インドアからアウトドアになったおじさんの人生

最近は本格的にゲームやアニメや映画に飽きてきました。いまは31歳なので、いよいよ「おじさん」になったなとひしひしと感じています。ルームシェアをしている友だちの神田くんともそんな話しで盛り上がっています。

彼とは長い付き合いで、もう出会ってから13年ですか。はじめて出会ったときはお互い18歳でした。同じプログラミングの専門学校のクラスメイトで、卒業後は彼はエンジニアとなり、私はIT企業の雑用みたいな仕事をすることになるわけですが、その後は無事にゲーム会社に就職しました。

しかし就職したゲーム会社はすぐに辞めて、現在に至るまで一生フラフラとした人生を歩んでいます。一方の神田くんはそのままずっとエンジニア人生をつづけている真人間(あえて言いますが)です。

ただ最近の神田くんはなぜかすこしだけブルーになっています。「俺には趣味もないし、仕事自体はストレスだから早く辞めたい」とつぶやいています。どちらかといえば「趣味がない」ということがブルーになっている主な原因のようです。

そんなことをいえば私にも趣味はありません。というか、ゲームやアニメという趣味がなくなりました。それは神田くんも同じみたいです。彼もゲームやアニメを以前よりも楽しめなくなったと言っています。

私の30代のテーマは「人」です。ゲームやアニメや映画などのインドアの趣味は20代のときに十分楽しみました。もちろん完全にやめるわけではないけど、20代のときのようにインドアでいつづけることは止めようと思います。

なぜそうした心境の変化があらわれたのか。おそらく私にとってのゲームやアニメは「逃げ」だったからです。学校に行く途中にはいつもゲームのサントラを聞いていました。ゲームの世界から抜け出したくなかったからです。

それでは31歳になった現在はどうか。もちろん逃げています。いまはアルバイトをしていますが、アルバイトですら辞めたいと思っている。みんなと同じように毎日「働きたくない」と強く思っています。

そんな準・絶望みたいな毎日を過ごしてはいますが、一方で会社で仲良くなった人とお話しをすることはすこしだけ楽しいです。一緒に飲みに行く仲間もできたし、30代の女性の村山さんという方には恋をしています。それがいまの私にとっての「逃げ」なのです。

10代、20代(前半)のころは本気で友だちも恋人もいらないと思っていた。そんなことに時間を割いているヒマがあったら一刻も早くすごいゲームを作って自分の才能をたしかめなければいけない。

ただただ攻めて、そして尖り倒してきた青春でした。もちろん言うまでもなく、あのころの日々はそれはそれは楽しかったです。人生がもう一周あるならば、まったく同じ時間を過ごすことでしょう。

しかしいまは恋愛をすることが楽しい。仲間と飲みに行くことが楽しい。飲み会の帰り道に買ってきた缶ビールを倒して見るアニメや映画が楽しい。要するに、私もみんなと同じ「おじさん」になったみたいです。

1Q84、1巻が読み終わりそうです。