100円玉貯金して8000円のゲームソフトを買った話し

小学生のころに100円玉を80枚集めまして。

どうしても欲しかったゲームソフトがあって、当時私は小4か小5だったと思います。

ただ誕生日が近いわけでもなかったし、クリスマスもお正月もまだまだ遠かった。

それですこし考えて、「仕事」と「節約」をすればいいんだということに気がつきました。

仕事というのはお母さんの家事のお手伝いとか肩叩きですよね。1回50円とか100円です。毎日のようにやりました。

そして節約というのはお買い物のときにお菓子を買ってもらっていたのですが、それを我慢して代わりに100円を貰うことにしました。お菓子の節約です。

当時の記憶を思い出してみると、そうした仕事や節約に関してまったく辛かった印象がありません。むしろ近い将来ゲームソフトが買えるという期待感でワクワクしかなかった。

それでたぶん1ヶ月くらいですか。そんなにかからなかったような気もしますが、とにかく私は50円玉や100円玉を山のように築き上げて8000円にしました。

それをカバンに入れて近所のゲームショップに行きました。お目当てのゲームソフトを手に取って小銭の山をレジの人に渡しました。ジャラジャラさせて恥ずかしかったおぼえがあります。

肩叩きをしたりお菓子を我慢していたのにあのときの経験は楽しかった思い出として残っています。ほんとうに手に入れたいものが見つかると人は夢中になれるということです。

「夢中になる」ということはそう簡単ではない。ただ、若いときのほうが夢中になりやすい。

たとえば朝から晩までゲーム三昧とか、部活動で全国を目指していたとか、友だちとコミケに参加したとか。

なぜ若いときのほうが夢中になりやすいかというと若いときのほうが何事に対しても初見だからです。

大人になればなるほど「この映画ターミネーターみたいだなー」といった邪念が入りやすい。でも若いころに見た初見のターミネーターは夢中で見入っていたはずです。

つまり私はいまさら仕事をしてお給料を稼いでそのお金でゲームソフトを買うことにワクワクしなくなっている。

それなら次のワクワクを見つけなければいけない。仕事も節約も苦に感じないようなワクワク。むしろそのためだったら仕事だってがんばれるようなもの。

ワクワクの瞬間を逃さないようにしなければと、そんなことを思いながら生きています。

1Q84、1巻が読み終わりそうです。