が完了しますので、2018年で償却が完了しているというのは中古車であることの証左になります。
つまり、BONDプロジェクトはFITからの寄付金で中古のSUVを購入したということが解りますね。

そして、第11期・第12期に変化が見えます。
第11期に車両運搬具の試算が676,842-となり、第12期には車両運搬具が消えています。
結論的には第11期にBOND車を処分して新しい車両(2代目BOND車)に買い替えたということです。

固定資産の増減内訳

事業報告書の「計算書類の注記」の「固定資産の増減内訳」に詳しく書かれていますので見てみましょう。

事業報告書の「計算書類の注記」の「固定資産の増減内訳」第10期~第12期

まず、第9期は「固定資産の増減内訳」が記載がなく、第10期でも動きはありませんが、期首取得価額から、BOND車は241万円で購入したことが解ります。
BONDプロジェクトはFITからの寄付金で中古のSUVを241万円で購入したことになります。とても社用車には思えませんが、凄いですね。
そして、第11期に動きがあって、取得1,160,300-で減少2,410,000-ということなので、FITからの寄付金で241万円で購入した中古のSUVであるBOND車を処分して、2代目BOND車を約116万円で購入したことが解ります。
また、2代目BOND車の減価償却費用から、2020年の1月に購入していると考えられますので、2019年の年末には手放したと考えられます。
更に第12期にはその2代目BOND車も処分していますね。
ですので、第12期終了時点ではBONDプロジェクトは車両を保有していないことが解ります。

BOND車の車種は?

BOND車はBONDプロジェクトのインスタグラムに何回か登場しますので解る方には解ると思います。

BONDプロジェクトのインスタグラムから
フレックス ランクルさいたま中央店/フレックス株式会社 様のサイトから

はい、こちらの車種になります。
給油口の位置、後部ガラス及びその右の溝の形状、ルーフレールの位置、サイドの溝など、特徴的なところが一致しますので、この車種ですね。
ちなみにトヨタのランドクルーザープラドになります。 通称95プラドと呼ばれるランクルですね。しかもカスタム車っぽいですね。

このランドクルーザープラドは2000年前後に売られていた型になるので、2016年段階では10年落ちの中古ですから、減価償却状況から見えた中古車で2年の減価償却期間である裏も取れますね。
またこのBOND車は例のスキルアップ合宿という名のキャンプにも参加しており、これが2017年7月に存在が確認されています。
もし、その後にすぐ買い替えていた場合、2018年段階では例え中古車でも減価償却が完了していませんので、車両運搬具が1円ということはないです。
ということから2016年から2019年の年末まで、このBOND車が活躍したことになります。

事業との関わり

なお、第9期までこのスキルアップ合宿は事業の項目としてありましたので、キャンプ・・・じゃなかったスキルアップ合宿には活用されていて、第10期でこのスキルアップ合宿は事業としてなくなったので、手放したというところでしょうか。

第9期 事業報告書

最後に

いかがでしたでしょうか?
中古車を購入するなんてなかなかお金にシビアだなと初めは思いましたが、よく見てみれば中古でしか出回っていないSUVを購入しているわけですから、趣味全開ですよね。
しかも寄付金から購入というのも、なんだろう、私の感覚ではとても購入対象の車両にはならないですね。
なお、BOND車にあるBONDプロジェクトのマークはマグネット式のステッカーになっているようですので、普段は外して誰かが使ってたなんてことも想像できますね。
そうなると、その人個人が欲しかった趣味全開の車をFITからの寄付金で購入し、費用はBONDプロジェクト持ちで普段は個人使いして、たまにスキルアップ合宿や、ご自宅訪問などの遠出にで使用するという。
なんか、お金に汚い個人経営の社長さんとかがやりそうな手口にも見えてしまいますね。
そして、その団体の代表が厚生労働省や内閣府の有識者として新法運用等の検討会の構成員をやっていて、本当に大丈夫か? 
という話に繋がるわけで、本当にそうなっているのかいないのか、暇空さんの住民監査請求というのはものすごく意味のある行動ということになりますね。

補足

実は2代目BOND車についても、少し話をしたいのですが、多少ゴシップぽくなってしまうので、こちらはまた別の機会にお話ししたいと思います。

note初投稿で、色々試行錯誤で申し訳ない思いです。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。


修正履歴

一部調査した内容に誤りがありました。
「上記のインタビューも2015年の報告にありますので、2015年に購入したことはほぼ確定でしょう。」
と記載していましたが、インタビューは2016年11月の模様ですので、2016年に購入の可能性があります。


また、第7期・第8期の貸借対照表を公開されている方がいらっしゃいました。
アニマル秘書さんですね。流石です。

これを見ると、2016年10月末で有形固定資産が¥1,707,084-、2017年10月末で¥502,084なので、償却状況から241万円の中古車を2016年4月に購入・納車したことが以下の通り解りました。
(2,410,000-1,707,084)÷(2,410,000÷24)=702,916÷100,416.666=7か月
2016年10月を含んで7か月償却して有形固定資産が¥1,707,084-なので2016年4月から償却開始とわかります。
なので
「上記のインタビューも2015年の報告にありますので、2015年に購入したことはほぼ確定でしょう。」
ではなく
「2015年にFITからもらった寄付金で2016年4月に購入。2016年のインタビューでそのBOND車に触れている。」
がどうも正解だったようです。
訂正いたします。


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